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公開番号2024050627
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-10
出願番号2024004305,2022516988
出願日2024-01-16,2021-04-14
発明の名称撥水性布帛および繊維製品
出願人帝人フロンティア株式会社
代理人個人
主分類D03D 15/47 20210101AFI20240403BHJP(織成)
要約【課題】撥水性だけでなくストレッチ性にも優れた撥水性布帛、および該撥水性布帛を用いてなる繊維製品を提供する。
【解決手段】撥水加工を施してなる撥水性布帛であって、該布帛に、伸縮性繊維と単繊維繊度1dtex以下の極細繊維とを含む複合糸を含ませる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
撥水加工を施してなる撥水性布帛であって、該布帛が、伸縮性繊維と単繊維繊度1dtex以下の極細繊維とを含む複合糸を含み、
前記伸縮性繊維が、2成分がサイドバイサイド型もしくは偏心芯鞘型に接合され少なくとも1成分がポリトリメチレンテレフタレートである複合繊維、またはポリトリメチレンテレフタレート繊維であり、
前記複合糸が空気混繊糸であることを特徴とする撥水性布帛。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
布帛が、カバーファクターCFが1000以上の織物である、請求項1に記載の撥水性布帛。
ただし、カバーファクターCFは下記式により定義される。
CF=(DWp/1.1)
1/2
×MWp+(DWf/1.1)
1/2
×MWf
[DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。]
【請求項3】
前記極細繊維からなる微細繊維ループが布帛表面に形成されている、請求項1または請求項2に記載の撥水性布帛。
【請求項4】
布帛表面の撥水ころがり角度が15度以下である、請求項1~3のいずれかに記載の撥水性布帛。
【請求項5】
JIS L1092-2009 7.2 はっ水度試験(スプレー法)により測定した、撥水度が4級以上である、請求項1~4のいずれかに記載の撥水性布帛。
【請求項6】
JIS L0217-1995に規定された洗濯(但し、JAFET標準配合洗剤を使用)を10回行った後において、JIS L 1092-2009 7.2 はっ水度試験(スプレー法)により測定した、撥水度が3級以上である、請求項1~5のいずれかに記載の撥水性布帛。
【請求項7】
JIS L1096-2010 8.16 B法により測定した、経方向または緯方向のストレッチ性が10%以上である、請求項1~6のいずれかに記載の撥水性布帛。
【請求項8】
JIS L1096-2010 8.16 B-1法により測定した、経方向または緯方向のストレッチ性回復率が85%以上である、請求項1~7のいずれかに記載の撥水性布帛。
【請求項9】
JIS L1096-2010 8.17 D法により測定した、経方向または緯方向の引裂強度が7N以上である、請求項1~7のいずれかに記載の撥水性布帛。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかに記載の撥水性布帛を用いてなる繊維製品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、撥水性だけでなくストレッチ性にも優れた撥水性布帛、および該撥水性布帛を用いてなる繊維製品に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、スポーツ衣料、カジュアル衣料、傘地などの分野で撥水性を有する布帛が求められており、フッ素系撥水剤などの撥水剤を布帛に付着させることが行われている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
また、近年では、環境に配慮するため、生物に影響を及ぼす可能性のある化合物(例えば、パーフルオロオクタン酸やパーフルオロオクタンスルホン酸など)を使用しない非フッ素系撥水剤を使用した布帛が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、これらの布帛は、ストレッチ性の点で十分ではないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開昭60-94645号公報
特開昭61-70043号公報
特開2017-145521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、撥水性だけでなくストレッチ性にも優れた撥水性布帛、および該撥水性布帛を用いてなる繊維製品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、撥水加工を施してなる撥水性布帛において、布帛を構成する繊維などを巧みに工夫することにより、撥水性だけでなくストレッチ性にも優れた撥水性布帛が得られることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。
【0006】
かくして、本発明によれば「撥水加工を施してなる撥水性布帛であって、該布帛が、伸縮性繊維と単繊維繊度1dtex以下の極細繊維とを含む複合糸を含むことを特徴とする撥水性布帛。」が提供される。
【0007】
その際、前記伸縮性繊維が、2成分がサイドバイサイド型もしくは偏心芯鞘型に接合された複合繊維、またはポリトリメチレンテレフタレート繊維であることが好ましい。また、布帛が、カバーファクターCFが1000以上の織物であることが好ましい。ただし、カバーファクターCFは下記式により定義される。
CF=(DWp/1.1)
1/2
×MWp+(DWf/1.1)
1/2
×MWf
[DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。]
【0008】
本発明の撥水性布帛において、前記極細繊維からなる微細繊維ループが布帛表面に形成されていることが好ましい。また、布帛表面の撥水ころがり角度が15度以下であることが好ましい。また、JIS L1092-2009 7.2 はっ水度試験(スプレー法)により測定した、撥水度が4級以上であることが好ましい。また、JIS L0217-1995に規定された洗濯(但し、JAFET標準配合洗剤を使用)を10回行った後において、JIS L1092-2009 7.2 はっ水度試験(スプレー法)により測定した、撥水度が3級以上であることが好ましい。また、JIS L1096-2010 8.16 B法により測定した、経方向または緯方向のストレッチ性が10%以上であることが好ましい。また、JIS L1096-2010 8.16 B-1法により測定した、経方向または緯方向のストレッチ性回復率が85%以上であることが好ましい。また、JIS L1096-2010 8.17 D法により測定した、経方向または緯方向の引裂強度が7N以上であることが好ましい。
また、本発明によれば、前記の撥水性布帛を用いてなる繊維製品が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、撥水性だけでなくストレッチ性にも優れた撥水性布帛、および該撥水性布帛を用いてなる繊維製品が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明の撥水性布帛は、撥水加工を施してなる撥水性布帛であって、該布帛は複合糸を含み、該複合糸は、単繊維繊度1dtex以下(より好ましくは0.00002~0.8dtex、特に好ましくは0.001~0.5dtex)の極細繊維と、伸縮性繊維とを含む。かかる構成により、前記極細繊維からなる微細繊維ループが布帛表面に形成されることにより布帛表面に蓮の葉状の微細な凹凸が形成され、優れた撥水性が得られる。また同時に、伸縮繊維の効果により布帛がストレッチ性にも優れる。ここで、前記極細繊維の単繊維繊度が1dtexよりも大きいと微細繊維ループが形成されず好ましくない。また、微細繊維ループを形成する上でかかる極細繊維は非捲縮繊維であることが好ましい。例えば、かかる極細繊維が仮撚捲縮加工糸であると、微細繊維ループが形成されないおそれがある。
(【0011】以降は省略されています)

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