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公開番号2024042388
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-28
出願番号2022147068
出願日2022-09-15
発明の名称水性塗料組成物
出願人大日本塗料株式会社
代理人個人
主分類C09D 163/10 20060101AFI20240321BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】優れた耐ブロッキング性と優れた耐水性を併せ持つ塗膜を形成することが可能な水性塗料組成物等を提供する。
【解決手段】変性エポキシ樹脂(A)、顔料(B)及び水(C)を含有する水性塗料組成物であって、前記顔料(B)は、材質及び体積平均粒子径が異なる2種類の鱗片状の体質顔料(B1)である第1体質顔料(B11)および第2体質顔料(B12)を含み、前記水性塗料組成物の固形分中における、第1体質顔料(B11)と第2体質顔料(B12)の含有割合(B11/B12)が、質量比で15/35~35/15である水性塗料組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
変性エポキシ樹脂(A)、顔料(B)及び水(C)を含有する水性塗料組成物であって、
前記顔料(B)は、材質及び体積平均粒子径が異なる2種類の鱗片状の体質顔料(B1)である第1体質顔料(B11)および第2体質顔料(B12)を含み、
前記水性塗料組成物の固形分中における、第1体質顔料(B11)と第2体質顔料(B12)の含有割合(B11/B12)が、質量比で(15/35~35/15)である、水性塗料組成物。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記第1体質顔料(B11)は、
体積平均粒子径が0.1μm以上4.0μm未満の範囲であり、かつアスペクト比が5以上50以下の範囲であり、
前記第2体質顔料(B12)は、
体積平均粒子径が5.0μm以上40.0μm以下の範囲であり、かつアスペクト比が10以上60以下の範囲である、請求項1に記載の水性塗料組成物。
【請求項3】
前記水性塗料組成物の固形分中に、13質量%以上22質量%以下のアクリル樹脂(D)をさらに含む、請求項1に記載の水性塗料組成物。
【請求項4】
前記水性塗料組成物は、0.1質量%以上10質量%粘性調整剤(E1)をさらに含む、請求項1に記載の水性塗料組成物。
【請求項5】
前記水性塗料組成物が、ディッピング塗装に用いられる、請求項1に記載の水性塗料組成物。
【請求項6】
請求項1から5までのいずれか1項に記載の水性塗料組成物を用いて形成された塗膜。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水性塗料組成物に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
建築機械、自動車等の運輸機械や産業機械の塗装では、近年、塗膜形成過程における有害物質の発生、また塗装時の臭気等が問題となっており、その観点から溶剤塗料から水性塗料への転換が図られている。また、塗布方法においても、建築機械等の複雑な金属部品に対してスプレー塗布等の方法からディップ塗布が選択されることが多くなっている。
例えば、建設機械には、履帯(キャタピラ)と呼ばれる鉄製ベルトで走行するものがある。複雑な履帯への塗装は、コイル状に巻かれた履帯を、ワイヤー等で吊るした状態で、塗料が入れられた浴槽に沈めた後、引き上げて乾燥させて履帯の表面に塗膜を形成するディッピング塗装が用いられることがある。
このようなディッピング塗装に用いる水性塗料としては、履帯を準備し組み立てるまでの間に鉄製の履帯が錆びるのを防ぐため、塗膜を形成したときの耐水性に優れていることが必要とされる。ここで、耐水性とは、塗膜が水の化学的作用又は物理的作用に対して変化しにくい性質を言い、具体的には、試験片を水に浸して、しわ、膨れ、割れ、はがれ、つやの減少、曇り、変色などの有無や程度を調べることによって評価することができる。また、乾燥後の履帯を保管する際、コイル状に巻かれた履帯は、積み重なった履帯の部分同士が、自重により接触した状態で維持されため、融着(ブロッキング)が生じやすいことから、耐ブロッキング性に優れた塗料を開発することが求められている。
【0003】
そこで、これらの従来の問題を解決するために、例えば、特許文献1は、複雑形状の金属基材表面を、一度で大量にディッピング塗装するときには余分な塗料が速やかに流れ落ち、しかもタレ、タマリ、ハジキがなく、エッジカバーがよく、かつ付着性、耐水性の良好な油面防錆性水系樹脂塗料組成物が開示されている。
