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公開番号2024059734
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-01
出願番号2024022660,2019203660
出願日2024-02-19,2019-11-11
発明の名称差圧センサデバイス
出願人ティーイー コネクティビティ ソリューソンズ ゲーエムベーハー
代理人個人,個人,個人
主分類G01L 13/00 20060101AFI20240423BHJP(測定;試験)
要約【課題】大気圧をより確実に蓄積および維持できる差圧センサデバイスを提供する。
【解決手段】この差圧センサデバイスは、基板と、基板の主面上に形成されている別層と、膜によって互いに分離されている第1のキャビティおよび第2のキャビティと、を備える。第1のキャビティは、通気孔と流体連通しているチャネルと流体連通しており、この通気孔を通して、センサデバイスの周囲環境から空気が進入できる。チャネルは、基板内で、主面と実質的に平行な平面内に延在する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
差圧センサデバイス(200)であって、
前記差圧センサデバイス(200)は、
- 基板(210)と、
- 前記基板(210)の主面上に形成されている別層(204、405)と、
- 膜(M)によって互いに分離されている第1のキャビティ(C

)および第2のキャビティ(C

)とを備え、
前記第1のキャビティ(C

)は、通気孔(208、406)と流体連通しているチャネル(209、407)と流体連通しており、
前記チャネル(209、407)は、前記基板(210)における、前記基板(210)の前記主面と実質的に平行な平面内に延在するとともに、
前記通気孔(208、406)は、前記第1のキャビティ(C

)内に大気圧または規準圧力を蓄積できるように、前記差圧センサデバイス(200)の周囲環境と流体連通するように構成されており、
前記第2のキャビティ(C

)は前記膜(M)の上方に位置しており、前記第2のキャビティ(C

)は前記第1のキャビティ(C

)内に蓄積される前記大気圧または規準圧力と対比して圧力が測定されることになる試験媒体を収容するために設けられている、
ことを特徴とする、
差圧センサデバイス(200)。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
- 前記第2のキャビティと流体連通している別のチャネルと、
- 試験媒体のリザーバと、を更に備える、
請求項1に記載の差圧センサデバイス(200)。
【請求項3】
前記基板(210)の前記主面の反対側にある前記基板(210)の別の主面に接着されたプリント回路板を更に備える、
請求項1または2に記載の差圧センサデバイス(200)。
【請求項4】
特定用途向け集積回路ASIC(206)、および/または、微小電気機械システムMEMS(205)もしくは別の感圧素子を更に備え、
前記MEMS(205)は、前記膜(M)が感知した圧力変動を示す電気信号を前記ASIC(206)に出力するように構成されており、
前記ASIC(206)は、前記電気信号を、増幅および/またはアナログ-デジタル変換および/またはノイズフィルタリングによって処理するように構成されている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の差圧センサデバイス(200)。
【請求項5】
前記膜(M)の表面上に複数の抵抗器、または複数のピエゾ抵抗素子が形成されている、
請求項1から4のいずれか一項に記載の差圧センサデバイス(200)。
【請求項6】
前記通気孔(208、406)は、前記第1のキャビティ(C

)内に前記大気圧を蓄積できるように、前記差圧センサデバイス(200)の周囲環境と流体連通している、
請求項1から5のいずれか一項に記載の差圧センサデバイス(200)。
【請求項7】
前記基板(210)は複数の下位層を備える多層基板であり、
前記チャネル(209、407)は前記複数の下位層のうちの1つに形成されている、
請求項1から6のいずれか一項に記載の差圧センサデバイス(200)。
【請求項8】
差圧センサデバイス(200)を製造する方法であって、
前記方法は、
- 基板(210)を形成するステップと、
- 前記基板(210)の主面上に別層(204、405)を形成するステップと、
- 前記基板(210)における、前記基板(210)の前記主面と平行な平面内に、チャネル(209、407)を、前記チャネル(209、407)が前記基板(210)の、前記基板(210)の前記主面に対して垂直に向く短面に通気孔(208、406)を形成するように、形成するステップと、
- 前記別層(204、405)を貫通し前記チャネル(209、407)に接続している貫通通路を形成するステップと、
前記別層(204、405)の上に膜(M)を形成することによって前記別層(204、405)の上に第1のキャビティ(C

)を形成するステップとを含み、
前記貫通通路は前記第1のキャビティ(C

)につながるように形成されており、
前記通気孔(208、406)は、前記第1のキャビティ(C

)内に大気圧または規準圧力を蓄積できるように、前記差圧センサデバイス(200)の周囲環境と流体連通するように構成されており、
前記膜(M)の上方に、第2のキャビティ(C

