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公開番号2024070851
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-23
出願番号2023192309
出願日2023-11-10
発明の名称マイクロ波信号又はミリ波信号の電力放射パターンを検出するレクテナアレイ
出願人キーサイト テクノロジーズ, インク.
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G01S 7/40 20060101AFI20240516BHJP(測定;試験)
要約【課題】 被試験デバイス(DUT)の空間分布特性を示す入射無線周波数(RF)信号の電力放射パターンを測定するシステムが提供される。
【解決手段】 本システムは、アレイ状に配列された複数のアンテナ素子を含み、これらのアンテナ素子は、アンテナと、これらのアンテナにそれぞれ結合されたダイオードとを含む。各アンテナは、過度に小さいのでアンテナ素子が反射モードで動作することができないレーダ反射断面積(RCS)を有する。ダイオードが、該ダイオードがそれぞれ結合されたアンテナを通じて入射RF信号を受信し、この入射RF信号を、入射RF信号の電力に比例するDC電圧に整流し、アンテナ素子が検出モードで動作することを可能にするように、各ダイオードはゼロバイアスされる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
アレイ状に配列された複数のアンテナ素子を備え、
前記複数のアンテナ素子は、複数のアンテナと、該複数のアンテナにそれぞれ結合された複数のダイオードとを備え、
前記複数のアンテナのうちの各アンテナは、過度に小さいので前記複数のアンテナ素子が反射モードで動作することができないレーダ反射断面積(RCS)を有し、
前記複数のダイオードが、該複数のダイオードがそれぞれ結合された前記複数のアンテナを通じて入射無線周波数(RF)信号を受信し、前記入射RF信号を、該入射RF信号の電力に比例するDC電圧に整流し、前記複数のアンテナ素子が放射電力を検出する検出モードで動作することを可能にするように、前記複数のダイオードのうちの各ダイオードは、固定されたゼロバイアスを有する、被試験デバイス(DUT)の空間分布特性を示す入射RF信号の電力放射パターンを測定するシステム。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記複数のアンテナのうちの各アンテナは、共平面広帯域スロットアンテナを含む共平面高利得アンテナを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
アレイ状に配列され、前記複数のアンテナ素子の出力をそれぞれ増幅するように構成される複数の演算電力増幅器と、
前記複数の演算電力増幅器からの前記増幅された出力をデジタル化して、少なくとも1つのデジタル化された出力信号を提供するように構成される少なくとも1つのアナログ/デジタル変換器(ADC)と、
前記少なくとも1つのADCからの前記少なくとも1つのデジタル化された出力信号に基づいて、前記入射RF信号の前記電力放射パターンを求めるように構成される処理ユニットと
を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記入射RF信号の前記電力放射パターンは、遠方場電力放射パターンを含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記処理ユニットは、前記電力放射パターンの較正を行って、前記少なくとも1つのデジタル化された出力信号と、前記複数のアンテナ素子によって検出された前記入射RF信号の前記電力との間の不一致を補償するように更に構成され、
前記不一致は、前記複数のアンテナの一致しないアンテナ利得と、前記複数のアンテナのそれぞれと前記DUTとの間の一致しない空間距離と、前記複数のアンテナと前記複数のダイオードとのそれぞれの間の一致しないインピーダンス整合と、前記複数のダイオードの一致しないダイオードIV特性とのうちの少なくとも1つによって引き起こされる、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのADCは、前記複数の演算電力増幅器からの前記増幅された出力をそれぞれ受信するように構成される複数のチャネルを備え、
前記少なくとも1つのADCは、前記複数のチャネルからの前記増幅された出力をデジタル化して、前記少なくとも1つのデジタル化された出力信号を提供するように構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
前記複数の演算電力増幅器からの前記増幅された出力を多重化して、多重化された信号を提供するように構成されるマルチプレクサ(MUX)を更に備え、
前記少なくとも1つのADCは、前記MUXからの前記多重化された信号を単一のチャネルを介して受信し、前記多重化された信号をデジタル化して前記少なくとも1つのデジタル化された出力信号を提供するように構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項8】
