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公開番号2024052767
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-12
出願番号2024019261,2019074336
出願日2024-02-13,2019-04-09
発明の名称含水ゲルを含む包装体の製造方法
出願人株式会社日本触媒
代理人弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類B01J 20/26 20060101AFI20240405BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】乾燥した吸水性樹脂から含水ゲルを製造する際に従来から問題となっていた吸水性樹脂をゲル化する際の膨潤速度の変動幅が大きく異なる;吸水性樹脂の凝集物ができるなどの問題を解消して含水ゲルの生産性を向上させ、迅速かつ安定的な包装体の製造方法を提供すること。
【解決手段】乾燥した吸水性樹脂を調温された水性液体で膨潤し、得られた含水ゲルを包装することを特徴とする、含水ゲルを含む包装体の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
乾燥した吸水性樹脂を調温された水性液体で膨潤し、得られた含水ゲルを包装することを特徴とする、含水ゲルを含む包装体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、吸水性樹脂を水性液体で膨潤させた含水ゲルを含む包装体の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
吸水性樹脂(別称;高吸水性ポリマー、Superabsorbent Polymer、略称SAP)は多量の液体を吸収する吸水能を有しており、紙おむつ、生理用ナプキン、失禁パット等の衛生材を中心に使用されている。また近年、吸水性樹脂が有する高い吸水性・保湿性・吸湿性を利用して、緑化保水材;消臭材などの徐放ゲル化材;土木用ゲル化材(セメント用保水材、H鋼引き抜き材など);各種止水材(例えば食品用止水材、玩具用止水材、センサー用止水材、ケーブル用止水材など);など様々な用途に使用されている(例えば非特許文献1,2など)。
【0003】
吸水性樹脂は一般に単量体水溶液を架橋重合して得られた含水ゲルを乾燥して製造されている。また吸水性樹脂は必要により粉砕して吸水性樹脂粉末として使用される。例えば市販の紙おむつや生理用ナプキンなどの最終消費材には尿や血液などの液体の吸収を目的として乾燥した吸水性樹脂粉末が配置されている。近年、新たな吸水性樹脂の用途として、乾燥した吸水性樹脂に水や添加剤(例;無機塩、芳香成分、抗菌成分、消臭成分、防虫成分、着色成分など)などを含む水性液体を吸収させて含水ゲルの状態で最終消費材に使用されることがある。このような吸水性樹脂の含水ゲルを使用する製品形態として、化学カイロ(例えば使い捨てカイロなど)に代表される温熱材;保冷材;消臭材;薬剤の徐放材などが知られている。例えば化学カイロは、活性炭、保水材、及びアルカリ金属塩水溶液(特に高濃度塩水、例えば、10%塩化ナトリウム水溶液)を含む混合物と、金属粉末(例えば鉄粉)を混合した発熱体組成物を含むものであり、金属粉末の空気による酸化に伴う発熱を熱源として温熱性を発現している。上記発熱体組成物を通気性のある袋内に封入し、化学カイロ(具体的には使い捨てカイロ)や温熱材として例えばホットアイマスク、美顔マスク、足用温熱具等として従来から広く使用されている。上記のとおり化学カイロなどの発熱体組成物には保水材が含まれているが、該保水材としてアルカリ金属塩水溶液を吸水性樹脂に担持させた含水ゲルが使用されている(例えば特許文献1~8)。特許文献1~3、5では、化学カイロ向けに吸水性樹脂の粒径や加圧下吸収倍率、吸収倍率、残存モノマー量などの物性が最適化された吸水性樹脂が提案されている。特許文献6~8では化学カイロ向けの吸水性樹脂として特定のカチオン性やノニオン性の架橋重合体が提案されている。この他、特許文献9,10では、二酸化塩素などの徐放材に適した吸水性樹脂が提案されている。特許文献11~13では含水ゲルを用いた保冷材(別称;蓄冷材)に適した吸水性樹脂が提案されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Modern Superabsorbent Polymer Technology(1988),page251-272
