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公開番号2024083693
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-24
出願番号2022197636
出願日2022-12-12
発明の名称半導体装置
出願人株式会社 日立パワーデバイス
代理人ポレール弁理士法人
主分類H01L 29/739 20060101AFI20240617BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】
ダイオードのリカバリ時にダイオード領域からIGBT領域へキャリア流れ込んで境界部にキャリアが集中して素子が破壊されることを抑制する。
【解決手段】
同一チップ内にIGBT領域4とダイオード領域5と配線領域6とを有する半導体装置において、配線領域6は、トレンチゲート電極20にゲート電位を供給するゲートランナ7と、トレンチ19よりも不純物の拡散深さが深いウェル層28と、ウェル層28とエミッタ電極21とを電気的に接続する複数の第1のコンタクト領域33とを有し、IGBT領域4とダイオード領域5との境界部9に近い境界部近傍10の第1のコンタクト領域33の面積は、境界部近傍10よりも遠い位置の第1のコンタクト領域33の面積よりも大きい。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
同一チップ内にIGBT領域とダイオード領域と配線領域とを有する半導体装置において、
前記IGBT領域のIGBTは、表面側に設けられたエミッタ電極と、裏面側に設けられたコレクタ電極と、トレンチの内部に設けられたトレンチゲート電極とを有し、
前記ダイオード領域のダイオードは、前記エミッタ電極に接続された表面電極と、前記コレクタ電極に接続された裏面電極とを有し、
前記配線領域は、前記トレンチゲート電極にゲート電位を供給するゲートランナと、前記トレンチよりも不純物の拡散深さが深いウェル層と、前記ウェル層と前記エミッタ電極とを電気的に接続する複数の第1のコンタクト領域とを有し、
前記IGBT領域と前記ダイオード領域との境界部に近い境界部近傍の前記第1のコンタクト領域の面積は、前記境界部近傍よりも遠い位置の前記第1のコンタクト領域の面積よりも大きいことを特徴とする半導体装置。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
請求項1において、
前記境界部近傍の前記第1のコンタクト領域の面積は、前記境界部に向かうにつれてだんだん大きくなることを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記配線領域は、前記ゲートランナと前記トレンチゲート電極とに接続され前記トレンチゲート電極から前記トレンチの外側に配線を引き出す第1の引出配線を有し、
前記第1の引出配線は、前記第1のコンタクト領域に対応する位置に前記第1のコンタクト領域よりも大きい第1の開口部を有することを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
請求項1において、
前記配線領域は、前記ウェル層と前記表面電極とを電気的に接続する複数の第2のコンタクト領域とを有し、
前記境界部近傍の前記第2のコンタクト領域の面積は、前記境界部近傍よりも遠い位置の前記第2のコンタクト領域の面積よりも大きいことを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記境界部近傍の前記第2のコンタクト領域の面積は、前記境界部に向かうにつれてだんだん大きくなることを特徴とする半導体装置。
【請求項6】
請求項4において、
前記ダイオード領域は、前記トレンチの内部に設けられたトレンチ電極を有し、
前記配線領域は、前記トレンチ電極に接続され前記トレンチ電極から前記トレンチの外側に配線を引き出す第2の引出配線と、前記第2のコンタクト領域とは異なる位置で前記第2の引出配線と前記表面電極とを電気的に接続する第3のコンタクト領域とを有し、
前記第2の引出配線は、前記第2のコンタクト領域に対応する位置に前記第2のコンタクト領域よりも大きい第2の開口部を有することを特徴とする半導体装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
同一チップ内にIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)とダイオードとを内蔵するRC-IGBT(RC:Reverse-Conducting、逆導通IGBT)は、IGBTとダイオードのターミネーション領域を共通化できるため、チップサイズ低減ができるメリットがある。また、IGBTとダイオードが動作するタイミングがそれぞれ異なるため、IGBT領域とダイオード領域とのうち一方で発生した損失による熱が他方に分散され、チップ全体で放熱できるため、熱抵抗が低減できるメリットもある。
【0003】
一方、RC-IGBTは、IGBTがオンしてダイオードが導通から非導通に変わるタイミングであるダイオードのリカバリ時に、ダイオード領域からIGBT領域へキャリア(ホール)が流れ込みやすくなるため、ダイオード領域とIGBT領域との境界部にキャリア(ホール)が集中し、素子が破壊されるという課題がある。
【0004】
このような素子の破壊を低減する半導体装置として、例えば、特許文献1には、IGBTとダイオードとゲートランナとが交差する3重点付近に集中するリカバリ電流による破壊を防止するために、特許文献1の図2、図5、図6のように境界部に仕切りトレンチを設けるか、特許文献1の図7のようにダイオード領域との境界部に近い領域のホール抜き取り用のコンタクト領域をなくすことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009-94158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の仕切りトレンチを設ける方法では、トレンチよりも深いウェル層が設けられている場合には、ウェル層を通じて境界部にホールが流れ込み、ホールが集中する可能性があるという問題がある。また、これを解決するために仕切りトレンチをウェル層よりも深く形成すると、IGBT領域のトレンチが深くなりすぎてしまうか、IGBT領域のトレンチの深さと仕切りトレンチの深さを変える必要があるという問題がある。
【0007】
また、特許文献1のダイオード領域との境界部のホール抜き取り用のコンタクト領域をなくす方法は、ホール抜き取り用のコンタクト領域をなくすことでホールが集まらない、もしくは、集まりにくくなるとの思想だと推測される。しかしながら、ホール抜き取り用のコンタクト領域をなくしてもホールが蓄積されてしまう可能性を排除することはできないという問題がある。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、同一チップ内にIGBT領域とダイオード領域と配線領域とを有する半導体装置において、配線領域にトレンチよりも深いウェル層がある場合でも、ダイオードのリカバリ時にダイオード領域からIGBT領域へキャリア流れ込んで境界部にキャリアが集中して素子が破壊されることを抑制した半導体装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明の半導体装置は、例えば、同一チップ内にIGBT領域とダイオード領域と配線領域とを有する半導体装置において、前記IGBT領域のIGBTは、表面側に設けられたエミッタ電極と、裏面側に設けられたコレクタ電極と、トレンチの内部に設けられたトレンチゲート電極とを有し、前記ダイオード領域のダイオードは、前記エミッタ電極に接続された表面電極と、前記コレクタ電極に接続された裏面電極とを有し、前記配線領域は、前記トレンチゲート電極にゲート電位を供給するゲートランナと、前記トレンチよりも不純物の拡散深さが深いウェル層と、前記ウェル層と前記エミッタ電極とを電気的に接続する複数の第1のコンタクト領域とを有し、前記IGBT領域と前記ダイオード領域との境界部に近い境界部近傍の前記第1のコンタクト領域の面積は、前記境界部近傍よりも遠い位置の前記第1のコンタクト領域の面積よりも大きいことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、境界部に近いコンタクト領域の面積が大きいので、キャリアを引き抜く効果が大きくなる。したがって、同一チップ内にIGBT領域とダイオード領域と配線領域とを有する半導体装置において、配線領域にトレンチよりも深いウェル層がある場合でも、ダイオードのリカバリ時にダイオード領域からIGBT領域へキャリア流れ込んで境界部にキャリアが集中して素子が破壊されることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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