)を部分的に形成するハウジングを提供するステップをさらに含み、前記第2のキャビティ(C

)は、前記第1のキャビティ(C

)内に蓄積される前記大気圧または規準圧力と対比して圧力が測定されることになる試験媒体を収容するために設けられている、
差圧センサデバイス(200)を製造する方法。
【請求項9】
前記差圧センサデバイス(200)は、ゲージ圧センサデバイスである、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記チャネル(209、407)は前記基板(210)に形成されており、
前記通気孔(208、406)は前記基板(210)の前記短面に形成されており、
前記基板(210)の形成は、
- 第1の基板下位層(401)を形成することと、
- 前記第1の基板下位層(401)の上に、犠牲材料を部分的に含む第2の基板下位層(403)または第2の基板下位層に隣接している犠牲材料を含む犠牲層のいずれかを形成することと、
- 前記犠牲材料を部分的に含む前記第2の基板下位層(403)上にまたは前記犠牲材料を含む前記犠牲層および前記隣接している第2の基板下位層の両方上に、第3の基板下位層(404)を形成することとを含み、
前記基板(210)への前記チャネル(209、407)の形成は、前記第3の基板下位層(404)の形成後に前記犠牲材料を除去することを含む、
請求項8または9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は差圧センサデバイスに関し、詳細には、チャネルを備える基板および別層(another layer)を備える差圧センサデバイスに関し、本発明は更に、かかるデバイスを製造する方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
差圧センサは、2種の隔離された液体間または気体間の圧力の差を測定する。差圧センサ(またはトランスデューサ)は液体または気体の圧力の差を電気信号に変換するもので、この信号を測定して差圧値を決定することができる。一般に、ピエゾ抵抗式、圧電式、および容量式など、圧力を測定するために使用される3つの異なる変換機構がある。センサの圧力感知デバイスは、一般に、微小電気機械システム(MEMS:Micro-Electro-Mechanical System)の技法によって製造される。この技術を、エッチング技法および接着技法とともに民生用半導体を製造するために使用し、差圧を電気信号に変換する非常に小型の安価なデバイスを製作する。
【0003】
従来、容量式または抵抗式の差圧センサを製造するときには、シリコンなどの半導体材料から圧力感知ダイが形成される。ダイはシリコン構造が得られるようにシリコンウエハからダイシングなどの方法によって形成され、このシリコン構造を薄化することでキャビティが作り出され、関連するダイヤフラムが画定される。ピエゾ抵抗式の場合、素子はダイヤフラムの表面に形成または設置され、ダイヤフラムを形成する薄化された半導体材料にかかるひずみに比例した抵抗を呈するように構成される。ピエゾ抵抗素子に接続された電気回路(典型的にはホイートストンブリッジのネットワークを形成する)が、ピエゾ抵抗素子の抵抗値に一部基づいて、電気信号を生み出す。したがって、電気信号は、試験下の媒体の圧力を表している
【0004】
ゲージ型圧力センサとも呼ばれる特定の分類の差圧センサでは、ダイヤフラム(膜)の一方側に測定する必要がある加圧された液体または気体タイプの媒体が供給され、一方、膜の他方側は大気に開放されている。この場合、試験媒体の圧力は大気圧と対比して測定される。大気への接続部は一般に、通気(ventまたはventilation)孔と呼ばれる。センサが有する通気孔はセンサが大気圧を感知できるようにするためのものなので、この通気孔は常に塞がれていない状態に保たれなければならない。
【0005】
図1は、当技術分野で知られているような通気孔を有する差圧センサ10の例を示す。図1に示すように、センサ10は基板1とハウジング2とを有する。表面実装部品(SMD:Surface Mounted Device)であるコンタクトパッド3が、実装PCBに接触するように基板1の底部に設けられる。基板1上には、表面に導電性パターンを設けることのできる別層(例えば誘電層)4が形成されている。誘電層4の上に、微小電気機械システム5と、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)6と、が形成されている。感知膜は、MEMSの頂面上にまたはMEMSの頂面によって形成されている。ハウジング2内にはゲル保護材7が水平に配置されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上部から進入する流体(液体または気体)の圧力(下を指す幅広の矢印を参照)を、通気孔8を通る空気流(上を指す細い矢印を参照)によって蓄積された大気圧と対比させて測定することができ、この通気孔8は、基板1の底面を貫通して形成されており(かつコンタクトパッド3間に配置されており)、通気孔8から基板1および誘電層4を貫通して大気圧が蓄積されるキャビティまで延在するチャネルに接続されている。しかしながら、センサ10をプリント回路板(PCB)に装着して動作可能なデバイスの製造を完了するときに、通気孔が詰まるリスクがある。更に、PCBに、周囲環境およびセンサ10の通気孔と連通している対応する貫通孔を設ける必要がある。PCBに形成されるこの貫通孔は、例えばはんだまたは何らかの共形のコーティングによって、意図せず塞がれてしまう可能性もある。
【0007】
上記に鑑みて、大気圧を上記の技術と比較してより確実に蓄積および維持できる差圧センサデバイスを提供することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、基板(例えば、多層またはバルクセラミック基板)と、基板の主(頂)面上に形成されている別層と、膜によって互いに分離されている第1のキャビティおよび第2のキャビティと、を備える、差圧(例えばゲージ圧)センサデバイスを提供することによって、上述した問題に対処する。基板は例えば、何らかの半導体基板、または高温もしくは低温同時焼成セラミックとすることができる。また、この用語には一般にプリント回路板も包含されている。別層は誘電層とすることができ、また基板と同じ材料から形成された層とすることもできる。第1のキャビティは、通気孔と流体(液体または気体)連通している少なくとも1つのチャネルと流体連通しており、この通気孔を通して、センサデバイスの周囲環境から(何らかの規準圧力リザーバまたは大気圧の空気から)空気(または別の気体)が進入できる。
【0009】
少なくとも1つのチャネルは、別層または基板における、主面と実質的に平行な平面内に延在する。少なくとも1つのチャネルはまた、基板およびまたは別層の頂面まで達してもよい。特に、基板は複数の下位層を備える多層基板とすることができ、少なくとも1つのチャネルはこの場合、基板の複数の下位層のうちの1つに形成されていてもよい。特に、別層、例えば誘電層は、複数の下位層を備える多層の層とすることができ、少なくとも1つのチャネルはこの場合、別層の複数の下位層のうちの1つに形成されていてもよい。
【0010】
通気孔およびチャネルを提供することにより、例えば、第1のキャビティ内に大気圧を蓄積および維持することができる。このことにより、リザーバから別のチャネルを通して第2のキャビティ内へと供給される試験媒体の圧力を、大気圧と対比させて測定することが可能になる。ここでおよび以下の説明において、大気圧を制限する必要はないことに留意すべきである。実際には、大気圧を対応する規準圧力リザーバによって供給される任意の基準圧力で置き換えることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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