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公開番号2024045109
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2023216171,2022086396
出願日2023-12-21,2017-04-10
発明の名称織布およびその製造方法
出願人ジャリク、デニム、テクスティル、サン.ベ、ティク.ア.セ.,CALIK DENIM TEKSTIL SAN. VE TIC. A.S.
代理人個人,個人,個人
主分類D03D 11/00 20060101AFI20240326BHJP(織成)
要約【課題】特に編み地の可撓性およびドレープ性を有するデニム生地の可視特性を具現化し、好ましくは製造が安価でもある、編み地様の織布を提供する。
【解決手段】特にデニム生地などの経表布である織布であって、表面2および裏面と、緯糸方向に延びる複数のピック6と、複数の経糸4、5であって、経糸方向に延び、ピックをそれらの表側において迂回して上部分43、53を画定し、ピックをそれらの裏側において迂回して下部分41、51を画定する、複数の経糸とを備え、複数の経糸は、表側経糸4および裏側経糸5を含み、裏側経糸の下部分は、表側経糸の下部分より多くのピックを迂回する、織布。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
特にデニム生地などの経表布である織布であって、表面(2)および裏面(3)と、緯糸方向(H)に延びる複数のピック(6)と、複数の経糸(4、5)であって、経糸方向(V)に延び、ピック(6)をそれらの表側(62)において迂回して上部分(43、53)を画定し、ピック(6)をそれらの裏側(63)において迂回して下部分(41、51)を画定する、複数の経糸とを備え、前記複数の経糸(4、5)が、表側経糸(4)および裏側経糸(5)を含み、前記裏側経糸(5)の前記下部分が、前記表側経糸(4)の前記下部分(41)より多くのピック(6)を迂回する、織布。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
前記複数の裏側経糸(5)の前記下部分(51)が、3個以上のピック(6)および/または41個未満のピック(6)、好ましくは4から24個のピック(6)、より好ましくは9から16個のピック(6)、特にちょうど8個、11個、14個、または15個のピック(6)を迂回し、ならびに/または複数の裏側経糸(5)の前記下部分が、前記表側経糸(4)の前記下部分(41)より、少なくとも1個、2個、3個、または4個および/または最大40個多いピックを迂回し、好ましくは前記裏側経糸(5)の前記下部分が、前記表側経糸(4)の前記下部分(41)より3から23個、より好ましくは8個から15個多いピック(6)を迂回し、ならびに/または前記複数の裏側経糸(5)の1つの前記下部分(51)によって迂回されるピック(6)の数の、前記裏側経糸(5)の前記上部分(53)によって迂回されるピック(6)の数に対するループ比が、2:1を超え、および/または40:1未満であり、好ましくは4:1から24:1の間、より好ましくは9:1から16:1の間である、請求項1に記載の織布。
【請求項3】
前記上部分(43、53)および前記下部分(51、53)によって迂回されるすべてのピック(6)の合計に関連する1つの経糸(4、5)の前記上部分(43、43)および前記下部分(51、53)の合計が、前記糸の織り緊密性を規定し、前記布は、前記複数の表側糸(4)が、前記複数の裏側経糸(5)より大きい織り緊密性を有し、ならびに/または前記複数の表側経糸(4)が、前記複数の裏側経糸(5)と同じ収縮比、または前記複数の裏側経糸(5)より大きい収縮比を有し、特に前記複数の表側経糸(4)の前記収縮率が、前記複数の裏側経糸(5)の前記収縮率より少なくとも5%高く、好ましくは25%から40%高く、より好ましくは30%から35%高いように織られる、請求項1または2に記載の織布。
【請求項4】
