TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024082506
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-20
出願番号2022196398
出願日2022-12-08
発明の名称圧電FRPセンサーとこれを用いたクラック検出システムと方法
出願人株式会社IHIエアロスペース,国立大学法人東北大学
代理人個人,個人
主分類G01L 1/16 20060101AFI20240613BHJP(測定;試験)
要約【課題】可撓性を有し種々の形状に変形可能でありその自体を構造部材として用いることができ、かつ無給電で使用できる圧電FRPセンサーとこれを用いたクラック検出システムと方法を提供する。
【解決手段】圧電FRPセンサー10が、樹脂12が非導電性の連続繊維14aで強化されたFRPシート15と、FRPシートの両面に密着して接合された電極18とを有する。また圧電粒子16が樹脂内に分散されかつ樹脂内において分極処理されている。クラック検出システム100は、非導電性の構造物5に貼り付けられる圧電FRPセンサー10と電圧検出装置20とクラック解析装置24を備える。電圧検出装置20は、FRPシート10の両面に対向して位置する1対又は複数対の電極に無給電で発生する出力電圧Vを検出する。クラック解析装置24は、出力電圧Vの変化から構造物のクラック4を解析する。
【選択図】図3

特許請求の範囲【請求項1】
樹脂が非導電性の連続繊維で強化されたFRPシートと、該FRPシートの両面に密着して接合された電極とを有し、圧電粒子が樹脂内に分散されかつ前記樹脂内において分極処理されている、圧電FRPセンサー。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記圧電粒子は、メディアン径が0.5μm以上0.7μm以下のKNN又はPZTのセラミック粒子であり、
前記連続繊維は、ムライト繊維、ガラス繊維、又はSiC繊維の織物又は一方向繊維である、請求項1に記載の圧電FRPセンサー。
【請求項3】
非導電性の構造物に貼り付けられる請求項1に記載の圧電FRPセンサーと、
前記FRPシートの前記両面に対向して位置する1対又は複数対の前記電極に無給電で発生する出力電圧を検出する電圧検出装置と、
前記出力電圧の変化から前記構造物のクラックを解析するクラック解析装置と、を備えたクラック検出システム。
【請求項4】
請求項1に記載の圧電FRPセンサーを非導電性の構造物に貼り付け、
前記FRPシートの前記両面に対向して位置する1対又は複数対の前記電極に無給電で発生する出力電圧を検出し、
前記出力電圧の変化から前記構造物のクラックを解析する、クラック検出方法。
【請求項5】
前記構造物が外力を受けて異なる振幅で振動する場合に、前記出力電圧の振れ幅から、前記構造物の振幅を検出する、請求項4に記載のクラック検出方法。
【請求項6】
前記構造物が同一又は異なる周波数の外力を受けて振動する場合に、前記出力電圧の振れ幅から、前記構造物のクラックの深さを検出する、請求項4に記載のクラック検出方法。
【請求項7】
前記構造物が同一又は異なる周波数の外力を受けて振動する場合に、前記出力電圧の振れ幅の変化から、前記構造物のクラック進展位置を検出する、請求項4に記載のクラック検出方法。
【請求項8】
前記構造物が荷重の負荷と除荷を繰り返し受ける場合に、前記出力電圧の変化から、荷重の負荷及び除荷を検出する、請求項4に記載のクラック検出方法。
【請求項9】
前記構造物が荷重の負荷と除荷を繰り返し受ける場合に、前記出力電圧の変化から、前記構造物のクラック深さを検出する、請求項4に記載のクラック検出方法。
【請求項10】
前記構造物の負荷が増加する場合に、前記出力電圧の顕著な負の電圧値の検出により、前記構造物のクラック進展の瞬間を検出する、請求項4に記載のクラック検出方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、無給電で電圧を出力する圧電FRPセンサーとこれを用いたクラック検出手段に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
我が国では、1950年代の高度経済成長期に建造された橋梁が老朽化しており、その修繕と補強が重要となっている。そのため種々のクラック検出技術が提案されている(例えば特許文献1)。
【0003】
