TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024086327
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022201398
出願日2022-12-16
発明の名称樹脂製保持器の製造方法
出願人日本精工株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類F16C 33/49 20060101AFI20240620BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】樹脂材料の調達性を向上させ、かつ樹脂製保持器の寸法精度をコントロール可能とする樹脂製保持器の製造方法を提供する。
【解決手段】強化繊維の含有量が異なる2種類以上の樹脂材料を、成形後の保持器50に含まれる強化繊維の量が所望の強化繊維の量となるように配合する工程と、2種類以上の樹脂材料が配合された樹脂材料により保持器50を成形して、成形後の保持器50に含まれる強化繊維の量が保持器50の全体に亘って均一になるように成形する工程と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
転がり軸受の転動体を回動自在に保持する樹脂製保持器の製造方法であって、
強化繊維の含有量が異なる2種類以上の樹脂材料を、成形後の前記樹脂製保持器に含まれる強化繊維の量が所望の強化繊維の量となるように配合する工程と、
前記2種類以上の樹脂材料が配合された樹脂材料により前記樹脂製保持器を成形して、成形後の前記樹脂製保持器に含まれる前記強化繊維の量が前記樹脂製保持器全体に亘って均一になるように成形する工程と、
を備える樹脂製保持器の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂材料に強化繊維を配合することで機械的強度向上を図った樹脂製保持器の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、転がり軸受の保持器としては、鉄や高力黄銅などの金属材料が用いられてきたが、樹脂材料の性能向上に伴って、軽量化などの観点から樹脂材料を射出成形して形成された樹脂製保持器が多用されている。また、樹脂製保持器においては、機械的強度を向上させるため、樹脂材料にグラスファイバー等の強化繊維が配合されることがある。
【0003】
特許文献1には、ウェルド部とウェルド部以外とを、強化繊維の配合割合が異なる2種以上の樹脂材で成形して、ウェルド部の強度低下を抑制した転がり軸受用保持器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6626255号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
グラスファイバー等のガラス繊維や炭素繊維等からなる強化繊維を含有する樹脂材料を用いて保持器を射出成型した場合、強化繊維含有量によって樹脂材料の寸法収縮量が異なる。このため、成形品の寸法が所望の寸法となるように、強化繊維含有量ごとに異なる寸法収縮量を考慮して金型寸法が決定されて製作される。即ち、成形に使用される樹脂材料の強化繊維含有量ごとに、寸法が異なる成形金型を準備する必要がある。
【0006】
上記した様に、成形金型は強化繊維含有量による寸法収縮量を考慮して製作されるため、成形金型製作時に想定した強化繊維含有量を有する樹脂材料が入手困難となった場合、改めて入手可能な樹脂材料の強化繊維含有量に合わせて高価な成形金型を製作しなければならず、経済的な負担が大きいという問題があった。
【0007】
また、特許文献1に記載の転がり軸受用保持器は、2種以上の樹脂材を用いて成形することで、ウェルド部の強度低下を抑制しているが、ウェルド部とウェルド部以外とで強化繊維の配合割合が異なるため、ウェルド部とウェルド部以外とで寸法収縮量が異なり、保持器の内外径の真円度が悪化して、保持器の回転精度の低下、ひいては、振動や異音が生じる虞がある。また、本発明の目的である、樹脂製保持器全体に亘ってグラスファイバー含有量をコントロールすることで、射出成形された樹脂製保持器の寸法精度をコントロールする技術とは異なる発明である。
【0008】
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、樹脂材料の調達を容易にし、かつ樹脂製保持器の寸法精度をコントロール可能とする樹脂製保持器の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
[1] 転がり軸受の転動体を回動自在に保持する樹脂製保持器の製造方法であって、
強化繊維の含有量が異なる2種類以上の樹脂材料を、成形後の前記樹脂製保持器に含まれる強化繊維の量が所望の強化繊維の量となるように配合する工程と、
前記2種類以上の樹脂材料が配合された樹脂材料により前記樹脂製保持器を成形して、成形後の前記樹脂製保持器に含まれる前記強化繊維の量が前記樹脂製保持器全体に亘って均一になるように成形する工程と、
を備える樹脂製保持器の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の樹脂製保持器の製造方法及び樹脂製保持器によれば、樹脂材料の調達が容易になり、かつ樹脂製保持器の寸法精度をコントロールできる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

日本精工株式会社
駆動装置
1か月前
日本精工株式会社
操舵装置
3日前
日本精工株式会社
軸受装置
13日前
日本精工株式会社
転がり軸受
3日前
日本精工株式会社
駆動輪及び台車
3日前
日本精工株式会社
ハブユニット軸受
23日前
日本精工株式会社
直動案内軸受装置
6日前
日本精工株式会社
リニアガイド装置
13日前
日本精工株式会社
車両用アクチュエータ
1か月前
日本精工株式会社
車両用アクチュエータ
1か月前
日本精工株式会社
車両用アクチュエータ
1か月前
日本精工株式会社
ボールねじ及び工作機械
1か月前
日本精工株式会社
冠型保持器、及び玉軸受
4日前
日本精工株式会社
樹脂製保持器の製造方法
3日前
日本精工株式会社
転動体保持器、リニアガイド
23日前
日本精工株式会社
スライダ、及び直動案内装置
17日前
日本精工株式会社
ボールねじ及びブレーキ装置
12日前
日本精工株式会社
軸受装置及び潤滑剤状態検出方法
19日前
日本精工株式会社
転がり軸受及び転がり軸受の製造方法
6日前
日本精工株式会社
転がり軸受及び転がり軸受の製造方法
6日前
日本精工株式会社
ハブユニット軸受及び、ハブ輪の製造方法
25日前
日本精工株式会社
電動駆動装置及び電動パワーステアリング装置
1か月前
日本精工株式会社
トルクセンサ装置及びトルクセンサ装置の製造方法
3日前
日本精工株式会社
検出回路、放電回路、制御装置およびモータシステム
23日前
日本精工株式会社
直動案内装置及び直動案内装置への潤滑油供給量の測定方法
6日前
日本精工株式会社
ステアリング装置、および、ハウジングとフレームとの結合構造
1か月前
日本精工株式会社
細胞注入装置、及び外来細胞を内包するオルガノイドの作成方法
1か月前
日本精工株式会社
電動パワーステアリング装置および電動パワーステアリング装置の製造方法
10日前
日本精工株式会社
転動装置における水素発生量予測方法、これに用いられる水素発生試験装置、及び、転動装置における白色組織剥離の可能性評価方法
1か月前
個人
回転機構
1か月前
個人
配管固定金具
5か月前
個人
脚装置
4か月前
個人
ポール制振装置
5か月前
丸一株式会社
配管構造
25日前
個人
家具
3か月前
個人
ジャイロの軸受装置
3か月前
続きを見る