各ダイオードはショットキーダイオードを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
アレイ状に配列された複数のアンテナ素子を備え、
前記複数のアンテナ素子は、複数のアンテナと、該複数のアンテナにそれぞれ結合された複数のダイオードとを備え、
前記複数のアンテナのうちの各アンテナは、共平面高利得アンテナを含み、
前記複数のダイオードが、該複数のダイオードがそれぞれ結合された前記複数のアンテナを通じて入射無線周波数(RF)信号を受信し、前記入射RF信号を、該入射RF信号の電力に比例するDC電圧に整流し、前記複数のアンテナ素子が放射電力を検出する検出モードで動作することを可能にするように、前記複数のダイオードのうちの各ダイオードは、固定されたゼロバイアスを有する、被試験デバイス(DUT)の空間分布特性を示す入射RF信号の電力放射パターンを測定するシステム。
【請求項10】
アレイ状に配列された複数のアンテナ素子を備え、
前記複数のアンテナ素子は、複数のアンテナと、該複数のアンテナにそれぞれ結合された複数のダイオードとを備え、
前記複数のアンテナのうちの各アンテナは、共平面高利得アンテナを含み、
前記複数のアンテナ素子が、放射電力を検出する検出モードでのみ動作するように、前記複数のアンテナのうちの各アンテナは、過度に小さいので前記複数のアンテナ素子が反射モードで動作することができないレーダ反射断面積(RCS)を有する、被試験デバイス(DUT)の空間分布特性を示す入射無線周波数(RF)信号の電力放射パターンを測定するシステム。

発明の詳細な説明【背景技術】
【0001】
自動車レーダが、現在、駐車及び衝突回避における支援のために自動車に配備されている。加えて、自動車レーダは、現在開発中の無人運転自動車に組み込まれている。自動車レーダは、霧及び雨等の視界不良状況であってもドップラ効果によって障害物を識別し、相対速度を求める固有の能力を提供する。各乗用車は、その周囲に1ダースもの自動車レーダモジュールを装備している場合がある。したがって、自動車製造業者は、乗用車本体(バンパ、ドア等)の内部に数百万個のレーダユニットを設置している。その結果、例えば、自動車レーダ、基地局、及びユーザ機器等の自動車レーダシステムにおける被試験デバイス(DUT:device under test)を安価で正確に試験する能力が、そのようなシステムの配備を成功させるのにますます重要になってきている。
続きを表示(約 3,500 文字)【0002】
自動車レーダは、通常、例えば77GHzにおける又はその近くのマイクロ波又はミリ波の無線周波数(RF:radio frequency)信号を使用して動作する。電力放射パターンは、DUTの空間分布特性を記述する自動車レーダシステムの重要なRF性能マトリクスである。従来、電力放射パターンは、1つ以上の方向においてDUTの放射電力を検出するように構成されるプローブアンテナを使用して測定される。電力放射パターンは、種々の方向における放射電力の空間分布をスキャンするために、プローブアンテナ又はDUTのいずれかを機械的に移動及び/又は回転(つまり、移動又は回転あるいはそれらの両方を)させることによって取得することができる。しかしながら、このタイプの測定システムは、機械的スキャンに起因して、測定速度が非常に低速である。
【0003】
別の測定方法は、レクテナ(rectenna)、すなわち、整流アンテナ(rectifying antenna)のアレイを伴い、レクテナのそれぞれは、DUTによって送信されたRF信号を受信及び検出する検出モードと、送信されたRF信号を反射してDUTに戻す反射モードとにおいて動作するように構成される。レクテナ素子のそれぞれが検出モードで動作するのか又は反射モードで動作するのかを制御するために、異なるバイアス電圧が印加される。しかしながら、バイアス電圧の印加には、レクテナが検出モードと反射モードとの間でスイッチングすることを可能にする専用回路が必要とされ、これによって、システムの設計複雑度及びコストが増加する。さらに、反射モードをサポートするには、狭いレーダ反射断面積(RCS:radar cross section)を有する高利得アンテナとは対照的に、レクテナ素子を、必要なRCSを提供するために低利得パッチアンテナ上に構築しなければならず、それによって、レクテナアレイの感度が劣化する。
【発明の概要】
【0004】
例示の実施形態は、以下の詳細な説明が添付図面の図とともに読まれたときに、以下の詳細な説明から最も良く理解される。様々な特徴部が必ずしも一律の縮尺で描かれていないことを強調しておく。実際、寸法は、論述内容を明瞭にするために任意に増減される場合がある。該当する場合及び実際的な場合にはどの箇所においても、同様の参照符号は同様の要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0005】
代表的な実施形態による、DUTの空間分布特性を示す入射RF信号の電力放射パターンを測定するシステムを示す簡略ブロック図である。
代表的な実施形態によるレクテナアレイのアンテナ素子の簡略回路図である。
代表的な実施形態による共平面広帯域スロットアンテナ(co-planar, broadband slot antenna)の斜視図である。
代表的な実施形態による、複数のアナログ/デジタル変換器(ADC:analog to digital converter)を有するデータ収集(DAQ:data acquisition)モジュールの簡略ブロック図である。
