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公開番号2024070391
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-23
出願番号2022180849
出願日2022-11-11
発明の名称推定モデルの信頼性の判定方法及びプログラム、並びに計測システム
出願人国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類G06N 5/04 20230101AFI20240516BHJP(計算;計数)
要約【課題】新規のデータ群への適用可能性を高め、推定モデルの信頼性を高めることが可能な推定モデルの信頼性を判定する方法を提供する。
【解決手段】説明変数と目的変数に対して統計的因果推論を適用して説明変数と目的変数との間の因果の向きを推定する。目的変数が説明変数の直接かつ唯一の原因となっているか否かを判定し、その判定の結果に従い、推定モデルが推定モデルの構築に使用されたデータ以外の新規のデータにも適用可能であるか否かを判定する。因果の向きを推定するステップにおいて、目的変数が前記説明変数の原因となっている可能性が低いと判断される場合、推定モデルからその説明変数を削除し得る。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
説明変数から目的変数を推定する推定モデルの信頼性の判定方法において、
前記説明変数と前記目的変数に対して統計的因果推論を適用して前記説明変数と前記目的変数との間の因果の向きを推定するステップと、
前記目的変数が前記説明変数の直接かつ唯一の原因となっているか否かを判定するステップと、
前記判定の結果に従い、前記推定モデルが前記推定モデルの構築に使用されたデータ以外の新規のデータにも適用可能であるか否かを判定するステップと
を備えたことを特徴とする、推定モデルの信頼性の判定方法。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記因果の向きを推定するステップにおいて、前記目的変数が前記説明変数の原因となっている可能性が低いと判断される場合、前記推定モデルからその説明変数を削除するステップを更に含む、請求項1に記載の推定モデルの信頼性の判定方法。
【請求項3】
前記説明変数を削除するステップは、前記目的変数が前記説明変数の原因となっている可能性が低いとの判断に係る前記説明変数を一括で削除する、請求項2に記載の推定モデルの信頼性の判定方法。
【請求項4】
前記説明変数を削除するステップは、前記目的変数が前記説明変数の原因となっている可能性が低いとの判断に係る前記説明変数を逐次削除しつつ、所定の条件を満たした場合に前記削除のステップを停止する、請求項2に記載の推定モデルの信頼性の判定方法。
【請求項5】
複数個の前記説明変数を適宜選択した上で合成して複数の合成変数を生成するステップと、
前記複数の合成変数の中から一の合成変数を選択して前記説明変数とするステップと
を備える、請求項1に記載の推定モデルの信頼性の判定方法。
【請求項6】
前記複数の合成変数を生成するステップが、主成分分析、因子分析、t-distributed stochastic neighbor embedding (t-SNE)、クラスター分析、non-negative matrix factorization (NMF)、multivariate curve resolution (MCR)、parallel factor analysis (PARAFAC)、partial least squares 回帰分析、又はアンサンブル学習を含む、請求項5に記載の推定モデルの信頼性の判定方法。
【請求項7】
前記因果の向きを推定するステップは、LiNGAM(Linear Non-Gaussian Acyclic Model)を用いる、請求項1に記載の推定モデルの信頼性の判定方法。
【請求項8】
説明変数から目的変数を推定する推定モデルの信頼性の判定するためのコンピュータプログラムにおいて、
前記説明変数と前記目的変数に対して統計的因果推論を適用して前記説明変数と前記目的変数との間の因果の向きを推定するステップと、
前記目的変数が前記説明変数の直接かつ唯一の原因となっているか否かを判定するステップと、
前記判定の結果に従い、前記推定モデルが前記推定モデルの構築に使用されたデータ以外の新規のデータにも適用可能であるか否かを判定するステップと
をコンピュータに実行させるよう構成された、推定モデルの信頼性の判定のためのコンピュータプログラム。
【請求項9】
測定対象を計測して、説明変数としての計測データを取得する計測装置と、
前記説明変数を推定モデルに適用して目的変数を出力し、前記測定対象の各種特性を演算するコンピュータと
を備えた計測システムであって、
前記コンピュータは、前記推定モデルの信頼性の判定するためのコンピュータプログラムを備え、
前記コンピュータプログラムは、
前記説明変数と前記目的変数に対して統計的因果推論を適用して前記説明変数と前記目的変数との間の因果の向きを推定するステップと、
前記目的変数が前記説明変数の直接かつ唯一の原因となっているか否かを判定するステップと、
前記判定の結果に従い、前記推定モデルが前記推定モデルの構築に使用されたデータ以外の新規のデータにも適用可能であるか否かを判定するステップと
をコンピュータに実行させるよう構成された、計測システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、説明変数に従って目的変数を推定する推定モデルの信頼性の判定方法及びプログラム、並びに計測システムに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年研究開発が急速に進んでいる多変量解析、機械学習やディープラーニングでは、説明変数から目的変数を推定する推定モデルを生成することが行われる。推定モデルは、与えられた既存のデータ群(トレーニングデータ)に基づいて生成され、新規のデータ群に対しても利用され得る。
