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公開番号2024044911
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022150737
出願日2022-09-21
発明の名称ガラスクロス及びガラスクロスの製造方法
出願人ユニチカ株式会社,ユニチカグラスファイバー株式会社
代理人
主分類D03D 15/267 20210101AFI20240326BHJP(織成)
要約【課題】 スジ状欠点の発生を抑制する、ガラスクロスの提供を主な課題とする。
【解決手段】 シランカップリング剤で表面処理されたガラスクロスであって、
前記ガラスクロスの質量が6.0~13.0g/m2であり、前記ガラスクロスの経糸及び緯糸の織密度が90~120本/25mmであり、前記ガラスクロスの緯糸の糸幅平均値が120~220μmであり、前記ガラスクロスの隣接する緯糸間の隙間の平均値と標準偏差から求まる緯糸隙間変動係数(標準偏差/平均値×100%)が15~35%である、ガラスクロス。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
シランカップリング剤で表面処理されたガラスクロスであって、
前記ガラスクロスの質量が6.0~13.0g/m

であり、
前記ガラスクロスの経糸及び緯糸の織密度が90~120本/25mmであり、
前記ガラスクロスの緯糸の糸幅平均値が120~220μmであり、
前記ガラスクロスの隣接する緯糸間の隙間の平均値と標準偏差から求まる緯糸隙間変動係数(標準偏差/平均値×100%)が15~35%である、ガラスクロス。
続きを表示(約 57 文字)【請求項2】
前記隣接する緯糸間の隙間の平均が60~120μmである請求項1記載のガラスクロス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラスクロス及びガラスクロスの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、プリント配線板は、電子機器の小型化に伴い、軽量化が求められており、使用される材料も低質量であることが求められている。プリント配線板を製造するには、ガラスクロスに樹脂が含浸されたプリプレグが用いられるが、ガラスクロスも同様に低質量であることが求められる。
【0003】
そして、上記低質量であるガラスクロスを構成するガラス糸についても、低番手化や低誘電特性が求められており、ガラス糸の品質がガラスクロスの性能に対して大きな影響を与える。
【0004】
低質量であるガラスクロスとして、例えば、3.0~4.2μmの範囲の直径を備えるガラスフィラメントが14~55本の範囲で集束されてなる経糸及び緯糸から構成され、該経糸及び緯糸の織密度が86~140本/25mmの範囲にあり、7.5~12.0μmの範囲の厚さと、1m

当たり6.0~10.0gの範囲の質量とを備え、ガラスクロスの厚さを経糸のガラスフィラメントの直径と緯糸のガラスフィラメントの直径との平均値で除した値(ガラスクロスの厚さ/{(経糸のガラスフィラメントの直径+緯糸のガラスフィラメントの直径)/2})として示される平均段数が2.00以上3.00未満の範囲にあるガラスクロスであって、前記経糸の開繊度(経糸の糸幅/(経糸を構成するガラスフィラメントの直径×経糸を構成するガラスフィラメントの本数))と前記緯糸の開繊度(緯糸の糸幅/(緯糸を構成するガラスフィラメントの直径×緯糸を構成するガラスフィラメントの本数))との相乗平均((経糸の開繊度×緯糸の開繊度)1/2)で示される平均開繊度が1.000~1.300の範囲にあり、前記緯糸の糸幅に対する前記経糸の糸幅の比(経糸の糸幅/緯糸の糸幅)で示される糸幅比が0.720~0.960の範囲にあるガラスクロスが知られている(特許文献1参照)。該文献によれば、平均段数を3.00未満としても、該ガラスクロスを用いたプリプレグにおいてピンホールの発生を抑制することができるとともに、該ガラスクロスの毛羽立ちが少ないことで該プリプレグの優れた外観品質を維持できるガラスクロスを提供するとされている。
【0005】
また、低質量であるガラスクロスとして、例えば、質量が10g/m

