TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024084988
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-26
出願番号2022199247
出願日2022-12-14
発明の名称冠型保持器、及び玉軸受
出願人日本精工株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F16C 33/41 20060101AFI20240619BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】玉軸受において複数の玉を適切に保持する。
【解決手段】保持器10は、リング部11と、リング部11から突出する複数の柱部12とを備える。柱部12における径方向の肉厚は、リング部11における径方向の肉厚よりも薄くかつリング部11における径方向の肉厚の半分よりも厚くなっている。柱部12における径方向外側の面は、リング部11の外周面の位置よりも径方向内側に位置している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
周方向に沿って並んで配置される複数の玉を転動自在に保持するための冠型保持器であって、
円環状のリング部と、
前記リング部から軸方向の一方側に突出するとともに周方向に沿って並ぶように形成された複数の柱部と、を備え、
隣り合う前記柱部の間には、前記複数の玉の1つが配置されるポケットが形成されており、
前記柱部における径方向の肉厚は、前記リング部における径方向の肉厚よりも薄くかつ前記リング部における径方向の肉厚の半分よりも厚くなっており、
前記柱部における径方向外側の面は、前記リング部の外周面の位置よりも径方向内側に位置している、冠型保持器。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
前記柱部における径方向外側の面には、軸方向に沿って延在する凸状部が設けられている、請求項1に記載の冠型保持器。
【請求項3】
前記柱部は、
前記リング部から軸方向の一方側に突出するとともに、前記凸状部が設けられる柱本体部と、
前記柱本体部から、軸方向の一方側に突出する一対の爪部と、を有し、
一対の前記爪部は、周方向において互いに離間して設けられており、
前記凸状部は、周方向において一対の前記爪部間に位置し、前記柱本体部における軸方向の一方側の端部位置から前記リング部側に向って延在している、請求項2に記載の冠型保持器。
【請求項4】
前記柱部における径方向内側の面には、凹部が設けられており、
前記凹部は、径方向内側に向って開口するとともに、軸方向の一方側に向って開口している、請求項1~3のいずれか一項に記載の冠型保持器。
【請求項5】
内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に配置された前記複数の玉と、前記複数の玉を転動自在に保持する、請求項1~3のいずれか一項に記載の冠型保持器と、を備える玉軸受。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、冠型保持器及び玉軸受に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
玉軸受において、複数の玉を転動自在に保持する冠型保持器がある。このような冠型保持器においては、円環状のリング部から突出する複数の柱部が設けられ、柱部間に玉を保持するポケットが形成されている。このような冠型保持器が、例えば特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-169766号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された冠型保持器では、冠型保持器が高速で回転することに伴って、ポケットを形成する柱部の先端側が径方向の外側に広がるように変形することがある。このような変形が生じると、変形した柱部が玉軸受の外輪に干渉したり、玉と干渉することによってポケットが局所的に摩耗したりすることが考えられ得る。
【0005】
そこで、本発明は、玉軸受において複数の玉を適切に保持することが可能な冠型保持器及び玉軸受を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、[1]「周方向に沿って並んで配置される複数の玉を転動自在に保持するための冠型保持器であって、円環状のリング部と、前記リング部から軸方向の一方側に突出するとともに周方向に沿って並ぶように形成された複数の柱部と、を備え、隣り合う前記柱部の間には、前記複数の玉の1つが配置されるポケットが形成されており、前記柱部における径方向の肉厚は、前記リング部における径方向の肉厚よりも薄くかつ前記リング部における径方向の肉厚の半分よりも厚くなっており、前記柱部における径方向外側の面は、前記リング部の外周面の位置よりも径方向内側に位置している、冠型保持器。」である。
【0007】
