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公開番号2024059918
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-01
出願番号2024030236,2022111100
出願日2024-02-29,2015-06-11
発明の名称固体電極及びセンサ
出願人パーカー-ハネフィン コーポレーション,PARKER-HANNIFIN CORPORATION
代理人弁理士法人谷・阿部特許事務所
主分類G01N 27/333 20060101AFI20240423BHJP(測定;試験)
要約【課題】ASM系WE及びAIM系IEを使用して分析物を検知するための改善した材料及び方法が、依然として必要とされている。
【解決手段】電極のための基材の表面上に含まれる親水性の架橋されたゲルの形成における使用に好適な、重合性モノマーを含む分析物非感受性物質。本発明のpHセンサは、湿乾反転性であり、AIM系IEを備える、小さくてコンパクトな固体のセンサであり、ここでは、WEのASM及びIEのAIMが、炭素、ドープシリコン、修飾シリコン、若しくは導電性シリコン誘導体、又は導電性ポリマー材料などの導電基材に非共有結合した架橋されたヒドロゲルマトリックス中に組み込まれる。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
分析物センサを使用して分析物を測定するための方法であって、
前記分析物センサが、第1の作用電極(WE)と、指示電極(IE)と、対電極と、参照電極(RE)と、電極の第1の対と第2の対との間に方形波電位掃引を適用するための手段と、方形波ボルタモグラムにおける第1のピークと第2のピークとの間の相対的シフトを検出するための手段と、を含み、
前記第1の作用電極(WE)が酸化還元種の第1のセットを含み、前記酸化還元種の第1のセットが、前記分析物に感受性である1つ以上の酸化還元種を含み、
前記指示電極(IE)が酸化還元種の第2のセットを含み、前記酸化還元種の第2のセットが、前記分析物に非感受性である1つ以上の酸化還元種を含み、
前記電極の第1の対が前記第1のWE及び前記REを備え、前記電極の第2の対が前記IE及び前記REを備え、
前記第1のピークが前記酸化還元種の第1のセットの酸化及び還元のうちの1つによって発生し、前記第2のピークが前記酸化還元種の第2のセットの酸化及び還元のうちの1つによって発生し、
少なくとも前記酸化還元活性種の第2のセットが、前記指示電極の表面に共有結合しない代わりに、共有的に、非共有的に、又はその両方で、前記IE表面に結合したポリマー材料中に封入される、IEの使用を含む改善がなされた、方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化還元活性分析物非感受性材料(「AIM」)を利用する「指示電極」(「IE」)、及び酸化還元活性分析物感受性材料(「ASM」)を利用する作用電極(「WE」)を含む、pH測定を含む電気化学分析における使用のための固体電極、そして本発明の材料を作製及び使用するための方法、並びに電極、センサ、及びそれらを備えるデバイスを提供する。一実施形態では、AIMは、疑似参照電極(「PRE」)、及びWEとして機能するASMと併用されるIEに組み込まれる。IEは、PRE電位の変化によって起きるpH読み取り値(又は他の分析物測定)のドリフトを補正し、それにより、測定値の精度を改善し、他の種類の分析物センサに必要とされる較正プロセスの必要性を排除する。したがって、本発明は、特に化学及び電気化学の分野、並びに分析物測定、特にpH測定の分野、並びにかかる測定が行われる様々な分野の全てに関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
AIM及び/又はASM電気化学に基づく電極及び分析物検知デバイスは、これまでに説明されている。参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,857,167号、同第5,223,117号、同第7,901,555号、同第8,177,958号、同第8,197,650号、同第8,506,779号、同第8,562,797号、同第8,877,037号、同第8,956,519号、同第8,961,754号(特許文献1~10)を参照されたい。それぞれ参照により本明細書に組み込まれる、PCT公開第2010/026842号、同第2010/028726号、同第2011/045385号、同第2013/112767号、及び同第2013/134582、及び同第2014/106066号(特許文献11~16)も参照されたい。AIMフェロセンを利用する電極は、Lafitte et al.(2008),Electrochemistry Communications,10(12),1831~1834、Hickman et al.(1991),Science,252(5006),688~691、Robinson and Lawrence(2006),Electroanalysis,18(2006)677~683、及びRobinson and Lawrence(2008),Analytical Sciences 24.339~343(非特許文献1~3)に記載されている。フェロセンヒドロゲルは当該技術分野で既に説明されているが、これらの技法及び材料は、別個の検知要素からの信号を変換する目的での酸化還元メディエータとしての使用に限定されている。更に、これらの参照文献は、本明細書で考察するフェロセンヒドロゲルの物理的特性を教示又は企図していない。更に、本発明は、参照酸化還元信号を検出し報告するフェロセンヒドロゲルpH検知要素を提供する。