特許文献1の「AEセンサ」は、可撓性の板体上にセンサ本体を搭載したものである。センサ本体は、コンポジット振動子と、コンポジット振動子が検出したAE信号を処理する電子回路と、電子回路によって処理された処理データを外部へ送信する通信回路とを有している。また、電子回路は増幅器、フィルター、ADコンバータ、カウンター、メモリを含んでいる。
【0004】
一方、繊維強化複合材は、鉄やアルミなどの金属材料よりも低密度でありながら、力学特性に優れ、比強度が高く、軽くて強い特長を有する。
そのため、近年、アルミニウム合金に代わる構造部材として、老朽化した橋梁の補強や、航空機、小型船舶、自動車、風力発電ブレード等の補強に用いられている。以下、繊維強化複合材を単に「複合材」又は「FRP」と呼ぶ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2004-170397号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のAEセンサは、コンポジット振動子の他に電子回路や通信回路を有するため、電源を必要とし無給電では使用できない。
また構造が複雑であり、柔軟性に乏しいので、その自体を構造部材として、橋梁の補強や、航空機、小型船舶、自動車、風力発電ブレード等の補強に用いることはできない。
【0007】
本発明はかかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち本発明の目的は、可撓性を有し種々の形状に変形可能でありその自体を構造部材として用いることができかつ無給電で使用できる圧電FRPセンサーとこれを用いたクラック検出手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、樹脂が非導電性の連続繊維で強化されたFRPシートと、該FRPシートの両面に密着して接合された電極とを有し、圧電粒子が樹脂内に分散されかつ前記樹脂内において分極処理されている、圧電FRPセンサーが提供される。
【0009】
また本発明によれば、非導電性の構造物に貼り付けられる上記の圧電FRPセンサーと、
前記FRPシートの前記両面に対向して位置する1対又は複数対の前記電極に無給電で発生する出力電圧を検出する電圧検出装置と、
前記出力電圧の変化から前記構造物のクラックを解析するクラック解析装置と、を備えたクラック検出システムが提供される。
【0010】
さらに本発明によれば、上記の圧電FRPセンサーを非導電性の構造物に貼り付け、
前記FRPシートの前記両面に対向して位置する1対又は複数対の前記電極に無給電で発生する出力電圧を検出し、
前記出力電圧の変化から前記構造物のクラックを解析する、クラック検出方法が提供される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

オンキヨー株式会社
システム
11日前
株式会社ヨコオ
検査治具
23日前
個人
歩行者音声ガイドシステム
22日前
横河電機株式会社
光学プローブ
11日前
株式会社豊田自動織機
無人走行体
26日前
昭電工業株式会社
測定装置
24日前
太陽誘電株式会社
検出装置
18日前
大和製衡株式会社
重量選別機
16日前
株式会社ニシヤマ
物品取付装置
19日前
株式会社ニシヤマ
物品取付装置
19日前
キーコム株式会社
試験システム
29日前
村田機械株式会社
変位検出装置
26日前
株式会社東芝
センサ
3日前
キーコム株式会社
試験システム
29日前
トヨタ自動車株式会社
測定治具
26日前
矢崎総業株式会社
センサ
18日前
株式会社ミヤワキ
診断装置
1か月前
株式会社ミヤワキ
診断装置
1か月前
株式会社ミヤワキ
診断装置
1か月前
TDK株式会社
磁気センサ
23日前
大同特殊鋼株式会社
形状検出装置
18日前
個人
氷河融雪水流出量の推定方法
10日前
株式会社ミツトヨ
光学式エンコーダ
24日前
トヨタ自動車株式会社
劣化推定装置
19日前
三菱マテリアル株式会社
温度センサ
19日前
三菱マテリアル株式会社
温度センサ
1か月前
大同特殊鋼株式会社
超音波探傷方法
1か月前
オムロン株式会社
スイッチング装置
29日前
日立Astemo株式会社
測定装置
1か月前
三晶エムイーシー株式会社
試料容器
4日前
三菱マテリアル株式会社
温度センサ
11日前
株式会社不二越
X線測定装置
26日前
コイズミ照明株式会社
検出ユニット
1か月前
株式会社島津製作所
分析装置
18日前
マレリ株式会社
推定装置
2日前
トヨタ自動車株式会社
空燃比算出装置
26日前
続きを見る