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公開番号2024067485
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-17
出願番号2022177602
出願日2022-11-04
発明の名称哺乳動物における気分状態の判定方法
出願人キリンホールディングス株式会社,国立大学法人神戸大学
代理人個人,個人,個人
主分類G01N 33/50 20060101AFI20240510BHJP(測定;試験)
要約【課題】本発明は、専門家による高度な判断を要することなく、唾液等の生体試料を用いて、ヒト等の哺乳動物における気分状態を簡便に、客観的かつ正確に判定するできる方法及びバイオマーカーを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る哺乳動物における気分状態を判定する方法は、生体試料中のリノール酸代謝物を測定する工程を含み、上記リノール酸代謝物は好ましくはHYA、HYB、HYC、KetoA、KetoB、KetoC、trans-10,cis-12-octadecenoic acid(18:2)、cis-10,trans-12-octadecenoic acid(18:2)、trans-9,trans-11-octadecenoic acid(18:2)、オレイン酸、trans-10-octadecenoic acid(18:1)からなる群より選択される少なくとも1つである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
生体試料中のリノール酸代謝物を測定する工程を含む、哺乳動物における気分状態を判定する方法。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記リノール酸代謝物が、HYA(10-hydroxy-cis-12-octadecenoic acid(18:1))、HYB(10-hydroxy-octadecenoic acid(18:0))、HYC(10-hydroxy-trans-11-octadecenoic acid(18:1))、KetoA(10-oxo-cis-12-octadecenoic acid(18:1))、KetoB(10-oxo-12-octadecenoic acid (18:0))、KetoC(10-oxo-trans-12-octadecenoic acid(18:1))、trans-10,cis-12-octadecenoic acid(18:2)、cis-10,trans-12-octadecenoic acid(18:2)、trans-9,trans-11-octadecenoic acid(18:2)、オレイン酸、trans-10-octadecenoic acid(18:1)からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
生体試料中のプロスタグランジン類、糖類、アミノ酸類、有機酸、タウリン、及び核酸からなる群より選択される少なくとも1つを測定する工程をさらに含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記生体試料が、唾液、血液、尿、糞、及び汗からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
前記気分状態がやる気、ストレス、抑うつ、及び不安からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
前記哺乳動物がヒトである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項7】
1以上のリノール酸代謝物からなる、哺乳動物における気分状態の判定用バイオマーカー。
【請求項8】
前記リノール酸代謝物が、HYA(10-hydroxy-cis-12-octadecenoic acid(18:1))、HYB(10-hydroxy-octadecenoic acid(18:0))、HYC(10-hydroxy-trans-11-octadecenoic acid(18:1))、KetoA(10-oxo-cis-12-octadecenoic acid(18:1))、KetoB(10-oxo-12-octadecenoic acid (18:0))、KetoC(10-oxo-trans-12-octadecenoic acid(18:1))、trans-10,cis-12-octadecenoic acid(18:2)、cis-10,trans-12-octadecenoic acid(18:2)、trans-9,trans-11-octadecenoic acid(18:2)、オレイン酸、trans-10-octadecenoic acid(18:1)からなる群より選択される少なくとも1つであるである、請求項7に記載のバイオマーカー。
【請求項9】
プロスタグランジン類、糖類、アミノ酸類、有機酸、タウリン、及び核酸からなる群より選択される少なくとも1つと併用する、請求項7に記載のバイオマーカー。
【請求項10】
生体試料中のリノール酸代謝物を検出するための試薬を備える、哺乳動物における気分状態を判定するためのキット。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、生体試料中のリノール酸代謝物を測定する、哺乳動物における気分状態を判定する方法、1以上のリノール酸代謝物を含む、哺乳動物における気分状態の判定用バイオマーカー、哺乳動物における気分状態の判定用バイオマーカーの測定方法、哺乳動物における気分状態の判定用バイオマーカーの測定装置、及び生体試料中のリノール酸代謝物を検出する試薬を有する、哺乳動物における気分状態を判定するためのキットに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
現代社会において若年層から老年層まで幅広い世代が日常的に慢性的な疲労又はストレス等に曝されている。慢性的な疲労又はストレス等は気分状態に影響を及ぼすことがあり、意欲低下又は抑うつ状態等の気分状態の低下として表れる(非特許文献1)。
