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公開番号2024086009
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022200853
出願日2022-12-16
発明の名称クッション
出願人倉敷紡績株式会社,個人
代理人弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類A47C 27/15 20060101AFI20240620BHJP(家具;家庭用品または家庭用設備;コーヒーひき;香辛料ひき;真空掃除機一般)
要約【課題】上体反らし姿勢保持中に、いわゆるうつ伏せ状態で携帯電話、携帯ゲーム機、モバイル機器等を操作することが可能なクッションを提供する。
【解決手段】上体反らし姿勢が保持可能であり、基材2と上部部材3とを含み、基材2は、上面、底面、両側面、正面傾斜面4及び背面を有し、側面形状が略台形状であり、傾斜面4は胸部を支持するためのものであり、傾斜面の仰角は平均30~60度であり、少なくとも傾斜面4は、密度18~35Kg/m3の樹脂発泡体で形成されており、上部部材3は基材2の上面上に位置し、上部部材3の上面側には、頚部及び/又は顎部を支持する支持部5を有し、少なくとも支持部5は、密度35~90Kg/m3及び反発弾性20%以下の樹脂発泡体で形成されているクッションである。基材2と上部部材3は一体化されていてもよいし、分離されていてもよい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
上体反らし姿勢が保持可能なクッションであって、
前記クッションは、上面、底面、両側面、正面傾斜面及び背面を有し、側面形状が略台形状であり、
前記傾斜面は胸部を支持するためのものであり、前記傾斜面の仰角は平均30~60度であり、少なくとも前記傾斜面は、密度18~35Kg/m
3
の樹脂発泡体で形成されており、
前記クッションの上面側には、頚部及び/又は顎部を支持する支持部を有し、少なくとも前記支持部は、密度35~90Kg/m
3
及び反発弾性20%以下の樹脂発泡体で形成されていることを特徴とするクッション。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
上体反らし姿勢が保持可能なクッションであって、
前記クッションは、基材と上部部材とを含み、
前記基材は、上面、底面、両側面、正面傾斜面及び背面を有し、側面形状が略台形状であり、
前記傾斜面は胸部を支持するためのものであり、前記傾斜面の仰角は平均30~60度であり、少なくとも前記傾斜面は、密度18~35Kg/m
3
の樹脂発泡体で形成されており、
前記上部部材は基材上面上に位置し、前記上部部材の上面側には、頚部及び/又は顎部を支持する支持部を有し、少なくとも前記支持部は、密度35~90Kg/m
3
及び反発弾性20%以下の樹脂発泡体であることを特徴とするクッション。
【請求項3】
前記傾斜面は、JIS K 6400-2:2012のD法(25%硬度)で測定される硬さが120~190Nである請求項1又は2に記載のクッション。
【請求項4】
前記頚部及び/又は顎部を支持する支持部の下方側には、密度30~50Kg/m
3
及び反発弾性35%以上の樹脂発泡体層が配置されている請求項1又は2に記載のクッション。
【請求項5】
前記頚部及び/又は顎部を支持する支持部には、上下方向の溝状部を有する請求項1又は2に記載のクッション。
【請求項6】
前記基材と前記上部部材とは分離している請求項2に記載のクッション。
【請求項7】
前記クッションは、上面に行くにしたがって幅が狭い請求項1又は2に記載のクッション。
【請求項8】
前記クッションは、側地(表皮材)に収納されている請求項1又は2に記載のクッション。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、上体反らし姿勢が保持可能なクッションに関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
健康志向ブームを反映して、現在、スポーツクラブ、トレーニングジム、または家の中で、各種ストレッチを行なうことが広く普及している。ストレッチングは、身体を柔らかくするためにとても身近に行われており、意図的に筋や関節を伸ばす運動である。体の柔軟性を高めるのに効果的であり、準備運動や整理運動の一要素としても活用されている。最近では、理学療法領域やスポーツ現場、高齢者の健康維持等のみならず、美しい姿勢の保持やリラクゼーションの効果も言われている。ストレッチングに用いられるポーズとして、いわゆる上体反らし姿勢がある。上体反らし姿勢には、両ひじを肩の下で床について上体を起こす姿勢と手のひらを床について上体を起こす姿勢がある。上体反らし姿勢は、ひじ又は手をつく姿勢が基本であり、ひじ又は手で荷重を支える必要がある。したがって、気楽にできる姿勢ではなく、何らかの補助部材があれば、より気軽に行うことができる。
特許文献1には、座椅子としての機能を有し、また着座用のクッションとして使用できるとともに、腰に負担が生じた際は背筋を伸ばすストレッチ運動も行うことができるクッションが開示されている。主として座椅子としての使用を想定しており、背筋を伸ばす使い方は副次的なものであり、それに対する検討はなされていない。特許文献1の図5の(a)のように、手をついて上体を反らす運動に関し、アシストとしては機能するが、手を離した状態になると断面が略三角形状では安定せずに折れてしまい、しかも首等の圧迫感が大きく、気楽に読書等はできない。特許文献1の図5(b)に開示される通り、座椅子という観点から上半身を覆うような背もたれが記載されているが、これはうつ伏せの場合、両手の動きに制限を伴うこととなり、携帯電話や携帯ゲーム機の操作等、手を実際に使う作業が実質出来なくなる。