この冠型保持器では、柱部の肉厚が、リング部の肉厚よりも薄くなっている。つまり、柱部が軽量化されている。これにより、冠型保持器は、玉軸受の玉の移動に伴って冠型保持器が回転したときに、柱部が遠心力によって径方向の外側に広がるように変形することを抑制できる。なお、柱部の肉厚は、リング部の肉厚の半分よりも厚くなっている。これにより、冠型保持器は、柱部を薄くすることによって軽量化を図りつつ、柱部の剛性を確保することができる。したがって、例えば冠型保持器が振動を伴うような環境下で使用される等の場合であっても、冠型保持器は、剛性不足による柱部の変形を抑制することができる。以上のように、この冠型保持器は、玉軸受において複数の玉を適切に保持することができる。
【0008】
本発明の冠型保持器は、[2]「前記柱部における径方向外側の面には、軸方向に沿って延在する凸状部が設けられている、上記[1]に記載の冠型保持器。」であってもよい。この場合、凸状部は、玉軸受の外輪と冠型保持器の柱部との間の潤滑剤を当該凸状部周りに堆積させることができる。堆積した潤滑剤は、玉を保持するポケットに流れ込む。つまり、凸状部は、潤滑剤を堆積させ、潤滑剤をポケットに供給することができる。このように、冠型保持器は、玉軸受の玉とポケットとの潤滑性能を向上させることができる。
【0009】
本発明の冠型保持器は、[3]「前記柱部は、前記リング部から軸方向の一方側に突出するとともに、前記凸状部が設けられる柱本体部と、前記柱本体部から、軸方向の一方側に突出する一対の爪部と、を有し、一対の前記爪部は、周方向において互いに離間して設けられており、前記凸状部は、周方向において一対の前記爪部間に位置し、前記柱本体部における軸方向の一方側の端部位置から前記リング部側に向って延在している、上記[2]に記載の冠型保持器。」であってもよい。ここで、凸状部は、柱本体部における軸方向の一方側の端部位置からリング部側に向って延在している。つまり、柱本体部における軸方向の一方側の端面と凸状部における軸方向の一方側の端面とが互いに連なった同一面となる。これにより、柱本体部及び凸状部における軸方向の一方側の端面を、例えば射出成形時に型から冠型保持器を押し出すためのリジェクトピンの受け面として用いることができる。このように、冠型保持器は、リジェクトピンの受け面を広く確保することができ、生産性の向上を図ることができる。
【0010】
本発明の冠型保持器は、[4]「前記柱部における径方向内側の面には、凹部が設けられており、前記凹部は、径方向内側に向って開口するとともに、軸方向の一方側に向って開口している、上記[1]~[3]のいずれかに記載の冠型保持器。」であってもよい。この冠型保持器では、凹部が設けられていることによって、柱部の軽量化をより一層図ることができる。また、この凹部は、軸方向の一方側に向って開口している。つまり、この凹部は、リング部から立ち上がる柱部の先端側(リング部に対して反対側)に向って開口している。このため、冠型保持器では、柱部の先端側の軽量化を図ることができる。これにより、冠型保持器は、柱部が径方向の外側に広がるように変形することをより一層抑制できる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

日本精工株式会社
駆動装置
1か月前
日本精工株式会社
軸受装置
13日前
日本精工株式会社
操舵装置
3日前
日本精工株式会社
転がり軸受
3日前
日本精工株式会社
駆動輪及び台車
3日前
日本精工株式会社
ハブユニット軸受
23日前
日本精工株式会社
直動案内軸受装置
6日前
日本精工株式会社
リニアガイド装置
13日前
日本精工株式会社
車両用アクチュエータ
1か月前
日本精工株式会社
冠型保持器、及び玉軸受
4日前
日本精工株式会社
樹脂製保持器の製造方法
3日前
日本精工株式会社
転動体保持器、リニアガイド
23日前
日本精工株式会社
スライダ、及び直動案内装置
17日前
日本精工株式会社
ボールねじ及びブレーキ装置
12日前
日本精工株式会社
軸受装置及び潤滑剤状態検出方法
19日前
日本精工株式会社
転がり軸受及び転がり軸受の製造方法
6日前
日本精工株式会社
転がり軸受及び転がり軸受の製造方法
6日前
日本精工株式会社
ハブユニット軸受及び、ハブ輪の製造方法
25日前
日本精工株式会社
トルクセンサ装置及びトルクセンサ装置の製造方法
3日前
日本精工株式会社
検出回路、放電回路、制御装置およびモータシステム
23日前
日本精工株式会社
直動案内装置及び直動案内装置への潤滑油供給量の測定方法
6日前
日本精工株式会社
電動パワーステアリング装置および電動パワーステアリング装置の製造方法
10日前
個人
回転機構
1か月前
丸一株式会社
配管構造
25日前
個人
家具
3か月前
個人
ネジの緩み止め装置
1か月前
個人
ジャイロの軸受装置
3か月前
個人
アンカーボルト
2か月前
株式会社ミクニ
弁装置
4か月前
株式会社ニフコ
留め具
17日前
カヤバ株式会社
緩衝器
10日前
カヤバ株式会社
バルブ
2か月前
カヤバ株式会社
ダンパ
2か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
4日前
マフレン株式会社
自動給脂器
4か月前
株式会社フジキン
バルブ装置
2か月前
続きを見る