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公開番号2024060503
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-02
出願番号2022167913
出願日2022-10-19
発明の名称粘着剤組成物及び粘着シート
出願人日本カーバイド工業株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C09J 133/00 20060101AFI20240424BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】貼り合わせ初期には軽剥離性を示し、加熱後は高い粘着力を示し、110℃付近の温度に加熱される加飾成形に使用した場合でも加飾フィルムにシワを生じさせ難い粘着剤層を形成できる粘着剤組成物の提供。
【解決手段】Tg0℃未満の重合体(A)と、オルガノシロキサン骨格含有単量体単位を含み、Tg0℃以上の重合体(B)とを含み、上記重合体(B)におけるオルガノシロキサン骨格含有単量体のMnが4000以上20000未満であり、厚さ20μmの粘着剤層を形成した場合に、粘着剤層が(a)~(c)を満たす粘着剤組成物〔N1:23℃に30分静置後の粘着力、N2:80℃に5分静置した後、23℃に30分静置後の粘着力、N3:110℃に5分静置した後、23℃に30分静置後の粘着力〕。
(a)0.01N/25mm≦N1<1.0N/25mm
(b)N2/N1<2.0
(c)10.0≦N3/N2
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ガラス転移温度が0℃未満である(メタ)アクリル系重合体(A)と、
オルガノシロキサン骨格を有する単量体に由来する構成単位を含み、かつ、ガラス転移温度が0℃以上である(メタ)アクリル系重合体(B)と、
を含み、
前記(メタ)アクリル系重合体(B)における前記オルガノシロキサン骨格を有する単量体の数平均分子量が、4000以上20000未満の範囲であり、
厚さ20μmの粘着剤層を形成した場合に、前記粘着剤層が下記の(a)~(c)の要件を満たす粘着剤組成物。
(a)0.01N/25mm≦N1<1.0N/25mm
(b)N2/N1<2.0
(c)10.0≦N3/N2
前記(a)~(c)中、N1は、前記粘着剤層をステンレス430に貼り合わせ、雰囲気温度23℃の環境下に30分間静置した後の粘着力を示し、N2は、前記粘着剤層をステンレス430に貼り合わせ、雰囲気温度80℃の環境下に5分間静置し、次いで、雰囲気温度23℃の環境下に30分間静置した後の粘着力を示し、N3は、前記粘着剤層をステンレス430に貼り合わせ、雰囲気温度110℃の環境下に5分間静置し、次いで、雰囲気温度23℃の環境下に30分間静置した後の粘着力を示す。N1、N2及びN3は、JIS Z0237:2009に準拠して、180°方向に300mm/分の剥離速度で前記ステンレス430から粘着剤層を剥離したときの粘着力である。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記オルガノシロキサン骨格を有する単量体が、下記式(1)で表される化合物である請求項1に記載の粘着剤組成物。
JPEG
2024060503000007.jpg
25
158
式(1)中、R

