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公開番号2024072674
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-28
出願番号2022183651
出願日2022-11-16
発明の名称シート状接合材及びその製造方法、並びに、接合体及びその製造方法
出願人大陽日酸株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B22F 1/10 20220101AFI20240521BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】250℃以下の低温接合であっても、十分な接合強度が得られ、加圧接合面における中央部の焼結状態と加圧エッジ部の焼結状態との間にムラが生じにくい接合が可能な接合材を提供する。
【解決手段】銅粒子と、前記銅粒子を還元する還元剤と、を含み、前記銅粒子は、平均粒子径が300nm以下の銅微粒子と、任意で含まれる平均粒子径が3μm以上11μm以下の銅粗大粒子と、を含み、前記銅微粒子及び前記銅粗大粒子の合計含有量に対する前記銅微粒子の含有量が、50質量%以上100質量%以下であり、前記還元剤がトリエタノールアミンからなり、前記トリエタノールアミンの含有量が、前記銅微粒子及び前記銅粗大粒子の合計含有量に対して1.5質量%以上10.0質量%以下であることを特徴とするシート状接合材。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
銅粒子と、前記銅粒子を還元する還元剤と、を含み、
前記銅粒子は、平均粒子径が300nm以下の銅微粒子と、任意で含まれる平均粒子径が3μm以上11μm以下の銅粗大粒子と、を含み、
前記銅微粒子及び前記銅粗大粒子の合計含有量に対する前記銅微粒子の含有量が、50質量%以上100質量%以下であり、
前記還元剤がトリエタノールアミンからなり、前記トリエタノールアミンの含有量が、前記銅微粒子及び前記銅粗大粒子の合計含有量に対して1.5質量%以上10.0質量%以下であることを特徴とするシート状接合材。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
前記銅微粒子の比表面積に対する質量酸素濃度の割合が、0.1質量%・g/m

以上1.2質量%・g/m

以下である、請求項1に記載のシート状接合材。
【請求項3】
前記銅微粒子の比表面積に対する質量炭素濃度の割合が、0.008質量%・g/m

以上0.3質量%・g/m

以下である、請求項1に記載のシート状接合材。
【請求項4】
銅粒子と、前記銅粒子を還元する還元剤と、を混合して混合物を得る混合工程と、
前記混合物を加圧成形して、シート状接合材を得る加圧成形工程と、
を有し、
前記銅粒子は、平均粒子径が300nm以下の銅微粒子と、任意で含まれる平均粒子径が3μm以上11μm以下の銅粗大粒子と、を含み、
前記混合物において、前記銅微粒子及び前記銅粗大粒子の合計含有量に対する前記銅微粒子の含有量が、50質量%以上100質量%以下であり、
前記還元剤がトリエタノールアミンからなり、前記混合物において、前記トリエタノールアミンの含有量が、前記銅微粒子及び前記銅粗大粒子の合計含有量に対して1.5質量%以上10.0質量%以下であることを特徴とするシート状接合材の製造方法。
【請求項5】
前記混合工程は、前記銅粒子と前記還元剤と有機溶媒とを混合してスラリーを得る工程と、前記スラリーを乾燥して前記混合物を得る工程と、を含む、請求項4に記載のシート状接合材の製造方法。
【請求項6】
第1部材と、第2部材と、請求項1~3のいずれか一項に記載の接合材と、を有し、
前記第1部材と前記第2部材との間に前記接合材が位置する接合体。
【請求項7】
第1部材と第2部材との間に、請求項1~3のいずれか一項に記載の接合材を配置した状態で加圧し、前記第1部材と前記第2部材とが前記接合材により接合されてなる接合体を得る工程を有する、接合体の製造方法。
【請求項8】
接合温度を250℃以下とする、請求項7に記載の接合体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シート状接合材及びその製造方法、並びに、接合体及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電子部品の接合材として、半田の材料が広く用いられていた。しかしながら、半田の材料は、耐熱性に乏しいという問題があった。そのため、例えば、150℃以上の高温での使用が見込まれるSiC素子を用いたパワーデバイスでは、接合材として半田の材料の使用が困難であった。
【0003】
そこで、焼結型接合材として、銀粒子を用いた接合材が提案されている。また、コストやイオンマイグレーションの観点で銅ナノ粒子が期待されている。
【0004】
特許文献1には、「平均粒子径が300nm以下の銅を主成分とする微粒子の焼結体を含む、板状又はシート状の接合材であって、比抵抗値が1×10
-5
Ω・m以下である、接合材」が記載されており、これにより、2以上の被接合部材を不活性雰囲気中で接合した場合であっても高い接合力を発揮できることが記載されている。
【0005】
しかしながら、特許文献1では、不活性雰囲気中での接合が達成できるものの、シート状接合材の作製時には、銅ナノ粒子を還元性雰囲気で加圧しながら焼結するため、還元性ガスを必要とし、排ガス処理などのガス設備面での制約があった。また、還元性ガスによって銅ナノ粒子が焼結されているため、ナノ粒子特有の表面活性が損なわれてしまい、焼結状態によっては性能が安定しない課題もあった。
【0006】
そこで、特許文献2及び特許文献3では、シート状接合材の作製時に還元剤を添加することで、接合時に還元性ガスを必要とせず、不活性雰囲気中で安定した接合ができるシート状接合材が提案されている。具体的には、特許文献2には、「銅を主成分とし、平均粒子径が300nm以下である銅微粒子を含む板状又はシート状の接合材であって、前記銅微粒子を還元する還元剤をさらに含む、接合材」が記載されており、特許文献3には、「板状又はシート状の接合材であって、平均粒子径が300nm以下の銅微粒子と、平均粒子径が3μm以上11μm以下の銅粗大粒子と、前記銅微粒子及び前記銅粗大粒子を還元する還元剤と、を含む、接合材」が記載されている。還元剤としては、エチレングリコール等のポリオール溶媒や、有機酸が挙げられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2018-12871号公報
特開2019-203172号公報
特開2021-116450号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献2及び特許文献3に記載のシート状接合材では、250℃以下の低温接合では還元剤の還元効果が十分に発揮されないため、接合強度が不十分であったり、加圧接合面における中央部の焼結状態と加圧エッジ部の焼結状態にムラが生じるという課題があった。
【0009】
上記課題に鑑み、本発明は、250℃以下の低温接合であっても、十分な接合強度が得られ、加圧接合面における中央部の焼結状態と加圧エッジ部の焼結状態との間にムラが生じにくい接合が可能な接合材と、その好適な製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、このような接合材を用いて上記のような良好な接合が実現された接合体と、その好適な製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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