代表的な実施形態による、単一のADCに結合されたマルチプレクサを有するDAQモジュールの簡略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下の詳細な説明では、限定ではなく説明を目的として、具体的な詳細を開示する代表的な実施形態が、本教示による一実施形態の十分な理解を提供するために述べられる。既知のシステム、デバイス、材料、動作の方法及び製造の方法の説明は、代表的な実施形態の説明を不明瞭にすることを回避するために省略される場合がある。それでもなお、当業者の認識範囲内にあるシステム、デバイス、材料及び方法は、本教示の範囲内にあり、代表的な実施形態に従って使用することができる。本明細書において使用される術語は、特定の実施形態の説明のみを目的とするものであり、限定を意図するものでないことが理解されるべきである。定義された用語は、それらの技術的意味及び科学的意味に加えて、本教示の技術分野において一般に理解され、受け入れられている通りのものである。
【0007】
第1、第2、第3等の用語が、様々な要素又は構成要素を説明するために本明細書において使用される場合があるが、これらの要素又は構成要素は、これらの用語によって限定されるべきでないことが理解されるであろう。これらの用語は、或る要素又は構成要素を別の要素又は構成要素から区別するためにのみ使用される。したがって、以下で論述する第1の要素又は構成要素は、本開示の教示から逸脱することなく第2の要素又は構成要素と呼ぶこともできる。
【0008】
本明細書において使用される術語は、特定の実施形態の説明のみを目的とするものであり、限定を意図するものでない。本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、用語の単数形(「a」、「an」、及び「the」)は、文脈上明らかに別段の指定がなされていない限り、単数形及び複数形の双方を含む。加えて、用語「~備える、有する、又は含む(comprises)」、及び/又は「~を含む、~を有する、又は~を含む(comprising)」、及び/又は同様の用語は、本明細書において使用されるとき、明記された特徴、要素、及び/又は構成要素が存在することを指定するが、1つ以上の他の特徴、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在又は追加を排除するものではない。本明細書において使用される場合、用語「及び/又は」は、列挙された関連項目のうちの1つ以上の全ての組み合わせを含む。
【0009】
別段の記載がない限り、要素又は構成要素が別の要素又は構成要素に「接続される(connected to)」、「結合される(coupled to)」、又は「隣接する(adjacent to)」と言うとき、これは、その要素又は構成要素をその別の要素又は構成要素に直接接続又は結合することもできるし、介在する要素又は構成要素が存在する場合もあることと理解される。すなわち、これらの用語及び同様の用語は、1つ以上の中間にある要素又は構成要素が、2つの要素又は構成要素を接続するために用いられることがある場合を含む。ただし、要素又は構成要素が別の要素又は構成要素に「直接接続される」と言うとき、これは、それらの2つの要素又は構成要素が、中間にある又は介在する要素又は構成要素を伴わずに互いに接続される場合のみを含む。上記を考慮すると、本開示は、したがって、その様々な態様、実施形態及び/又は特定の特徴若しくは部分構成要素のうちの1つ以上を通じて、以下で具体的に言及される利点のうちの1つ以上を引き出すように意図されている。限定ではなく説明を目的として、具体的な詳細を開示する例示の実施形態が、本教示による一実施形態の十分な理解を提供するために述べられる。ただし、本明細書に開示される具体的な詳細から外れているが本開示と合致する他の実施形態も、添付の特許請求の範囲の範囲内にある。その上、よく知られた装置及び方法の説明は、例示の実施形態の説明を不明瞭にしないように省略される場合がある。そのような方法及び装置は、本開示の範囲内にある。
【0010】
一般に、レクテナアレイは、例えば自動車レーダデバイス等の被試験デバイス(DUT)の試験中は、反射モードではなく検出モードでのみ機能するように構成されるレクテナ素子のアレイ上に構築される。検出モードで動作しているとき、レクテナアレイは、放射パターンのスナップショットを非常に高速に得ることができ、これによって、電力放射パターン測定は大幅に高速化される。検出モードのレクテナアレイは、機械的なスキャンを高速のスナップショットに置き換えることによって電力放射パターンの測定効率を大幅に改善する。また、検出モードのレクテナアレイは、レクテナ素子設計の難しさ、システム統合の難しさ及びシステムコストを削減する。加えて、検出モードのレクテナアレイの感度は、共平面高利得アンテナ(co-planar high gain antenna)を使用することによって大幅に改善される。この共平面高利得アンテナは、通常ならば、検出モード及び反射モードの双方で試験するように構成されたシステムでは使用することができない。
(【0011】以降は省略されています)

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