特許文献2には、枕本体の左右方向の中央上面を前後に亘り膨出させた副枕部に形成している枕が開示されており、うつ伏せ状態でゲーム機等でのゲームや読書を行うための枕である。当該技術は、うつ伏せ状態でゲーム機等を操作しても快適性を維持できると想定されるが、詰め物として発泡スチロールビーズのような流動性のあるものが開示されている通り、クッション性ではなくフィット性を重視しており、「上体を反らす」というストレッチ的な観点は全く考えられていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
実用新案登録第3176695号公報
特開2022-92844号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前記特許文献1及び2はいずれも上体反らし姿勢保持中に、携帯電話、携帯ゲーム機、モバイル機器等を操作することを目的にしたクッションではなく、いわゆるうつ伏せ状態で操作することは困難であった。
【0005】
本発明は上記問題を解決するため、上体反らし姿勢保持中に、いわゆるうつ伏せ状態で携帯電話、携帯ゲーム機、モバイル機器等を操作することが可能なクッションを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1番目のクッションは、上体反らし姿勢が保持可能なクッションであって、前記クッションは、上面、底面、両側面、正面傾斜面及び背面を有し、側面形状が略台形状であり、前記傾斜面は胸部を支持するためのものであり、前記傾斜面の仰角は平均30~60度であり、少なくとも前記傾斜面は、密度18~35Kg/m
3
の樹脂発泡体で形成されており、前記クッションの上面側には、頚部及び/又は顎部を支持する支持部を有し、少なくとも前記支持部は、密度35~90Kg/m
3
及び反発弾性20%以下の樹脂発泡体で形成されているクッションに関する。
【0007】
本発明の第2番目のクッションは、上体反らし姿勢が保持可能なクッションであって、前記クッションは、基材と上部部材とを含み、前記基材は、上面、底面、両側面、正面傾斜面及び背面を有し、側面形状が略台形状であり、前記傾斜面は胸部を支持するためのものであり、前記傾斜面の仰角は平均30~60度であり、少なくとも前記傾斜面は、密度18~35Kg/m
3
の樹脂発泡体で形成されており、前記上部部材は基材上面上に位置し、前記上部部材の上面側には、頚部及び/又は顎部を支持する支持部を有し、少なくとも前記支持部は、密度35~90Kg/m
3
及び反発弾性20%以下の樹脂発泡体であるクッションに関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の第1番目のクッションは、上面、底面、両側面、正面傾斜面及び背面を有し、側面形状が略台形状であり、前記傾斜面は胸部を支持するためのものであり、前記傾斜面の仰角は平均30~60度であり、少なくとも前記傾斜面は、密度18~35Kg/m
3
の樹脂発泡体で形成されており、前記クッションの上面側、特に上部正面側には、頚部及び/又は顎部を支持する支持部を有し、少なくとも前記支持部は、密度35~90Kg/m
3
及び反発弾性20%以下の樹脂発泡体で形成されていることにより、上体反らし姿勢保持中に、いわゆるうつ伏せ状態で携帯電話、携帯ゲーム機、モバイル機器等を操作することが可能なクッションを提供できる。
本発明の第2番目のクッションは、基材と上部部材とを含み、前記基材は、上面、底面、両側面、正面傾斜面及び背面を有し、側面形状が略台形状であり、前記傾斜面は胸部を支持するためのものであり、前記傾斜面の仰角は平均30~60度であり、少なくとも前記傾斜面は、密度18~35Kg/m
3
の樹脂発泡体で形成されており、前記上部部材は基材上面上に位置し、前記上部部材の上面側、特に上部正面側には、頚部及び/又は顎部を支持する支持部を有し、少なくとも前記支持部は、密度36~90Kg/m
3
及び反発弾性20%以下の樹脂発泡体であることにより、上体反らし姿勢保持中に、いわゆるうつ伏せ状態で携帯電話、携帯ゲーム機、モバイル機器等を操作することが可能なクッションを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は本発明の一実施形態のクッションの前方から見た模式的斜視図である。
図2は本発明の一実施形態のクッションの使用状態を示す説明図である。
図3は本発明の一実施形態のクッションの模式的正面図である。
図4は本発明の一実施形態のクッションの模式的左側面図である。
図5Aは本発明の一実施形態の上部部材の模式的平面図、図5Bは同模式的正面図、図5Cは同模式的右側面図である。
図6は本発明の別の実施形態のクッションの模式的左側面図である。
図7は本発明のさらに別の実施形態のクッションの模式的斜視図である。
図8は本発明のさらに別の実施形態のクッションの模式的斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の第1番目のクッションは、上体反らし姿勢が保持可能なクッションである。前記クッションは、上面、底面、両側面、正面傾斜面及び背面を有し、側面形状が略台形状であり、前記傾斜面は胸部を支持するためのものである。前記傾斜面で胸部を支持し、前記クッションの上面は頚部及び/又は顎部を支持する支持面であることにより、上体反らし姿勢が保持可能である。前記傾斜面の仰角は平均30~60度であり、好ましくは平均32~55度であり、より好ましくは平均35~50度である。ここで傾斜面の仰角とは、底面と傾斜面の角度をいう。また、傾斜線は直線だけでなく、多少の曲線ないしは屈曲線を含んでもよい。このことから仰角の平均値で特定する。
(【0011】以降は省略されています)

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