TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024083832
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-24
出願番号2022197880
出願日2022-12-12
発明の名称直動案内装置及び直動案内装置への潤滑油供給量の測定方法
出願人日本精工株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類F16C 29/06 20060101AFI20240617BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】転動路や転動体に供給される潤滑油の供給量を正確に測定することができる直動案内装置及び直動案内装置への潤滑油供給量の測定方法を提供する。
【解決手段】直動案内装置10は、側面に軸方向に延びるレール側軌道面3を有する案内レール1と、案内レール1を跨ぐように取り付けられ、レール側軌道面3と共に転動体転動路23を構成するスライダ側軌道面7を有し、案内レール1に対して軸方向に相対移動可能なスライダ2と、転動体転動路23内を、スライダ2の移動に伴って転動する複数の転動体と、を有する。複数の転動体のうち少なくとも一部は、成形材料と、高吸油性樹脂とを含む転動体原料からなる吸油性ボール6である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
側面に軸方向に延びるレール側軌道面を有する案内レールと、
前記案内レールを跨ぐように取り付けられ、前記レール側軌道面と共に転動体転動路を構成するスライダ側軌道面を有し、前記案内レールに対して軸方向に相対移動可能なスライダと、
前記転動体転動路内を、前記スライダの移動に伴って転動する複数の転動体と、
を有する直動案内装置であって、
前記転動体は、ボール又はころであり、
前記複数の転動体のうち少なくとも一部は、成形材料と、高吸油性樹脂とを含む転動体原料からなる吸油性転動体である、直動案内装置。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
前記成形材料は、熱可塑性エラストマー、熱硬化性エラストマー、及び樹脂から選択された少なくとも1種である、請求項1に記載の直動案内装置。
【請求項3】
前記転動体は、前記吸油性転動体と、非吸油性転動体とにより構成され、前記吸油性転動体と前記非吸油性転動体とが前記転動体転動路に交互に配置されている、請求項1又は2に記載の直動案内装置。
【請求項4】
全ての前記転動体が、前記吸油性転動体により構成される、請求項1又は2に記載の直動案内装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の直動案内装置への潤滑油供給量の測定方法であって、
予め重量が測定された前記吸油性転動体を前記転動体転動路に組み込む工程と、
前記転動体転動路に潤滑油を供給する潤滑油供給工程と、
前記案内レールと前記スライダとを相対的に移動させる移動工程と、
前記移動工程後の前記吸油性転動体の重量を測定する工程と、
を有し、
予め測定された前記吸油性転動体の吸油前重量と、前記移動工程後に測定された前記吸油性転動体の吸油後重量とを比較し、前記吸油前重量に対する前記吸油後重量の増加量を算出する、直動案内装置への潤滑油供給量の測定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、直動案内装置の転動体が転動する転動路や転動体に供給される潤滑油の供給量を正確に測定することができる直動案内装置及び該直動案内装置への潤滑油供給量の測定方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
直動案内装置は、一般に、レール側転動面が左右の側面に設けられた案内レールと、この案内レールのレール側転動面と対向する位置にスライダ側転動面が設けられたスライダと、レール側転動面とスライダ側転動面により構成される負荷転動路及びスライダ内部に設けられた転動体戻し路に充填され、これらの転動路を転動可能な多数の転動体と、を有している。スライダの軸方向両端部にはエンドキャップが装着されており、エンドキャップ内には転動体を方向転換させる方向転換路が形成されている。そして、上記負荷転動路、転動体戻し路及び方向転換路からなる転動路を転動体が転動することで、案内レールに対してスライダが軸方向に沿って相対移動する。転動路を転動する転動体は、エンドキャップ内で方向転換した後、スライダ内に形成された転動体戻し路を通って元の位置に戻る。
【0003】
このような直動案内装置において、負荷転動路内では、隣り合う転動体表面の進行方向が互いに逆向きになるため、転動体同士の接触部分において発生する摩擦力によりスライダの円滑な作動が妨げられたり、転動体に競り合いが発生したりすることがある。
また、転動体戻し路及び方向転換路は、転動体の直径よりも大きく形成されているため、転動体戻し路及び方向転換路内の転動体は、負荷転動路内の転動体によって押されることで動き、負荷転動路と同様に、転動体に競り合いが発生して作動性が低下する。