【0003】
「ボルタンメトリックセンサ」と呼ばれることがある、ASM/AIM及び方形波ボルタンメトリー(SWV)を利用する電気化学センサは、特にpH測定に対して「較正不要」検知(センサがエンドユーザによる較正を必要としないという意味)の機会を提供するとして歓迎されてきた。これらのセンサにおいては、WEによって生成されるpH感受性信号、及びIEによって生成されるpH非感受性信号が、SWV法を使用して所与の分析物によって同時に生成される。分析物がヒドロニウムイオンである場合(pH測定のため)、ASM WEは、ヒドロニウムイオン濃度の変化に応答して電位を変化させるが、pHメータにおけるIEのための理想のAIMは、pHの変化に関わらず一定の電位を生成する。これらの電位の両方が、図1に示すように、参照電極(RE)電位に対して測定される。このように、ASM信号とAIM信号との間の差異をpH又は他の分析物と相関させることができ、この差異は、従来の参照電極(「CRE」)又はPREのいずれかであり得るREの絶対電位とは無関係であることが理想である。故に、ボルタンメトリックセンサについては、完全にREの安定性及び精度に依存する従来の電位差pHセンサよりも、REの変化が結果に与える影響は、はるかに少ない。実際に、ボルタンメトリックセンサには、より単純なPRE(例えば、固形Ag/AgCl組成物)を、CRE(参照溶液中に閉じ込められるAg/AgCl又は塩化第一水銀CREなど)の代わりに使用してもよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許第4,857,167号
米国特許第5,223,117号
米国特許第7,901,555号
米国特許第8,177,958号
米国特許第8,197,650号
米国特許第8,506,779号
米国特許第8,562,797号
米国特許第8,877,037号
米国特許第8,956,519号
米国特許第8,961,754号
国際公開第2010/026842号
国際公開第2010/028726号
国際公開第2011/045385号
国際公開第2013/112767号
国際公開第2013/134582号
国際公開第2014/106066号
【非特許文献】
【0005】
Lafitte et al.(2008),Electrochemistry Communications,10(12),1831~1834
Hickman et al.(1991),Science,252(5006),688~691、Robinson and Lawrence(2006),Electroanalysis,18(2006)677~683
Robinson and Lawrence(2008),Analytical Sciences 24.339~343
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、「較正不要」と称されるセンサのいずれも、実際にそうであることは証明されておらず、かつ/又は精度、信号強度、及び/若しくは耐久性における欠陥を呈するため、較正不要のセンサ技術は依然として必要とされている。例えば、フェロセン(Fc)を内部参照電極として使用するこれまでの自己較正センサは、経時的な安定性に乏しく、Fcは、限定されたpH範囲にかけてのみ十分にpH非感受性であった。何らかのpH感受性が、いずれの必要とされる較正の正確性をも減少させ、試験結果の信頼性を制限する。
【0007】
感受性の観点では、Fcに基づく先行技術におけるAIM電極(IE)は、典型的には、より弱く比較的ノイズの多いシグナルを呈する。加えて、先行技術のIE及びWEは、特に厳密な試験条件下では、比較的弱く、かつ/又は不安定な信号を生成する。故に、ASM系WE及びAIM系IEを使用して分析物を検知するための改善した材料及び方法が、依然として必要とされている。本発明はこの必要性を満たす。
【課題を解決するための手段】
【0008】
WE及びIEを含むpHメータの新しく有用な構成要素、並びにこれまで先行技術の技術及びデバイスでは可能ではなかった多種多様な条件下でpHを測定するために使用し得る完全なセンサを提供することが、本発明の第1の目的である。好ましい実施形態では、本発明のpHセンサは、湿乾反転性であり、AIM系IEを備える、小さくてコンパクトな固体のセンサであり、ここでは、WEのASM及びIEのAIMが、炭素、ドープシリコン、修飾シリコン、若しくは導電性シリコン誘導体、又は導電性ポリマー材料などの導電基材に非共有結合した架橋されたヒドロゲルマトリックス中に組み込まれる。
【0009】
第1の態様では、本発明は、AIMとしての使用に好適な材料を提供する。一実施形態では、材料は、AIMを含む親水性の架橋されたゲルの形成における使用に好適な重合性モノマーの調製物である。別の実施形態では、材料は、AIMを含む親水性の架橋されたゲルである。別の実施形態では、材料は、AIMとして作用するASM上にコーティングされる固形緩衝剤を形成する重合性モノマーの調製物である。
【0010】
第2の態様では、本発明は、AIM又はASMを含む親水性の架橋されたヒドロゲルが非共有結合する多孔質の導電基材を備える電極を提供する。一実施形態では、電極は指示電極(IE)である。別の実施形態では、電極はWEである。別の実施形態では、電極は、pHメータの伝統的なガラスプローブに対する固体の代替物である。
(【0011】以降は省略されています)

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