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公開番号2024072257
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-27
出願番号2023184288
出願日2023-10-26
発明の名称貯水池区域コカナダモ生息地逆改造方法
出願人個人
代理人個人
主分類A01M 21/00 20060101AFI20240520BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】貯水池区域におけるコカナダモの成長に適さない生息地を構築する方法を提供する。
【解決手段】コカナダモ/水体境界線を取得するステップと、水深等値線図と流速等値線図を取得するステップと、コカナダモ/水体境界線を、それぞれ水深等値線図、流速等値線図に重ねることにより、臨界水深と流速、即ちコカナダモ生息適地因子の閾値を取得するステップと、コカナダモ分布水域の流体力学的条件を統計し、生息地因子制御指標体系を取得するステップと、取得したコカナダモ生息適地因子の閾値と生息地因子制御指標体系に基づいて、コカナダモの成長に不利な環境を改造し、貯水池区域コカナダモ生息地逆改造技術体系を形成するステップとから構成される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ドローンによる航空測量でリモートセンシング画像を形成し、かつリモートセンシング画像から貯水池区域の植生被覆区域を抽出して、コカナダモ/水体境界線が得られるステップS100と、
水深等値線図と流速等値線図を取得するステップS200と、
コカナダモ/水体境界線を、それぞれ水深等値線図、流速等値線図に重ねることにより、臨界水深と流速、即ちコカナダモ生息適地因子の閾値を取得するステップS300と、
コカナダモ分布水域の流体力学的条件を統計し、下記式1によって表される生息地因子制御指標体系を取得するステップS400と、
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2024072257000007.jpg
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取得したコカナダモ生息適地因子の閾値と生息地因子制御指標体系に基づいて、水深の増加、流速の増大、水中光照度の減少などの観点から、コカナダモの成長に不利な環境を改造し、貯水池区域コカナダモ生息地逆改造技術体系を形成し、ここで、貯水池区域コカナダモ生息地逆改造技術体系は、流体力学的条件の改造と光照射条件の改造を含むステップS500と、を含むことを特徴とする貯水池区域コカナダモ生息地逆改造方法。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記水深等値線図は、実測水中地形と調査期間の水位に基づいて、GIS系ソフトウェアを用いて作られるものであることを特徴とする請求項1に記載の貯水池区域コカナダモ生息地逆改造方法。
【請求項3】
流速等値線図を取得する具体的な方法は、貯水池区域における平面2次元水流数理モデルを構築し、実測水中地形を底部境界として導入し、貯水池入口流量とダム前の水位を上流と下流の計算条件とし、流体速度場を計算し、すなわち流速等値線図を取得することを含むことを特徴とする請求項1に記載の貯水池区域コカナダモ生息地逆改造方法。
【請求項4】
前記流体力学的条件の改造は、貯水池生態スケジューリングと局所的な地形改造を含み、ここで、貯水池生態スケジューリングは、上流貯水池の水流出量を増大させることにより、コカナダモが所在する貯水池区域の貯水位を上昇させ、流速を増加させるものであり、局所的な地形改造は、局所の浚渫又は局所の埋め立てにより、地形を改造し、すなわち水中の緩斜面を急斜面に変更し、水中の浅瀬部では、高い所をさらに持ち上げて水面を露出させ、低い所をさらに掘り下げることを特徴とする請求項1に記載の貯水池区域コカナダモ生息地逆改造方法。
【請求項5】
前記光照射条件の改造は、日陰被覆と土砂投入を含み、ここで、日陰被覆は、コカナダモが成長する重要な区域に浮体式太陽光発電所を建設する方式を採用することを特徴とする請求項4に記載の貯水池区域コカナダモ生息地逆改造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は河川生態管理の技術分野に関し、具体的には貯水池区域コカナダモ生息地逆改造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