前記複数の裏側糸(5)の前記上部分(53)が、前記複数の裏側経糸(5)の1つの前記下部分(51)よりも少ないピック(6)を迂回し、ならびに/または前記複数の裏側経糸(5)の1つの前記上部分(53)が、4個を超えないピック(6)、好ましくはちょうど1個のピック(6)を迂回し、ならびに/または前記複数の表側経糸(4)の前記上部分(43)が、1から5個のピック(6)、好ましくは2個から4個のピック、特にちょうど3個のピックを迂回する、請求項1から3のいずれか一項に記載の織布。
【請求項5】
裏側経糸(5)と少なくとも同じ数、好ましくは裏側経糸(5)のちょうど2倍または3倍の表側経糸(4)を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の織布。
【請求項6】
前記複数の裏側経糸(5)の1つが、少なくとも1つの表側経糸(4)、好ましくは2つの表側経糸(4)にすぐ隣接して緯糸方向(H)に配置され、特に前記表側経糸(4)が、前記隣接する裏側経糸(5)の表側に少なくとも部分的に配置される、請求項1から5のいずれか一項に記載の織布。
【請求項7】
前記複数の裏側経糸(5)の少なくとも1つが、前記複数の表側経糸(4)の少なくとも1つよりも細く、好ましくは、前記布が、少なくとも表側経糸(4)と同じ数の裏側経糸(5)を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の織布。
【請求項8】
前記複数の表側経糸(4)の1つの前記下側部分(41)が、前記表側経糸(4)の前記上部分(43)よりも少ないピック(6)を迂回し、ならびに/または前記複数の表側経糸(4)の1つの前記下部分(41)が、4個を超えないピック(6)、好ましくはちょうど1個のピック(6)を迂回し、ならびに/または前記複数の表側経糸(4)の1つの前記下部分(41)によって迂回されるピック(6)の、前記表側経糸(4)の前記上部分(41)によって迂回される前記ピック(6)に対する比が、1:1以下、好ましくは1:2、1:3または1:4である視認比を規定する、請求項1から7のいずれか一項に記載の織布。
【請求項9】
織布であって、
表面(2)および裏面(3)と、緯糸方向(H)に延びる複数のピック(6)と、複数の経糸(4、5)であって、経糸方向(V)に延び、ピック(6)をそれらの表側(62)において迂回して上部分(43、53)を画定し、ピック(6)をそれらの裏側(63)において迂回して下部分(41、51)を画定し、表側経糸(4)および裏側経糸(5)を含む、複数の経糸(4、5)と
を備え、
前記表側経糸(4)および前記裏側経糸(5)は、前記裏側経糸(5)の下部分(51)が前記表側経糸(4)の前記下部分(41)より緩く延びるように設計されおよび/または製織される、
特に請求項1から8のいずれか一項に記載の、特にデニム生地などの経表布である織布。
【請求項10】
織布であって、
表面(2)および裏面(3)と、緯糸方向(H)に延びる複数のピック(6)と、複数の経糸(4、5)であって、ピック(6)をそれらの表側(62)において迂回して上部分(43、53)を画定し、ピック(6)をそれらの裏側(63)において迂回して下部分(41、51)を画定し、表側経糸(4)および裏側経糸(5)を含む、複数の経糸(4、5)と
を備え、
前記表側経糸(4)および前記裏側経糸(5)は、前記表側経糸(4)が密接に製織された表側経糸配置を形成し、前記裏側経糸(5)を前記布の前記表面(2)から構造的に隔離するように設計されおよび/または製織される、
特に請求項1から9のいずれか一項に記載の、特にデニム生地などの経表布である織布。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は織布、好ましくは編み地のように感じるデニム生地などの経表布に関する。本発明はまた、そのような編み地様の織布の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)【背景技術】
【0002】