また、特許文献2は、ディッピング塗装に適した金属材料用被覆剤に関し、エポキシ樹脂とブロック化ポリイソシアネート化合物、特定のアクリル樹脂を必須成分とする金属材料用被覆剤が開示されている。
また、特許文献3は、エポキシ樹脂と、タルクやマイカ等の扁平状顔料を必須成分とし、十分な防錆(防食)性を有し、塗膜除去性および積み重ね性に優れる一次防錆塗膜を形成できる水系一次防錆塗料組成物を開示している。
しかしながら、特許文献1乃至3は、いずれも耐ブロッキング性については何ら検討がなされていない。
また、特許文献4は、白色度95以上、平均粒子径0.1~1μmの白色顔料を含み、コンクリート打放し面、特に経年劣化した打放し面に好適な塗装工法を開示している。しかし、特許文献4は、耐水性が十分ではなく、また、耐ブロッキング性については何ら検討がなされていないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平07-041702号公報
特開2016-166256号公報
国際公開2020/158670号公報
特開2005-218915号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明の目的は、優れた耐ブロッキング性と優れた耐水性を併せ持つ塗膜を形成することが可能な水性塗料組成物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に、本発明の特徴を列記する。
(1)変性エポキシ樹脂(A)、顔料(B)及び水(C)を含有する水性塗料組成物であって、前記顔料(B)は、材質及び体積平均粒子径が異なる2種類の鱗片状の体質顔料(B1)である第1体質顔料(B11)および第2体質顔料(B12)を含み、前記水性塗料組成物の固形分中における、第1体質顔料(B11)と第2体質顔料(B12)の含有割合(B11/B12)が、質量比で(15/35~35/15)である、水性塗料組成物。
(2)前記第1体質顔料(B11)は、体積平均粒子径が0.1μm以上4.0μm未満の範囲であり、かつアスペクト比が5以上50以下の範囲であり、前記第2体質顔料(B12)は、体積平均粒子径が5.0μm以上40.0μm以下の範囲であり、かつアスペクト比が10以上60以下の範囲である、(1)に記載の水性塗料組成物。
(3)前記水性塗料組成物の固形分中に、13質量%以上22質量%以下のアクリル樹脂(D)をさらに含む、(1)に記載の水性塗料組成物。
(4)前記水性塗料組成物は、0.1質量%以上10質量%粘性調整剤(E1)をさらに含む、(1)に記載の水性塗料組成物。
(5)前記水性塗料組成物が、ディッピング塗装に用いられる、(1)、(2)、(3)又は(4)に記載の水性塗料組成物。
(6)(1)から(5)までのいずれか1つに記載の水性塗料組成物を用いて形成された塗膜。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、優れた耐ブロッキング性と優れた耐水性を併せ持つ塗膜を形成することが可能な水性塗料組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の水性塗料組成物を詳細に説明するが、これらに限定されるものではない。
【0009】
<水性塗料組成物>
本発明の水性塗料組成物は、少なくとも、変性エポキシ樹脂(A)、顔料(B)及び水(C)を含む水性塗料組成物である、ことを特徴とする。
【0010】
<変性エポキシ樹脂(A)>
本発明の水性塗料組成物では、エポキシ樹脂が用いられ、特に、変性エポキシ樹脂(A)が用いられる。
本発明に使用することができるエポキシ樹脂としては、一液型でも二液型でもよいが、初期乾燥性が良好であり、常温乾燥が可能であるため、一液型塗料として好適に使用できる。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、環式脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルアミン型樹脂、複素環式エポキシ樹脂、多官能型エポキシ樹脂などがあげられる。これらは単独でまたは併用して使用することができる。具体的には、ビスフェノールAとエピハロヒドリン、エピクロロヒドリンとから合成されるエポキシ樹脂、ビスフェノールAと2価フェノール類およびエピハロヒドリンから誘導されるエポキシ樹脂とビスフェノールAとの伸長反応により得られるエポキシ樹脂などが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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