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公開番号2024032344
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-12
出願番号2022135951
出願日2022-08-29
発明の名称発光材料および、その製造方法
出願人株式会社日本触媒
代理人
主分類C09K 11/65 20060101AFI20240305BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】
簡便、安価、安全にカーボン量子ドットを提供する。
【解決手段】
XPS元素分析により得られるC/Oが2~5の発光材料であって、かつ、XRD分析において6~10°、19~21°、26~27°のいずれかの範囲に少なくとも1つ以上のピークを有し、かつ、該発光材料の水溶液または水分散液の波長350nmの波長の光で励起したときの発光スペクトルのピークが、450~550nmの範囲にあることを特徴とする発光材料。フロログルシノールの脱水縮合反応により得られる発光材料の製造方法であって、該反応に溶媒を使用しないことを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
XPS元素分析により得られるC/Oが2~5の発光材料であって、
かつ、XRD分析において6~10°、19~21°、26~27°のいずれかの範囲に少なくとも1つ以上のピークを有し、
かつ、該発光材料の水溶液または水分散液を、波長350nmの光で励起したときの発光スペクトルのピークが、450~550nmの範囲にあることを特徴とする発光材料。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
請求項1に記載の発光材料を含むことを特徴とする発光材料溶液、または分散液。
【請求項3】
溶媒、または分散媒が水であることを特徴とする請求項2に記載の発光材料溶液、または分散液。
【請求項4】
請求項1に記載の発光材料を含むことを特徴とする発光材料組成物。
【請求項5】
樹脂を含むことを特徴とする請求項4に記載の発光材料組成物。
【請求項6】
フロログルシノールの脱水縮合反応による発光材料の製造方法であって、
該反応に溶媒を用いないことを特徴とする発光材料の製造方法。
【請求項7】
前記脱水縮合反応に触媒を使用しないことを特徴とする請求項6に記載の発光材料の製造方法。
【請求項8】
反応温度が200℃以上300℃以下であることを特徴とする請求項6に記載の発光材料の製造方法。
【請求項9】
請求項1に記載の発光材料を用いることを特徴とする植物の光合成を促進する方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発光材料および、その製造方法に関する。より詳しくは水に可溶であり、フォトルミネッセンス特性を有するカーボン量子ドットおよび、その製造方法であって、フロログルシノールを原料とし、溶媒を用いないことを特徴とする製造方法および、カーボン量子ドットの使用方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
カーボン量子ドット(グラフェン量子ドット、ポリマー量子ドットなどの炭素骨格を有する量子ドット、ナノドットの総称)は発光特性(蛍光及び燐光)を有するナノ炭素材料であり、発光ダイオード、センサ、生体マーカーなどの幅広い分野での利用が期待されており、種々の原料や方法で合成されている。その主な合成方法としては有機化合物を炭素化させるボトムアップ型、ポリマーやバイオマスから微細化するトップダウン型の合成法が挙げられる(非特許文献1~4)。さらに近年、カーボン量子ドットを利用した植物の光合成促進用途が検討されている(非特許文献5)。
【0003】
フロログルシノールはカーボン量子ドットの原料として種々検討されている(非特許文献6~8、特許文献1)。フロログルシノールは、その反応性の高さを活かしてソルボサーマル法、水熱合成法、大気開放型の反応など種々の合成方法が使用されている。また、触媒(特に酸触媒)を利用することで、より発光波長の長いカーボン量子ドットも開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-195434
特開2019-085297
特開2019-085298
【非特許文献】
【0005】
Y.Wang,A.Hu,J.Mater.Chem.C,2014,2,6921~6939
S.Y.Lim,W.Shen,Z.Gao,Chem.Soc.Rev.,2015,44,362~381
S.Iravani,R.S.Varma,Environ.Chem.Lett.,2020,18,703~727
T.J.Pillar,N.Wanninayake,L.Nease,D.K.Heidary,E.C.Glazer,D.Y.Kim,Carbon,2018,140,616~623
T.L.Tan,N.A.Zulkifli,A.S.K.Zaman,M.Jusoh,M.N.Yaapar,S.A.Rashid,PlantPhysiol.Biochem.,2021,162,737~751
F.Yuan,T.Yuan,L.Sui,Z.Wang,Z.Xi,Y.Li,X.Li,L.Fan,Z.Tan,A.Chen,M.Jin,S.Yang,Nat.Commun.,2018,9,2249
M.Moniruzzaman,B.A.Lakshmi,S.Kim,J.Kim,Nanoscale,2020,12,11947~11959
T.Yoshinaga,M.Shinoda,Y.Iso,T.Isobe,A.Ogura,K.Takao,ACS Omega,2021,6,1741~1750
K.T.Vijesh,T.Thomas,M.Vaishakh,V.P.N.Nampoori,S.Thomas,Optik,2021,248,168049
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の通り、カーボン量子ドットの合成原料として、フロログルシノールが好ましい。しかしながらこれまでの合成法は溶媒が必須であり、また精製工程も複雑であることから、プロセスが複雑で、かつ高コストなカーボン量子ドットしか得ることができず、工業的利用を妨げていた。特に有機溶剤の使用は高コストにつながるだけでなく、人や環境への影響から使用量を減らす必要があった。また、有機溶剤ではなく、水を溶媒に使用したれもあったが(非特許文献9)、合成はマイクロ波を用いた反応が必要であり、依然高コストであった。また、フロログルシノールを原料に、炭素材料を得ることが開示されているが、カーボン量子ドットの言及はなく、良好な発光特性を示すカーボン量子ドットを得るための最適条件の開示もなかった(特許文献2、3)。
【0007】
本発明は上記状況に鑑み、カーボン量子ドットを簡便、安価、安全に提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記目的を達成する為に種々検討を行ない、本発明に想到した。
すなわち、具体的にはXPS元素分析により得られるC/Oが2~5の発光材料であって、XRD分析において6~10°、19~21°、26~27°の範囲に少なくとも1つ以上のピークを有し、かつ、該発光性材料を水溶液もしくは、水分散液とし、350nmの波長の光で励起したときの発光スペクトルのピークが450~550nmあることを特徴とする発光材料であり、その製造方法はフロログルシノールを原料に用いる発光材料の製造方法であって、溶媒を反応に用いないことを特徴とする発光材料の製造方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明のカーボン量子ドットおよび、その製造方法を用いることで、簡便、安価、安全にカーボン量子ドットを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例1~5で得られたカーボン量子ドットのXRDパターンである。
実施例1~5で得られたカーボン量子ドット水溶液・水分散液の励起波長350nmでの発光スペクトルである。
実施例2で得られたカーボン量子ドット水溶液の励起波長350nmでの発光スペクトルと発光波長485nmでの励起スペクトルである。
実施例1~5で得られたカーボン量子ドットの
13
C-NMRスペクトルである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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