織布および編み地は、一般に、非常に異なる特性を有する。デニム、ガーバディン、ポプランまたはリネンなどの織布は、編み地よりも安定しているが、より剛性であり、それによってこれらはうまくドレープしない。デニムは、インディゴ染料が糸の表面で最も濃縮されているのに対して、糸のコアは未染色のままであり、非常に特徴的な着色オプションを可能にするという事実により、非常に人気のあるインディゴ染色された織布である。デニムにはさまざまな仕上げ技術を適用して着色特性を高めることができる。例えば、デニムは手で擦ったり、サンドブラストしたり、石で洗浄したり、またはインディゴ糸の未染色コアのさまざまな量を見えるようにすることを可能にする他の方法で処理することができる。デニムは非常に人気があるが、織物の性質上、着用者の身体の上にうまくドレープするよう期待される衣料品、特にシャツ、ブラウス、スエットシャツなどのトップスにはほとんど使用されていない。
【0003】
うまくドレープするよう期待される衣料品には、編み地が最も頻繁に使用されており、その理由は、編み地は一般的により柔軟であり、着用者の身体の上にうまくドレープするようにあらゆる方向に伸張できるためである。しかし、インディゴ色の編み地を作ることは非常に高価である。デニムを製織するために使用されるリング色の糸とは異なり、編み地を作り出すために使用される糸は、まず染色のためにボビンに結合されなければならないので、時間がかかり、したがって高価な追加の製造ステップが必要である。さらに、編み地を製造するとき、その両面は、着用者の肌と接触する布の裏側を含めて染色され、したがって汚れを残すことがある。
【0004】
製織によって容易に製造することができるが、編み地のように感じられる布を作成するために、欧州特許第2539493号明細書は、2種類の異なるタイプの緯糸、すなわちエラストマー緯糸および硬質緯糸で経糸を製織することを提案している。エラストマー糸の下部分は、例えば2本の経糸の下を通過するように配置され、一方、硬質緯糸の下部分ははるかに大きく、例えば11本の経糸の下を通過するので、比較的大きな緯糸ループが布の裏側に形成される。エラストマー緯糸および硬質緯糸の連結する上部分はいずれも、たった1つの経糸上を通過し、硬質緯糸が常に、同じ経糸上を通過するエラストマー緯糸に隣接するように配置される。欧州特許第2539493号明細書による布では、硬質緯糸によって形成されるループ部分は、布が着用者に編み地のように感じられることを可能にするが、典型的には30から90緯糸/cmの間の比較的高い緯糸密度を必要とする。この典型的な非常に高い緯糸密度は、多くの緯糸挿入を必要とし、したがって、製造プロセスを比較的高価にする。欧州特許第2539493号明細書による織布もまた、編み地と同様に見えるが、その理由は、布の表側の上部分が、デニムにとって典型的である1つの対角線パターンだけでなく、第1の対角線パターンに対してずらされた、硬質緯糸の上部分によって作り出された第2の対角性パターンも作り出すためである。しかし、典型的なデニムの外観を有しながらも、編み地の性能上の利点を提供する織布を有することが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
欧州特許第2539493号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、従来技術の欠点を克服することであり、特に編み地の可撓性およびドレープ性を有するデニム生地の可視特性を具現化し、好ましくは製造が安価でもある、編み地様の織布を提供することである。本目的は、独立請求項の主題によって解決される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様では、本発明は、表面および裏面を備える、好ましくはデニム生地などの経表布である織布に関する。布の表面は、技術面側(technical face side)と呼ぶことができ、これは、ツイル布などの典型的な経表布の場合、最も顕著なウェール(wale)を有する側である。表面は、本発明による織布から製造された製品の表面に見えるように提示される側である。セルビッジ(selvedge)は常に織布の経糸(長さ方向)方向に延びている。いわゆるリードライン(reed lines)を用いて織布内の経糸を識別することが可能である。特に緯糸方向に布をわずかに伸張させることによって、光が、経糸方向に延びるリードラインを通って裏面から表面まで布を通過することができる。リードラインは、製織プロセス中に必ず作り出されるが、これらは、経験の浅い観察者にとっては時には見づらいことがある。