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公開番号2024056101
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-19
出願番号2024037513,2022159991
出願日2024-03-11,2019-09-24
発明の名称表面弾性波素子用の複合基板およびその製造方法
出願人京セラ株式会社
代理人弁理士法人ブナ国際特許事務所
主分類H03H 9/25 20060101AFI20240412BHJP(基本電子回路)
要約【課題】圧電基板と支持基板との接合強度が高く、接合面でのバルク波の反射を低減した表面弾性波素子用の複合基板を提供する。
【解決手段】本開示に係る表面弾性波素子用の複合基板は、素子形成面である第1面とその裏面である第2面とを有する圧電基板と、第2面と対向して配置される第3面とその裏面である第4面を有するサファイア基板と、第2面と対向する第5面と第3面と対向する第6面を有し、第2面と第3面とを接合する接合層とを備える。接合層がアルミナからなり、第3面はr面の結晶面である。第3面の算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下であり、第5面の算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに第3面の算術平均粗さRaよりも小さい。
【選択図】図1



特許請求の範囲【請求項1】
素子形成面である第1面とその裏面である第2面とを有する圧電基板と、
前記第2面と対向して配置される第3面とその裏面である第4面を有するサファイア基板と、
前記第2面と対向する第5面と前記第3面と対向する第6面を有し、前記第2面と前記第3面とを接合する接合層と、
を備え、
前記接合層がアルミナからなり、
前記第3面はr面の結晶面であり、
前記第3面の算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下であり、前記第5面の算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに前記第3面の算術平均粗さRaよりも小さい、表面弾性波素子用の複合基板。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
素子形成面である第1面とその裏面である第2面とを有する圧電基板と、
前記第2面と対向して配置される第3面とその裏面である第4面を有するサファイア基板と、
前記第2面と対向する第5面と前記第3面と対向する第6面を有し、前記第2面と前記第3面とを接合する接合層と、
を備え、
前記接合層がアルミナからなり、
前記第3面はr面の結晶面であり、
前記第2面の算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下であり、前記第6面の算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに前記第2面の算術平均粗さRaよりも小さい、表面弾性波素子用の複合基板。
【請求項3】
前記接合層が、多結晶またはアモルファスである、請求項1または2に記載の複合基板。
【請求項4】
前記接合層の厚みが、0.5μm以上5.0μm以下である、請求項1~3のいずれかに記載の複合基板。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の複合基板と、前記第1面に位置するくし歯状電極とを備える、表面弾性波素子。
【請求項6】
素子形成面である第1面とその裏面である第2面を有する圧電基板と、第3面とその裏面である第4面を有するサファイア基板とを準備する準備工程と、
前記第3面を、算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下となるように加工する粗面化工程と、
粗面化された前記第3面に接合層を形成するとともに、前記接合層の前記サファイア基板と反対側に位置する露出表面である第5面を、算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに前記第3面の算術平均粗さRaよりも小さくなるように加工する接合層形成工程と、
前記接合層の前記第5面と前記圧電基板の前記第2面とを直接接合する接合工程と、
を備え、
前記接合層がアルミナからなり、
前記第3面はr面の結晶面である、
表面弾性波素子用の複合基板の製造方法。
【請求項7】
素子形成面である第1面とその裏面である第2面を有する圧電基板と、第3面とその裏面である第4面を有するサファイア基板とを準備する準備工程と、
前記第2面を、算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下となるように加工する粗面化工程と、
粗面化された前記第2面に接合層を形成するとともに、前記接合層の前記圧電基板と反対側に位置する露出表面である第6面を、算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに前記第2面の算術平均粗さRaよりも小さくなるように加工する接合層形成工程と、
前記接合層の前記第6面と前記サファイア基板の前記第3面とを直接接合する接合工程と、
を備え、
前記接合層がアルミナからなり、
前記第3面はr面の結晶面である、
表面弾性波素子用の複合基板の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、圧電基板とサファイア基板とを接合した構造の表面弾性波素子用の複合基板および表面弾性波素子用の複合基板の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話などの通信機器に使用される弾性表面波素子などの圧電素子の小型化、高性能化が要求されている。小型で高性能な圧電素子として、圧電基板と支持基板とを接合した複合基板の圧電基板上に素子電極を形成した構成の圧電素子が提案されている。サファイア基板は機械的強度、絶縁性、放熱性に優れ、支持基板として優れている。
【0003】
複合基板では、圧電基板と支持基板の接合界面におけるバルク波の反射に起因するスプリアスが課題となる。この課題の解決のため、特許文献1には、支持基板の表面をラップ加工により粗面化した複合基板が開示されている。また、特許文献2には、ウェットエッチングによりピラミッド形状の凹凸構造を形成した支持基板を使用した複合基板が開示されている。ところが、バルク波の反射を低減するために支持基板の表面粗さを大きくしていくと、支持基板と圧電基板との接合強度が低下するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-147054号公報
特開2018-61226号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、圧電基板と支持基板との接合強度が高く、接合面でのバルク波の反射を低減した表面弾性波素子用の複合基板を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る表面弾性波素子用の複合基板は、素子形成面である第1面とその裏面である第2面とを有する圧電基板と、第2面と対向して配置される第3面とその裏面である第4面を有するサファイア基板と、第2面と対向する第5面と第3面と対向する第6面を有し、第2面と第3面とを接合する接合層とを備える。接合層がアルミナからなり、第3面はr面の結晶面である。第3面の算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下であり、第5面の算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに第3面の算術平均粗さRaよりも小さい。
【0007】
本開示に係る他の表面弾性波素子用の複合基板は、素子形成面である第1面とその裏面である第2面とを有する圧電基板と、第2面と対向して配置される第3面とその裏面である第4面を有するサファイア基板と、第2面と対向する第5面と第3面と対向する第6面を有し、第2面と第3面とを接合する接合層とを備える。接合層がアルミナからなり、第3面はr面の結晶面である。第2面の算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下であり、第6面の算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに第2面の算術平均粗さRaよりも小さい。
【0008】
本開示に係る表面弾性波素子用の複合基板の製造方法は、素子形成面である第1面とその裏面である第2面を有する圧電基板と、第3面とその裏面である第4面を有するサファイア基板とを準備する準備工程と、第3面を、算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下となるように加工する粗面化工程と、粗面化された第3面に接合層を形成するとともに、接合層のサファイア基板と反対側に位置する露出表面である第5面を、算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに第3面の算術平均粗さRaよりも小さくなるように加工する接合層形成工程と、接合層の第5面と圧電基板の第2面とを直接接合する接合工程とを備える。接合層がアルミナからなり、第3面はr面の結晶面である。
【0009】
本開示に係る他の表面弾性波素子用の複合基板の製造方法は、素子形成面である第1面とその裏面である第2面を有する圧電基板と、第3面とその裏面である第4面を有するサファイア基板とを準備する準備工程と、第2面を、算術平均粗さRaが0.1μm以上0.5μm以下となるように加工する粗面化工程と、粗面化された第2面に接合層を形成するとともに、接合層の圧電基板と反対側に位置する露出表面である第6面を、算術平均粗さRaが0.1μm以下であるとともに第2面の算術平均粗さRaよりも小さくなるように加工する接合層形成工程と、接合層の第6面と前記サファイア基板の第3面とを直接接合する接合工程とを備える。接合層がアルミナからなり、第3面はr面の結晶面である。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、圧電基板とサファイア基板の接合強度が高く、接合面でのバルク波の反射を低減した表面弾性波素子用の複合基板を提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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