【0003】
多変量解析、機械学習等において重要なのは、新規のデータ群に対しても広く適用できる信頼性の高い推定モデルを構築することである。推定モデルが新規のデータ群に適用し得る程度は「頑健性」とも称される。適用可能な新規のデータ群の範囲が広いほど、その推定モデルは頑健性が高いということができる。
【0004】
信頼性の高い推定モデルを提供するためのアルゴリズムが多数提案されている。また、推定モデルの信頼性を判定する方法も、多数提案されている。推定モデルの信頼性の判定方法には、一例として、cross-validation、test set validationなどがある。
【0005】
推定モデルの信頼性の判定においては、既存のデータを推定モデル構築用データ(トレーニングデータ)と信頼性のテスト用(テストデータ)とに分割し、前者を用いて構築した推定モデルを後者に適用し、目的変数の実測値と推定値の誤差が測定される。その誤差に従って推定モデルの信頼性が判定される。誤差が小さいほどその推定モデルの信頼性が高いと判定され、新規のデータ群への適用可能性が高くなる。また、推定モデル構築に用いるトレーニングデータの選択とこれらの判定方法を組み合わせ、推定モデルの信頼性を高める手法も考案されている。
【0006】
しかし、既存データ群に基づいて生成された推定モデルが、新規のデータ群への適用可能であるか否かを判定することが容易ではないという問題がある。すなわち、生成された推定モデルの新規のデータ群への適用可能性の検証や、最適な変数の選択は、通常、cross-validation、test set validationなど、既存データを使ったシミュレーションに基づいて行われるが、生成された推定モデルが新規のデータ群に適用可能であるか否かは、実際に当該新規のデータ群を推定モデルに適用し、得られた目的変数の実測値と推定値の誤差を検証しなければ分からない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2017-51162号公報
【非特許文献】
【0008】
Campomanes et al. (2014) Origin of the spectral shifts among the early intermediates of the rhodopsin photocycle. Journal of the American chemical society. 136:3842-3851.
Trivittayasil et al. (2018)Classification of 1-methylcyclopropene treated apples by fluorescence fingerprint using partial least squares discriminant analysis with stepwise selectivity ratio variable selection method. Chemometrics and Intelligent Laboratory Systems. 175:30-36.
栗原ら、(2021)LiNGAMを用いた大量変数の因果探索処理に向けた計算カーネルの高速化の検討、研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング、26:1-8.
大山ら、(2022)大阪府の特定健康診査データの因果探索、情報処理、63(2)
Esbensen and Geladi (2010) Principles of Proper Validation: use and abuse of re-sampling for validation. Chemometrics and Intelligent Laboratory Systems. 168-187.
Andersen and Bro (2010) Variable selection in regression - a tutorial. Chemometrics and Intelligent Laboratory Systems. 728-737
A. Hyvarinen and S. M. Smith. Pairwise Likelihood Ratios for Estimation of Non-Gaussian Structural Equation Models. J. of Machine Learning Research 14:111-152, 2013.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、新規のデータ群を推定モデルに入力することなく推定モデルの信頼性を判定することを可能とし、推定モデルの信頼性を高めることが可能な推定モデルの信頼性を判定する方法及びプログラム、並びに計測システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、本発明に係る推定モデルの信頼性の判定方法は、説明変数から目的変数を推定する推定モデルの信頼性の判定方法において、前記説明変数と前記目的変数に対して統計的因果推論を適用して前記説明変数と前記目的変数との間の因果の向きを推定するステップと、前記目的変数が前記説明変数の直接かつ唯一の原因となっているか否かを判定するステップと、前記判定の結果に従い、前記推定モデルが前記推定モデルの構築に使用されたデータ以外の新規のデータにも適用可能であるか否かを判定するステップとを備えたことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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