そこで、直動案内装置の作動性を向上させるため、転動体や軌道面に潤滑油、グリース等の潤滑剤が供給される。
【0004】
例えば、特許文献1には、複数の転動体のうち少なくとも一部を多孔質材料で形成した直動案内装置が開示されている。上記直動案内装置においては、転動体が備える空孔に潤滑剤を吸着することができ、長期間にわたって直動案内装置の潤滑性を維持することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-206457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、従来の一般的な直動案内装置は、複数の転動路を有しており、各転動路に供給される潤滑油量が把握できると、潤滑油を転動路に供給するための潤滑油供給路の設計や、最適な潤滑油供給量の評価が可能となる。
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載された直動案内装置において、多孔質材料からなる転動体は、表面の空隙から毛細管現象により潤滑油を引き込み、吸着・保持するため、潤滑油の保持能力が十分ではない。例えば、わずかな外圧により、吸着した潤滑油を放出したり、水やコロイド物質なども吸着してしまい、空孔が塞がれて潤滑油の吸着性能を失ってしまうことがある。したがって、潤滑油を供給する前後の転動体の重量を測定し、転動体転動路への供給量を算出しようとした場合に、重量を測定する前に転動体から吸着した潤滑油が漏れ出てしまう懸念があり、転動路に供給される潤滑油量を正確に把握することが困難である。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、転動路や転動体に供給される潤滑油の供給量を正確に測定することができる直動案内装置及び直動案内装置への潤滑油供給量の測定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
側面に軸方向に延びるレール側軌道面を有する案内レールと、
前記案内レールを跨ぐように取り付けられ、前記レール側軌道面と共に転動体転動路を構成するスライダ側軌道面を有し、前記案内レールに対して軸方向に相対移動可能なスライダと、
前記転動体転動路内を、前記スライダの移動に伴って転動する複数の転動体と、
を有する直動案内装置であって、
前記転動体は、ボール又はころであり、
前記複数の転動体のうち少なくとも一部は、成形材料と、高吸油性樹脂とを含む転動体原料からなる吸油性転動体である、直動案内装置。
この構造によれば、直動案内装置の転動路や転動体に供給される潤滑油の供給量を、転動体の種類にかかわらず正確に測定できる直動案内装置を得ることができる。
【0010】
(2) 前記成形材料は、熱可塑性エラストマー、熱硬化性エラストマー、及び樹脂から選択された少なくとも1種である、(1)に記載の直動案内装置。
この構造によれば、吸油性転動体を容易に製造することができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

日本精工株式会社
駆動装置
1か月前
日本精工株式会社
軸受装置
13日前
日本精工株式会社
操舵装置
3日前
日本精工株式会社
転がり軸受
3日前
日本精工株式会社
駆動輪及び台車
3日前
日本精工株式会社
ハブユニット軸受
23日前
日本精工株式会社
直動案内軸受装置
6日前
日本精工株式会社
リニアガイド装置
13日前
日本精工株式会社
車両用アクチュエータ
1か月前
日本精工株式会社
冠型保持器、及び玉軸受
4日前
日本精工株式会社
樹脂製保持器の製造方法
3日前
日本精工株式会社
転動体保持器、リニアガイド
23日前
日本精工株式会社
スライダ、及び直動案内装置
17日前
日本精工株式会社
ボールねじ及びブレーキ装置
12日前
日本精工株式会社
軸受装置及び潤滑剤状態検出方法
19日前
日本精工株式会社
転がり軸受及び転がり軸受の製造方法
6日前
日本精工株式会社
転がり軸受及び転がり軸受の製造方法
6日前
日本精工株式会社
ハブユニット軸受及び、ハブ輪の製造方法
25日前
日本精工株式会社
トルクセンサ装置及びトルクセンサ装置の製造方法
3日前
日本精工株式会社
検出回路、放電回路、制御装置およびモータシステム
23日前
日本精工株式会社
直動案内装置及び直動案内装置への潤滑油供給量の測定方法
6日前
日本精工株式会社
電動パワーステアリング装置および電動パワーステアリング装置の製造方法
10日前
個人
回転機構
1か月前
個人
配管固定金具
5か月前
個人
脚装置
4か月前
個人
チェーン
6か月前
個人
ポール制振装置
5か月前
丸一株式会社
配管構造
25日前
個人
家具
3か月前
個人
ジャイロの軸受装置
3か月前
個人
締結具
6か月前
個人
ネジの緩み止め装置
1か月前
個人
アンカーボルト
2か月前
株式会社テイエルブイ
自動弁
2か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
4日前
日東精工株式会社
シールねじ
5か月前
続きを見る