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公開番号2024080492
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-13
出願番号2022193732
出願日2022-12-02
発明の名称厚さ測定方法
出願人倉敷紡績株式会社,株式会社山文電気
代理人個人
主分類G01B 11/06 20060101AFI20240606BHJP(測定;試験)
要約【課題】測定対象への入射角が未知であるときに、任意の入射角で光を照射した場合でも、より正確な厚さ測定が可能な方法を提供する。
【解決手段】フィルム状の測定対象の厚さを測定する方法であって、前記測定対象に未知の入射角で照射した光を受光して受光スペクトルを計測する工程と、前記受光スペクトルに含まれる光干渉情報から、前記測定対象の厚さまたはその指標として、厚さ値Aまたは厚さ指標Aを算出する工程と、前記受光スペクトルに含まれる光吸収情報から、前記測定対象の厚さまたはその指標として、厚さ値Bまたは厚さ指標Bを算出する工程と、前記厚さ値Aまたは前記厚さ指標Aと、前記厚さ値Bまたは前記厚さ指標Bとを、前記入射角の影響を相殺するように演算して、前記測定対象の厚さを算出する工程とを有する厚さ測定方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
フィルム状の測定対象の厚さを測定する方法であって、
前記測定対象に未知の入射角で照射した光を受光して受光スペクトルを計測する工程と、
前記受光スペクトルに含まれる光干渉情報から、前記測定対象の厚さまたはその指標として、厚さ値Aまたは厚さ指標Aを算出する工程と、
前記受光スペクトルに含まれる光吸収情報から、前記測定対象の厚さまたはその指標として、厚さ値Bまたは厚さ指標Bを算出する工程と、
前記厚さ値Aまたは前記厚さ指標Aと、前記厚さ値Bまたは前記厚さ指標Bとを、前記入射角の影響を相殺するように演算して、前記測定対象の厚さを算出する工程と、
を有する厚さ測定方法。
続きを表示(約 110 文字)【請求項2】
前記入射角が時間とともに変化する状況下で実施される、
請求項1に記載の厚さ測定方法。
【請求項3】
前記測定対象が樹脂フィルムである、
請求項1または2に記載の厚さ測定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂フィルム等の厚さを光吸収および光干渉によって測定する方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、樹脂フィルム等に照射した光の吸収スペクトルや干渉スペクトルを利用して樹脂フィルム等の厚さを測定することが行われている。光吸収を利用した方法では、フィルム等の吸光度がフィルム等の厚さに比例することに基づいて、当該フィルム等の厚さが計算される。例えば、特許文献1には、高分子フィルムに近赤外光を照射して、フィルムの吸収波長帯にある波長λ1と吸収波長帯の外にある波長λ2での透過率の比から、当該高分子フィルムの厚みを測定する方法が開示されている。光干渉を利用した方法では、フィルム等からの透過光または反射光の干渉縞の間隔から当該フィルム等の厚さが計算される。例えば、特許文献2には、樹脂フィルムなどのウェブに白色光線を照射して、測定部が検出した表裏面からの干渉を含む波長強度分布から、当該ウェブの厚さを求める方法が開示されている。特許文献3には、機能性樹脂フィルムなどのサンプルに所定の波長範囲を有する測定光を照射して、測定対象から生じる透過光または反射光を受光して、波数の列のフーリエ変換により得られるパワースペクトルに現れるピーク位置に基づいて測定点における膜厚を決定する方法が開示されている。
【0003】
光吸収や光干渉を利用した厚さ測定において、樹脂フィルム等の測定対象からの透過光または反射光には、光吸収によるスペクトルと光干渉によるスペクトルが重畳している。このことに関して、特許文献4には、測定されたスペクトルをフーリエ変換した結果から干渉縞と考えられる次数成分の振幅および位相共に低減させたスペクトルを作成し、作成されたスペクトルに対して逆フーリエ変換を行うことにより、光干渉による影響が除去された吸光度スペクトルを再現することが記載されている。特許文献4では、セロハンフィルムをサンプルとして、干渉成分を含む測定スペクトルをフーリエ変換することにより厚さ測定を行い、干渉成分を除去した吸収スペクトルの吸光度変化を多変量解析することによりフィルム中の水分測定を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2000-074634号公報
特開2002-277217号公報
特開2018-205295号公報
特開2003-139512号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
光吸収や光干渉を利用した厚さ測定では、測定される厚さが入射角によって変化するため、厚さを正確に測定するには測定中の入射角度を正確に知る必要がある。そのため、一般的には測定対象に一定の入射角で光を照射して、あるいは少なくとも既知の入射角で光を照射して測定が行われる。しかし、入射角が未知な状況で厚さ測定を行う場合には、入射角の違いがそのまま測定誤差につながり、正確な測定ができないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記を考慮してなされたものであり、測定対象への入射角が未知であるときに、任意の入射角で光を照射した場合でも、入射角の影響を排除して、より正確な厚さ測定が可能な方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題に対して、本発明は、測定対象への入射角が大きくなると光吸収による厚さ測定値は大きく、光干渉による厚さ測定値は小さくなることに着目し、光吸収による厚さ測定値と光干渉による厚さ測定値の両方を求めて、入射角の影響を相殺するように演算する。
【0008】
具体的には、本発明の厚さ測定方法は、フィルム状の測定対象の厚さを測定する方法であって、前記測定対象に未知の入射角で照射した光を受光して受光スペクトルを計測する工程と、前記受光スペクトルに含まれる光干渉情報から、前記測定対象の厚さまたはその指標として、厚さ値Aまたは厚さ指標Aを算出する工程と、前記受光スペクトルに含まれる光吸収情報から、前記測定対象の厚さまたはその指標として、厚さ値Bまたは厚さ指標Bを算出する工程と、前記厚さ値Aまたは前記厚さ指標Aと、前記厚さ値Bまたは前記厚さ指標Bとを、前記入射角の影響を相殺するように演算して、前記測定対象の厚さを算出する工程とを有する。
【0009】
ここで、フィルム状の測定対象には、フィルム、シート、テープなどと呼ばれるものや、基材上のコーティングなど、略一定の厚さを有するものをすべて含む。また、厚さの指標とは、厚さに対して単調に増加または減少し、厚さと相互に換算可能なものをいう。
【発明の効果】
【0010】
本発明の厚さ測定方法によれば、測定対象への光の入射角が特定できず、任意の入射角で光を照射した場合でも、入射角の違いによる影響を排除して、より正確な厚さ測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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