すべての経糸は、製織後に比較的密接に一緒になっているが、鋼リードデント(steel reed dents)の太さにより、すぐ隣の経糸との間に小さい空間を常に残しており、このデントは、製織中、織機のリードが緯糸の最新のピックを生み出された布に向かって押し出す、ビーティングと呼ばれ得るときに形成される。表側経糸は、通常、インディゴ染色された経糸であり、布の唯一のインディゴ染色され得る糸とすることができる。通常、表面はまた、製織中に見える側でもある。布の裏面は、技術的裏面(technical back)と呼ぶこともできる。布の裏面は、着用者の身体と接触することが意図された側である。デニム生地は、典型的な経表布であり、布の表面は、インディゴ染色された経糸によって見えるように支配され、一方で布の裏面は、通常、主に緯糸を示す。他の経表布は、ツイル、キャバルリーツィル、チノ、コンバート、デニム、ドリル、ファンシーツイル、ギャバジン、およびライニングツイルを含む。
【0008】
本発明の第1の態様による織布は、ピックおよび経糸を含み、好ましくはこれらからなる。経糸およびピックは、経糸が(垂直)経糸方向を規定し、ピックが好ましくは経糸方向に直交する(水平)緯糸方向を画定するように、互いに直角に織り交ぜることができる。ピックは緯糸方向に延びる。織布のピックは、1つまたは複数の緯糸によって形成され得る。ピックまたは緯糸ピックは、布の一方の水平端部から他方の水平端部(経糸方向に垂直)に延びる緯糸の一セクションとして説明することができる。
【0009】
経糸、好ましくはそのほとんどまたはすべての経糸は、経糸方向に延び、ピックをそれらの表側で迂回して上部分を画定し、ピックをそれらの裏側で迂回して下部分を画定する。経糸は、経糸端部と呼ぶこともできる。少なくとも洗浄前、経糸は、織機の張力のために布内でより真っ直ぐにかつより平行に位置することができる。ピックの表側は、前記ピックが布の表面を向く側である。1つまたは複数の経糸がピックの表側の前にあり、それにより、ピックの表側が、織布の表面を見る人に常に見えるとは限らないことは明らかである。同様に、ピックの裏側は、布の裏面を向くピックの側であり、1つまたは複数の経糸がピックの裏側の後にあることができる。しかし、ピックが布地の表側に見える場合、その見える部分は、そのピックの表側の一部となる。布の裏側に見えるピックの見える部分は、ピックの裏側の一部である。側面から(緯糸方向に)経糸を見ると、各経糸の下部分および上部分は、全体的に正弦波のパターンを形成する。経糸は、ピックに対して交互に配置された下部分および上部分を形成する。上部分は、経糸の2つの隣接する下部分の間を延びる。各下部分は、ピックの裏側で隣接する2つの上部分間を延びる。経糸の上部分は、通常、布の表面において見ることができ、したがって、布の表面の外観を支配する。経糸の下部分は、布の裏面において見ることができ、着用者の皮膚と接触する。
【0010】
本発明の第1の態様によれば、経糸は、表側経糸および裏側経糸を備え、好ましくはこれらからなる。本発明の第1の態様によれば、特に、表側および裏側の経糸の少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも90%、またはそのすべてに関して、裏側経糸の下部分、好ましくは裏側経糸の下部分のすべてまたはほとんどは、表側経糸の下部分、好ましくは表側経糸の下部分のすべてまたはほとんどより多くのピックを迂回する。好ましくは、表側経糸は、布の面に見えるように出現するように、換言すれば布の表面に現れるように設けられる。裏側経糸は、好ましくは、着用者の皮膚に接触するように、および/または布の裏面を覆うように設けられる。裏側経糸のループ部分または下部分によって迂回されるピックの数を、表側経糸の下側部分によって迂回されるピックの数よりも多くなるように選択することにより、裏側経糸のほとんどが布の裏面に向かって配置され、表側経糸が布の表面に向かって配置される織りパターンが、達成される。したがって、本発明による経表織布の見える印象は、裏側経糸をその後ろに隠す表側経糸の外観によって支配される。
(【0011】以降は省略されています)

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