以下のガラスクロスであって、前記ガラスクロスの、隣接する経糸間の隙間設計値Iwdが95μm以下、及び隣接する緯糸間の隙間設計値Ifdが95μm以下であり、前記ガラスクロスの、隣接する経糸間の隙間実測値(Iw)と隣接する緯糸間の隙間実測値(If)との比(Iw/If)が1.10以上1.60以下であり、前記ガラスクロスの、バスケットホール面積割合が12%以上20%以下である、ガラスクロスが知られている(特許文献2参照。)該文献によれば、低質量のガラスクロスを該ガラスクロスの質量割合が低いものとなるように樹脂溶液を含浸させてプリプレグとする際にも、ピンホール発生の抑制と、上記タテシワ発生の抑制との両立を図ることができるガラスクロスを提供するとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2018-21274号公報
特開2021-75805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
シランカップリング剤で表面処理されたガラスクロスは、プリント配線基板の材料であるプリプレグへと加工される場合が多い。また、プリプレグは任意の樹脂をガラスクロスに塗布することにより製造される。そして、ガラスクロスには、樹脂のガラスクロスへの含浸性を高めるため開繊処理が施される。開繊処理の具体的な手法としては、水流の圧力による開繊処理、水(例えば脱気水、イオン交換水、脱イオン水、電解陽イオン水又は電解陰イオン水等)等を媒体とした高周波振動による開繊処理、ロールによる加圧での加工処理等が挙げられるが、いずれの場合もガラスクロスに対して物理的な衝撃を付与することで経糸及び緯糸を開繊することができる。
【0008】
本発明者が検討したところ、ガラスクロス、とりわけ低質量であるガラスクロスにおいて、ガラスクロスの経糸方向に沿ったシワが、ガラスクロス緯糸方向に対してランダムな位置に複数個発生する欠点(以下、スジ状欠点という。)が発生する場合があることを知得した。以下スジ状欠点について説明する。
【0009】
<スジ状欠点の説明>
図1~3はスジ状欠点の一例について説明する模式図である。スジ状欠点は、ガラスクロス1の経糸方向に沿った複数のシワ2が、ガラスクロス1の経糸方向の位置において他のシワと重複する部分と当該重複する部分を有するシワ部分とが連続するようにガラスクロス1緯糸方向に発生することを特徴とする(図1~3参照。)。例えば図1において、ガラスクロス1の経糸方向に沿った3個のシワ2a、2b及び2cが、ガラスクロス1の経糸方向の位置において他のシワと重複する部分と当該重複する部分を有するシワ部分とが連続するようにガラスクロス1緯糸方向に発生しており、1個のスジ状欠点を構成している。また、図1において、当該スジ状欠点の長さ3Lは、ガラスクロス1の経糸方向の位置において他のシワと重複する部分と当該重複する部分を有するシワ部分とが連続して存在する部分のガラスクロス経糸方向長さであり、具体的には、スジ状欠点を構成するシワ2の始点(図1ではシワ2cの始点A)からガラスクロス経糸方向と垂直な直線を引き、スジ状欠点を構成するシワの終点(図1ではシワ2cの始点Aの他方側の終点B)からガラスクロス経糸方向と垂直な直線を引いたときの、当該直線同士の距離とする。
【0010】
また、例えば図2において、ガラスクロス1の経糸方向に沿った6個のシワ2a、2b、2c、2d、2e及び2fが、ガラスクロス1の経糸方向の位置において他のシワと重複する部分と当該重複する部分を有するシワ部分とが連続するようにガラスクロス1緯糸方向に発生しており、1個のスジ状欠点を構成している。また、図2において、当該スジ状欠点の長さ3Lは、ガラスクロス1の経糸方向の位置において他のシワと重複する部分と当該重複する部分を有するシワ部分とが連続して存在する部分のガラスクロス経糸方向長さであり、具体的には、スジ状欠点を構成するシワ2の始点(図2ではシワ2bの始点A)からガラスクロス経糸方向と垂直な直線を引き、スジ状欠点を構成するシワの終点(図2ではシワ2aの終点B)からガラスクロス経糸方向と垂直な直線を引いたときの、当該直線同士の距離とする。
(【0011】以降は省略されています)

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