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公開番号2024083831
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-24
出願番号2022197879
出願日2022-12-12
発明の名称直動案内軸受装置
出願人日本精工株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類F16C 29/06 20060101AFI20240617BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】潤滑性能を向上させるとともに、転動体の循環の阻害を抑制して、耐久性の向上を図れる直動案内軸受装置を提供すること。
【解決手段】案内レール10と、軸方向に沿って移動可能に案内レール10に支持されたスライダ20と、案内レール10の転動体転動溝とスライダ20の転動体転動溝とによって画成される転動体軌道路25を転走し、スライダ20の貫通孔H内に画成された転動体戻し路26を通って無限循環する転動体と、貫通孔Hに挿入されて、転動体戻し路26を画成する戻し路用部材40と、を備えた直動案内軸受装置1であって、戻し路用部材40は、潤滑剤と樹脂材料を混合して形成される、潤滑剤含有部材で構成され、軸方向の全長に亘って延びるスリット44を有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
軸方向に延びる転動体転動溝を有する案内レールと、
前記案内レールの前記転動体転動溝に対向する転動体転動溝を有し、軸方向に沿って移動可能に前記案内レールに支持されたスライダと、
前記案内レールの前記転動体転動溝と前記スライダの前記転動体転動溝とによって画成される転動体軌道路を転走し、前記スライダの貫通孔内に画成された転動体戻し路を通って無限循環する転動体と、
前記貫通孔に挿入されて、前記転動体戻し路を画成する戻し路用部材と、を備えた直動案内軸受装置であって、
前記戻し路用部材は、
潤滑剤と樹脂材料を混合して形成される、潤滑剤含有部材で構成され、
前記軸方向の全長に亘って延びるスリットを有する、
直動案内軸受装置。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
前記戻し路用部材は、一つの前記潤滑剤含有部材から構成される、
請求項1に記載の直動案内軸受装置。
【請求項3】
前記戻し路用部材は、
少なくとも前記転動体の外周の半分を覆う、
請求項1に記載の直動案内軸受装置。
【請求項4】
前記転動体戻し路は、
前記戻し路用部材と前記貫通孔と、によって画成される、
請求項1から請求項3の何れか一項に記載の直動案内軸受装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、案直動案内軸受装置の改良に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、直線状の案内レールと、案内レールに相対移動可能に跨架されたスライダと、を備えて、案内レール及びスライダに形成された転動体転動溝間を循環する複数の転動体(例えば、ボール)を介して、スライダが案内レール上を軸方向に相対移動可能に構成される、直動案内軸受装置が提案されている。このような直動案内軸受装置では、転動体は、案内レールとスライダによって画成される転動体軌道路を転走し、スライダに形成された転動体戻し路を通って無限循環可能に構成されている。
【0003】
特許文献1には、スライダに設けられた貫通孔に挿入され、内部空間に転動体戻し路を画成する高分子焼結多孔質体の焼結樹脂部材を備えた直動案内軸受装置が提案されている。特許文献1の直動案内軸受装置は、焼結樹脂部材の多孔質構造の内部に潤滑油やグリースが吸収され、通過する転動体に潤滑油やグリースを長期に亘って供給し続けて、転動体を介して転動体軌道路を潤滑させている。これにより、スライダの摺動抵抗を軽減させて、直動案内軸受装置の耐久性の向上を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-79776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、焼結樹脂材料は、樹脂材料を形成した後に樹脂材料に潤滑剤を吸収させて、樹脂材料に潤滑剤を含有させている。このため、焼結樹脂材料は、より多くの潤滑剤を含有することが困難である。一方、より多くの潤滑剤を樹脂材料に含有させるべく、潤滑剤と樹脂材料を混合して潤滑剤含有部材を形成する方法がある。この方法で形成された樹脂材料は、より多くの潤滑剤を含有するものの、潤滑剤の染み出しによって、樹脂部材そのものが収縮するおそれがある。これにより、転動体戻し路が狭くなるため、転動体の循環が阻害されて、スライダの摺動抵抗が増大するおそれがある。
【0006】
本発明は、上述した問題点に着目してなされたものであり、潤滑性能を向上させるとともに、転動体の循環の阻害を抑制して、耐久性の向上を図れる直動案内軸受装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
したがって、本発明の上記目的は、レールカバーに係る下記(1)~(4)の構成により達成される。
(1)
軸方向に延びる転動体転動溝を有する案内レールと、
前記案内レールの前記転動体転動溝に対向する転動体転動溝を有し、軸方向に沿って移動可能に前記案内レールに支持されたスライダと、
前記案内レールの前記転動体転動溝と前記スライダの前記転動体転動溝とによって画成される転動体軌道路を転走し、前記スライダの貫通孔内に画成された転動体戻し路を通って無限循環する転動体と、
前記貫通孔に挿入されて、前記転動体戻し路を画成する戻し路用部材と、を備えた直動案内軸受装置であって、
前記戻し路用部材は、
潤滑剤と樹脂材料を混合して形成される、潤滑剤含有部材で構成され、
前記軸方向の全長に亘って延びるスリットを有する、
直動案内軸受装置。
(2)
前記戻し路用部材は、一つの前記樹脂部材から構成される、
(1)に記載の直動案内軸受装置。
(3)
前記戻し路用部材は、
少なくとも前記転動体の外周の半分を覆う、
(1)又は(2)に記載の直動案内軸受装置。
(4)
前記転動体戻し路は、
前記戻し路用部材と前記貫通孔と、によって画成される、
(1)から(3)の何れか一つに記載の直動案内軸受装置。
【発明の効果】
【0008】
上記(1)の構成の直動案内軸受装置によれば、転動体戻し路を画成する戻し路用部材は、潤滑剤と樹脂材料を混合して形成される、潤滑剤含有部材で構成され、軸方向の全長に亘って延びるスリットを有する。ここで、一般に、潤滑剤と樹脂材料を混合して形成される潤滑剤含有部材は、潤滑剤の染み出しによって、樹脂部材そのものが収縮して、転動体戻し路が狭くなるおそれがある。しかしながら、本構成の直動案内軸受装置は、仮に上述したように転動体戻し路が狭くなったとしても、戻し路用部材にスリットが設けられていることによって、転動体の通過時に、戻し路用部材が拡径しやすくなる。この結果、潤滑性能を向上させるとともに、転動体の循環の阻害が抑制され、直動案内軸受装置の耐久性の向上を図れる。
【0009】
上記(2)の構成の直動案内軸受装置によれば、戻し路用部材は、一つの上記樹脂部材から構成される。このように、本構成の直動案内軸受装置は、他の部材を用いることなく、容易に耐久性の向上を図れる。
【0010】
上記(3)の構成の直動案内軸受装置によれば、戻し路用部材は、少なくとも前記転動体の外周の半分を覆っている。これにより、本構成の直動案内軸受装置は、転動体戻し路を通過する転動体に潤滑剤(油およびグリース)を長期に亘って安定的に供給し続けることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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