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公開番号2024075012
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-03
出願番号2022186093
出願日2022-11-22
発明の名称織機における経糸ビームの中受け機構
出願人津田駒工業株式会社
代理人
主分類D03D 49/00 20060101AFI20240527BHJP(織成)
要約【課題】
本発明は、ツインビーム仕様の織機における2つの経糸ビームの内側の軸端部を支持する中受け機構に関し、両軸端部を隙間無くそれぞれ確実に支持することが可能な構成を提供することを目的とする。
【解決手段】
中受け機構が、両軸端部を支承可能なベース部材と、ベース部材との協働で両軸端部を挟み込むレバー部材と、各経糸ビームに対応して織幅方向に隣り合うように並設された2組のビーム支持列とを含む。各ビーム支持列は、ベース部材側の2以上の支承ローラと、レバー部材側の1以上の当接ローラを含む当接部とから成る。レバー部材は、揺動軸を中心として揺動可能に設けられると共に両当接部を支持する揺動部材を含む。揺動部材における両当接部の支持位置は、一方の当接部の支持位置と揺動軸の軸心とを結ぶ線分が他方の当接部の支持位置と軸心とを結ぶ線分に対し角度を成すような位置とされている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
織幅方向に関し並設された一対の経糸ビームにおける隣り合うフランジの間で両前記経糸ビームの軸端部を回転可能に支持する織機における経糸ビームの中受け機構であって、
両前記軸端部を支承可能なベース部材と、
前記ベース部材に対して回動可能に設けられるレバー部材であって前記ベース部材上で支承された状態の両前記軸端部を前記ベース部材との協働で挟み込むレバー部材と、
各前記経糸ビームに対応して前記織幅方向に隣り合うように並設された2組のビーム支持列とを含み、
各前記ビーム支持列は、前記ベース部材に備えられて前記軸端部を支承する2以上の支承ローラと、前記レバー部材に備えられて前記軸端部に当接する1以上の当接ローラを含む当接部とから成り、
前記レバー部材は、前記織幅方向と平行に設けられた揺動軸を中心として揺動可能に設けられる揺動部材であって両前記当接部を支持する揺動部材を含み、
前記揺動部材における両前記当接部の支持位置は、一方の前記当接部の支持位置と前記揺動軸の軸心とを結ぶ線分が他方の前記当接部の支持位置と前記軸心とを結ぶ線分に対し角度を成すような位置とされている
ことを特徴とする織機における経糸ビームの中受け機構。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、織幅方向に関し並設された一対の経糸ビームにおける隣り合うフランジの間で両経糸ビームの軸端部を回転可能に支持する織機における経糸ビームの中受け機構に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
織機における経糸ビームを回転可能に支持する支持構造として、例えば、特許文献1に開示されたものがある。その特許文献1に開示された支持構造は、織機の各サイドフレームに取り付けられた一対のビーム支持機構から成っている。また、各ビーム支持機構は、経糸ビームの軸端部を受け入れる円弧状の支承面が形成されたビームサポートと、ビームサポートに受け入れられた経糸ビーム(軸端部)を保持するためのクランプレバーとを有している。
【0003】
そして、クランプレバーは、経糸ビームを保持するクランプ位置と経糸ビームを開放する開放位置との間で回動し得るように、ビームサポートに対し回動可能に取り付けられている。さらに、クランプレバーは、経糸ビームの軸端部に当接する円弧面(支承面)を有している。そして、ビーム支持機構は、ビームサポートにおける支承面とクランプレバーの支承面とで経糸ビームの軸端部を挟み込むかたちで経糸ビームを支持するようになっている。
【0004】
なお、織機としては、2つ(一対)の経糸ビームを織幅方向に並設し、その両経糸ビームから引き出される経糸により製織を行う所謂ツインビーム仕様の織機がある。そして、そのようなツインビーム仕様の織機においては、経糸ビームは、前記のような一対のビーム支持機構で外側の軸端部を支持されるだけで無く、隣り合うフランジの間に設けられる中受け機構でその内側の軸端部を支持される。また、その中受け機構は、前記したビーム支持機構と同様に、経糸ビームの軸端部をビームサポートとクランプレバーとで挟み込むように構成されたものとされる。
【0005】
但し、ツインビーム仕様の織機においては、2つの経糸ビームを織幅方向に関し出来るだけ接近させた状態(フランジの間の隙間が出来るだけ小さい状態)で配置する必要がある。そのため、2つの経糸ビームにおける内側の各軸端部は、織幅方向の寸法が外側の軸端部と比較して非常に小さくされている。その上で、従来の織機は、その内側の軸端部を支持する中受け機構が2つの経糸ビームに共通の(単一の)構造体として構成され、2つの経糸ビームの軸端部を一緒に支持するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-172901号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、全ての経糸ビームは、基本的にはその軸端部の外径が同じとなるように製造される。しかし、実際には、その外径は、全ての経糸ビームにおいて完全に同じ径とはなっていない。そのため、前記のような共通の中受け機構では、ビームサポートの支承面とクランプレバーの支承面とで2つの経糸ビームの軸端部を同時に挟み込んで支持することになるが、そのように両軸端部の外径が異なることに起因し、外径の小さい方の軸端部が若干の隙間が生じた状態で支持された状態となる。
【0008】
そのため、織機の運転中に発生する振動に起因して、一方の経糸ビーム(外径の小さい方の軸端部)が中受け機構内において振動してしまう。そして、その振動によって軸端部が中受け機構におけるビームサポート及びクランプレバーの支承面に対して擦れる結果として、その軸端部や両支承面が摩耗する虞がある。さらに、そのような摩耗が生じると前記隙間が更に大きくなって経糸ビームの振動が更に大きくなり、延いては中受け機構の破損を招く虞がある。
【0009】
そこで、本発明は、ツインビーム仕様の織機における2つの経糸ビームの内側の軸端部を支持する中受け機構に関し、両軸端部を隙間無くそれぞれ確実に支持することが可能な構成を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成すべく、本発明は、前述のような経糸糊付装置を前提とし、中受け機構が、両軸端部を支承可能なベース部材と、ベース部材に対して回動可能に設けられるレバー部材であってベース部材上で支承された状態の両軸端部をベース部材との協働で挟み込むレバー部材と、各経糸ビームに対応して織幅方向に隣り合うように並設された2組のビーム支持列とを含むことを特徴とする。さらに、本発明は、各ビーム支持列が、ベース部材に備えられて軸端部を支承する2以上の支承ローラと、レバー部材に備えられて軸端部に当接する1以上の当接ローラを含む当接部とから成り、レバー部材は、織幅方向と平行に設けられた揺動軸を中心として揺動可能に設けられる揺動部材であって両当接部を支持する揺動部材を含み、揺動部材における両当接部の支持位置は、一方の当接部の支持位置と揺動軸の軸心とを結ぶ線分が他方の当接部の支持位置と前記軸心とを結ぶ線分に対し角度を成すような位置とされていることを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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