【0003】
ヒト等の哺乳動物において、やる気、ストレス、抑うつ又は不安等の気分状態の不調は、精神疾患の前段階にあり、その症状等から、医師等の専門家が経験的及び総合的に高度に判断するため、判断までに時間を要し、またその判断には客観性が欠けていた。さらに重篤な症状又は状態に至る前の処置が極めて重要であり、重篤な症状又は状態に至る前に簡便、客観的かつ正確に気分状態を判断する技術が求められている。
【0004】
また、ヒト等の哺乳動物における疾患又は状態を判断する方法として、血液、尿、糞、唾液又は汗等の生体試料を採取し、採取した生体試料中の1以上の成分を分析する方法が広く知られている。
【0005】
ところで、ヒト等の哺乳動物において、リノール酸は腸内にて腸内細菌の代表株である乳酸菌により、機能性脂肪酸である共役リノール酸等のリノール酸代謝物に変換することが知られている(非特許文献2)。
【0006】
しかし、ヒト等の哺乳動物において生体試料中にリノール酸代謝物が存在すること及び生体試料中のリノール酸代謝物の存在と気分状態との関係については知られていない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
門司 晃、「精神疾患の神経炎症仮説」、精神雑誌、2012、第114巻(第2号)、124-133
岸野 重信、小川 順、「乳酸菌に特異な脂肪酸代謝と代謝産物の生理機能について」、日本乳酸菌学会誌、2017、第28巻(第2号)、58-65
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明は、専門家による高度な判断を要することなく、唾液等の生体試料を用いて、ヒト等の哺乳動物における気分状態を簡便に、客観的かつ正確に判定するできる方法及びバイオマーカーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、哺乳動物の唾液中にリノール酸代謝物が存在と哺乳動物における気分状態との相関関係があり、哺乳動物の生体試料中のリノール酸代謝物を測定することで哺乳動物における気分状態を判定できることを初めて見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明は、以下の発明を提供するものである。
[1]生体試料中のリノール酸代謝物を測定する工程を含む、哺乳動物における気分状態を判定する方法。
[2]上記リノール酸代謝物が、HYA(10-hydroxy-cis-12-octadecenoic acid(18:1))、HYB(10-hydroxy-octadecenoic acid(18:0))、HYC(10-hydroxy-trans-11-octadecenoic acid(18:1))、KetoA(10-oxo-cis-12-octadecenoic acid(18:1))、KetoB(10-oxo-12-octadecenoic acid (18:0))、KetoC(10-oxo-trans-12-octadecenoic acid(18:1))、trans-10,cis-12-octadecenoic acid (18:2)、cis-10,trans-12-octadecenoic acid (18:2)、trans-9,trans-11-octadecenoic acid (18:2)、オレイン酸、trans-10-octadecenoic acid (18:1)からなる群より選択される少なくとも1つである、[1]に記載の方法。
[3]生体試料中のプロスタグランジン類、糖類、アミノ酸類、有機酸、タウリン、及び核酸からなる群より選択される少なくとも1つを測定する工程をさらに含む、[1]又は[2]に記載の方法。
[4]上記生体試料が、唾液、血液、尿、糞、及び汗からなる群より選択される少なくとも1つである、[1]~[3]のいずれかに記載の方法。
[5]上記気分状態がやる気、ストレス、抑うつ、及び不安からなる群より選択される少なくとも1つである、[1]~[4]のいずれかに記載の方法。
[6]上記哺乳動物がヒトである、[1]~[5]のいずれかに記載の方法。
[7]1以上のリノール酸代謝物からなる、哺乳動物における気分状態の判定用バイオマーカー。
[8]上記リノール酸代謝物が、HYA(10-hydroxy-cis-12-octadecenoic acid(18:1))、HYB(10-hydroxy-octadecenoic acid(18:0))、HYC(10-hydroxy-trans-11-octadecenoic acid(18:1))、KetoA(10-oxo-cis-12-octadecenoic acid(18:1))、KetoB(10-oxo-12-octadecenoic acid (18:0))、KetoC(10-oxo-trans-12-octadecenoic acid(18:1))、trans-10,cis-12-octadecenoic acid(18:2)、cis-10,trans-12-octadecenoic acid(18:2)、trans-9,trans-11-octadecenoic acid(18:2)、オレイン酸、trans-10-octadecenoic acid(18:1)からなる群より選択される少なくとも1つである、[7]に記載のバイオマーカー。
[9]プロスタグランジン類、糖類、アミノ酸類、有機酸、タウリン、及び核酸からなる群より選択される少なくとも1つと併用する、[8]に記載のバイオマーカー。
[10]生体試料中のリノール酸代謝物を検出するための試薬を備える、哺乳動物における気分状態を判定するためのキット。
[11]プロスタグランジン類、糖類、アミノ酸類、有機酸、タウリン、及び核酸からなる群より選択される少なくとも1つを検出するための試薬をさらに備える、[10]に記載のキット。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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