は、水素原子又はメチル基を表し、R

は、1価の有機基を表す。m及びnは、それぞれ独立に、0以上の整数を表すが、m及びnが同時に0を表すことはない。
【請求項3】
前記(メタ)アクリル系重合体(B)が、単独重合体としたときのガラス転移温度が40℃以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位を含む請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項4】
前記(メタ)アクリル系重合体(B)における前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構成単位の含有率が、前記(メタ)アクリル系重合体(B)の全構成単位に対して10質量%以上80質量%以下の範囲である請求項3に記載の粘着剤組成物。
【請求項5】
前記(メタ)アクリル系重合体(B)の含有量が、前記(メタ)アクリル系重合体(A)100質量部に対して0.1質量部以上100質量部以下の範囲である請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載の粘着剤組成物により形成された粘着剤層を備える粘着シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、粘着剤組成物及び粘着シートに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、被着体に物品を固定するために粘着剤が用いられている。被着体への物品の位置固定が難しく、貼り直す可能性がある場合に用いられる粘着剤に対しては、貼り合わせの初期には軽剥離性を示し、かつ、貼り直す可能性がなくなった時点で高い粘着力を示すように制御可能な粘着剤層を形成できることが求められる。このような求めに対し、種々の感温性粘着剤が報告されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、基材と、上記基材の少なくとも片側に積層されている粘着剤層と、を有する粘着シートであって、上記粘着剤層をステンレス(430BA板)に対して貼り合わせ後23℃で10秒間放置した後の粘着力N1が1.0[N/20mm]以下であり、貼り合わせ後80℃で5分エージングした後に23℃の環境下で30分間放置した後の粘着力N2が3.0[N/20mm]以上であり、かつ、N2/N1が5.0以上となるように構成されており、上記粘着剤層はガラス転移温度が0℃未満のポリマー(A)を含み、上記ポリマー(A)はアクリル系ポリマーであり、上記粘着剤層は、官能基当量が1000g/mol以上15000g/mol未満であるポリオルガノシロキサン骨格を有するモノマーをモノマー単位として含む重合体(B)をさらに含む粘着シートが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6506193号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、加飾フィルムには、通常、被着体から容易に剥がれることがないように、強粘着力の粘着剤が用いられる。しかし、加飾フィルムは、被着体に貼り合わせる際にシワが生じやすく、貼り直すことがある。このような加飾フィルムには、加熱溶融することで被着面に濡れ広がり、冷却固化することで接合を形成するホットメルト型の粘着剤が多用されている。しかし、ホットメルト型の粘着剤により形成された粘着剤層は、耐熱性に劣り、再度、加熱されると、被着体からの剥がれ、ズレ等が生じてしまう。このため、ホットメルト型の粘着剤は、加熱を伴う加飾成形への使用には適さない。
一方、加熱により高い粘着力を発現する感温性粘着剤は、耐熱性に優れるものの、加飾成形に使用すると、加飾フィルムの被着体への位置決めが必要な段階の温度で既に高い粘着力を示す。このため、被着体への貼り合わせに感温性粘着剤を用いた加飾フィルムでは、一部のみが被着体に強固に接着された状態で延伸されることによるシワが生じやすい。従来の感温性粘着剤は、例えば、110℃付近(即ち、100℃~120℃)の温度に加熱される加飾成形に使用すると、加飾フィルムを軟化させて被着体への位置決めを行う80℃付近(即ち、70℃~90℃)の温度でも粘着剤層が高い粘着力を発現するため、加飾フィルムにシワが生じやすいという問題があった。
【0006】
本開示は、上記のような状況に鑑みてなされたものである。
本開示の実施形態が解決しようとする課題は、被着体に対して、貼り合わせ初期には軽剥離性を示し、かつ、加熱後は高い粘着力を示す粘着剤層であって、110℃付近の温度に加熱される加飾成形に使用した場合でも加飾フィルムにシワを生じさせ難い粘着剤層を形成できる粘着剤組成物、及び、粘着シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
課題を解決するための具体的手段には、以下の態様が含まれる。
<1> ガラス転移温度が0℃未満である(メタ)アクリル系重合体(A)と、
オルガノシロキサン骨格を有する単量体に由来する構成単位を含み、かつ、ガラス転移温度が0℃以上である(メタ)アクリル系重合体(B)と、
を含み、
上記(メタ)アクリル系重合体(B)における上記オルガノシロキサン骨格を有する単量体の数平均分子量が、4000以上20000未満の範囲であり、
厚さ20μmの粘着剤層を形成した場合に、上記粘着剤層が下記の(a)~(c)の要件を満たす粘着剤組成物。
【0008】
(a)0.01N/25mm≦N1<1.0N/25mm
(b)N2/N1<2.0
(c)10.0≦N3/N2
【0009】
上記(a)~(c)中、N1は、上記粘着剤層をステンレス430に貼り合わせ、雰囲気温度23℃の環境下に30分間静置した後の粘着力を示し、N2は、上記粘着剤層をステンレス430に貼り合わせ、雰囲気温度80℃の環境下に5分間静置し、次いで、雰囲気温度23℃の環境下に30分間静置した後の粘着力を示し、N3は、上記粘着剤層をステンレス430に貼り合わせ、雰囲気温度110℃の環境下に5分間静置し、次いで、雰囲気温度23℃の環境下に30分間静置した後の粘着力を示す。N1、N2及びN3は、JIS Z0237:2009に準拠して、180°方向に300mm/分の剥離速度で上記ステンレス430から粘着剤層を剥離したときの粘着力である。
【0010】
<2> 上記オルガノシロキサン骨格を有する単量体が、下記式(1)で表される化合物である<1>に記載の粘着剤組成物。
(【0011】以降は省略されています)

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