コカナダモは、南アメリカ原産の日当たりが良く、速生育沈水植物であり、中国に導入されて湖や貯水池の水質改善、水産養殖の補助に用いられているが、天敵が不足しているため、大面積水域ではコントロール不良や、過成長及び規模拡大による新たな生態リスクひいては工事リスクをもたらす。漢江丹江口貯水池所属の王甫洲、崔家営などの貯水池を例に、貯水池の砂堆積、水流動性の低下、砂含有量の減少により、コカナダモは狂ったように成長し、不利な影響は主に以下の通り、(1)水防の安全性に影響する。水草の大量繁茂と蓄積は、水の流れを阻害し、洪水期間中に洪水放流に影響し、洪水防止に不利である。(2)航行安全に影響する。水草の大量繁茂は航路を塞ぎ、船舶のスクリュープロペラが絡まって航行しにくくなる。(3)水力発電設備の正常な運転を阻害する。水草が水力発電ダムの前に集まって、水力発電設備の正常な運行に影響して、酷い時には発電ユニットの故障、運転停止あるいは損傷を招く。(4)水生態系の健全性に影響する。水草が水面を覆い、水域に照射される日光が不足し、間接的に水界生態系の群系分布に影響を与え、水草が死亡すると分解しにくい残骸が水底に蓄積し、湖や貯水池の沼化を加速させる。(5)水環境の悪化を引き起こし、水使用の安全性に深刻な影響を与える。水草は大気の水体に対する再酸素化作用を阻害され、溶存酸素不足により水草が大量死滅し、腐敗し、成長期に吸収された栄養塩類などの物質はまた水域に放出され、水域の内因性汚染源となり、水質の悪化を招き、水資源の利用価値を低下する。
【0003】
漢江王甫洲水力発電所を例にとし、貯水池区域にはコカナダモのバイオマスが非常に大きく、「水中の森」を形成する。大増水の時に根こそぎ引き抜かれ、王甫洲水力発電所の区域に押し流されて、汚物止め格子の外に大量に堆積し、発電所の洪水調節と発電機能に深刻な影響を及ぼしている。2017年と2019年の水草災害による年間発電損失がそれぞれ5100万度と2400万度、直接的な経済損失はそれぞれ2040万元と960万元となった。水草災害は貯水池区域の水生態環境の安全性に深刻な影響を与えた。
【0004】
現在、国内外では、水草成長に関する制御技術は主に物理、化学、生物の3種類の方法がある。化学的方法は、主に除草剤などの化学薬品を採用し、該方法は操作が容易であり、効き目が速いが、化学薬品は水環境に二次汚染を生じやすく、しかも湖と貯水池は通常水源地であるため、一般的に化学方法の使用は禁止です。生物学的方法は、主に魚類、水禽などの生物の摂食を利用して水草の成長を抑制するもので、低コストで長期間にわたり安全性が高い。しかし、生物学的方法は長時間の試験研究と論証を展開する必要があり、管理が難しく、新たな優占種の導入や水生生態系に悪影響を及ぼしやすいため、該方法の使用は通常比較的に慎重である。物理的方法は主に収穫、物理的障害物などがあり、これらの技術は比較的簡単で、環境への影響も少なく、効き目が速いが、根治的治療が難しく、「姑息的治療」に属し、常態化メンテナンスが必要で、コストも高いため、現在は小範囲で役割を果たすことが多く、根本的に危害を取り除くことが難しい。物理的方法全体は二次的自然、生態系への影響をもたらすことはないが、コカナダモに対して有効な管理方法がないため、「根治的治療」の開発が急務となっている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は、背景技術に提案された問題を解決するために、貯水池区域コカナダモ生息地逆改造方法を提供することにある。
【0006】
以上の目的を達成するために、本発明は以下の技術案を提供し、
貯水池区域コカナダモ生息地逆改造方法であって、
ドローンによる航空測量でリモートセンシング画像を形成し、かつリモートセンシング画像から貯水池区域の植生被覆区域を抽出して、コカナダモ/水体境界線が得られるステップS100と、
水深等値線図と流速等値線図を取得するステップS200と、
コカナダモ/水体境界線を、それぞれ水深等値線図、流速等値線図に重ねることにより、臨界水深と流速、即ちコカナダモ生息適地因子の閾値を取得するステップS300と、
コカナダモ分布水域の流体力学的条件を統計し、下記式1によって表される生息地因子制御指標体系を取得するステップS400と、
【0007】
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【0008】
取得したコカナダモ生息適地因子の閾値と生息地因子制御指標体系に基づいて、水深の増加、流速の増大、水中光照度の減少などの観点から、コカナダモの成長に不利な環境を改造し、貯水池区域コカナダモ生息地逆改造技術体系を形成する。ここで、貯水池区域コカナダモ生息地逆改造技術体系は、流体力学的条件の改造と光照射条件の改造を含むステップS500と、を含む。
【0009】
上記の技術案に加えて、本発明は以下のオプションの技術案をさらに提供し、
オプションの技術案において、前記水深等値線図は、実測水中地形と調査期間の水位に基づいて、GIS系ソフトウェアを用いて作られるものである。
【0010】
オプションの技術案において、流速等値線図を取得する具体的な方法は、貯水池区域における平面2次元水流数理モデルを構築し、実測水中地形を底部境界として導入し、貯水池入口流量とダム前の水位を上流と下流の計算条件とし、流体速度場を計算し、すなわち流速等値線図を取得することを含む。
(【0011】以降は省略されています)

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