高吸水性ポリマー 高分子新素材 One Point-4 高分子学会-編集 増田房義-著 共立出版、p81-110
EDANA NONWOVENS STANDARD PROCEDURES(2015年)
【特許文献】
【0005】
特開2004-26904号公報
特開2011-63810号公報
特開2015-144729号公報
特開2007-029131号公報
特開2010-233947号公報
特開平2-119934号公報
特開2002-60741号公報
特開平3-162479号公報
特開2015-062893号公報
特開2015-066164号公報
特開昭58-204082号公報
特開2005-053938号公報
特開2003-306671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のような含水ゲルを使用した最終消費材の品質や生産性を考慮すると、吸収倍率や吸収速度ができるだけ均一な吸水性樹脂を使用することが求められている。しかしながら従来から製造されている吸水性樹脂は、紙おむつなど衛生材料用途などで要求される尿や血液などの吸収には適しているが、水や添加剤(例;無機塩、芳香成分、抗菌成分、消臭成分、防虫成分、着色成分)などを含む水性液体を吸収させた含水ゲルの調製には必ずしも適していなかった。そのため水性液体を吸水性樹脂に添加して含水ゲルを製造する際に、吸水性樹脂の膨潤速度の変動幅が大きく、製造条件に大きく影響する;吸水性樹脂の凝集物(ダマ)ができるなどの問題が生じていた。
【0007】
従来の吸水性樹脂の物性を改質した上記特許文献1~8などに記載の吸水性樹脂を用いた場合でも、吸水性樹脂とアルカリ金属塩水溶液(特に高濃度のアルカリ金属塩水溶液)とを混合するとゲル化した粒子状の吸水性樹脂同士が結着して凝集物が生成したり、吸水性樹脂と水性液の混合容器などにゲル化した吸水性樹脂が付着するなど、製造上様々な問題が生じていた。すなわち、所定に用途に適した物性に改質した吸水性樹脂を用いても製造上の問題は解消できていなかった。このような製造上の問題は含水ゲルの製造時に生じるため、含水ゲルを使用する保冷材、消臭材、防虫材、徐放材などの製造においても問題となっていた。
【0008】
更に本発明者らが含水ゲルの製造上の問題について検討した結果、同一物性の吸水性樹脂を使用していても季節によって含水ゲルの生産性が大きく変動することがわかった。すなわち、吸水性樹脂をゲル化する際の膨潤速度は夏期と比べて冬期は低く、冬期と夏期では水性液体を供給してから吸水性樹脂が十分に膨潤するまでに要する時間が大きく異なることがわかった。そのため夏期と冬期では同一物性の吸水性樹脂でも生産性良く含水ゲルを製造する条件が異なり、それに伴って含水ゲルを使用した化学カイロなどの最終消費材の生産性も低下することが判明した。
また同一基本物性(例えば同じ吸水倍率)の吸水性樹脂であっても、購入する吸水性樹脂メーカーによっては微妙にその他物性が異なるため、吸水性樹脂を複数の吸水性樹脂メーカーから購買する場合、購入する吸水性樹脂によって含水ゲル製造条件が異なり、それに伴って含水ゲルを使用した化学カイロなどの最終消費材の生産性も低下することが判明した。
【0009】
同様の問題は、保冷材、消臭材、防虫材、徐放材など、含水ゲルを使用する他の製品の製造工程でも生じており、含水ゲルを使用した製品に共通の課題であった。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、含水ゲルを含む包装体の製造方法において、乾燥した吸水性樹脂から含水ゲルを製造する際に従来から問題となっていた吸水性樹脂をゲル化する際のゲル化時間(膨潤速度)の変動幅が大きく異なる;
吸水性樹脂の凝集物ができるなどの問題を解消して含水ゲルの生産性を向上させ、迅速かつ安定的な包装体の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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