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公開番号2024055773
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2023139867
出願日2023-08-30
発明の名称電気化学触媒材料、電気化学セル、および、電力ガス変換システム
出願人株式会社デンソー
代理人弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類B01J 23/83 20060101AFI20240411BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】CO2およびH2Oから炭化水素を直接生成させることが可能な電気化学触媒材料、これを用いた電気化学セル、又、電力ガス変換システムを提供する。
【解決手段】電気化学触媒材料1は、混合伝導性を有する金属酸化物20を含む結晶粒子2を備える。金属酸化物20は、金属酸化物20の結晶構造を支配する母金属元素201と、母金属元素201とは別種の金属元素でありかつ母金属元素201の一部を置換する別種金属元素202とを含む。結晶粒子2は、粒子表層21における別種金属元素202の酸化数が、粒子内部22における別種金属元素202の酸化数よりも減少している。電気化学触媒材料1は、CO2とH2Oとを含む入力ガスG1を電気化学反応によって炭化水素を含む出力ガスG2に変換する。電気化学セル3は、電気化学触媒材料1を含むカソード電極31を有する。電力ガス変換システム4は、電気化学セル3を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
混合伝導性を有する金属酸化物(20)を含む結晶粒子(2)を備える電気化学触媒材料(1)であって、
上記金属酸化物は、上記金属酸化物の結晶構造を支配する母金属元素(201)と、上記母金属元素とは別種の金属元素であり、かつ、上記母金属元素の一部を置換する別種金属元素(202)とを含んでおり、
上記結晶粒子は、粒子表層(21)における上記別種金属元素の酸化数が粒子内部(22)における上記別種金属元素の酸化数よりも減少しており、
CO

とH

Oとを含む入力ガス(G1)を電気化学反応によって炭化水素を含む出力ガス(G2)に変換する、
電気化学触媒材料(1)。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
上記結晶粒子は、粒子表面に近いほど上記別種金属元素の酸化数が減少している、
請求項1に記載の電気化学触媒材料。
【請求項3】
上記結晶粒子は、FTIRを用いて計測されるCO

吸着由来のスペクトルピークを有しており、400℃から900℃にかけてピーク強度が減少する、
請求項1または請求項2に記載の電気化学触媒材料。
【請求項4】
上記母金属元素は、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素、ランタノイド元素、スカンジウム、および、イットリウムからなる群より選択される少なくとも1種を含み、
上記別種金属元素は、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、モリブデン、銅、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、金、および、白金からなる群より選択される少なくとも1種を含む、
請求項1または請求項2に記載の電気化学触媒材料。
【請求項5】
酸化物イオン伝導性を有する固体電解質層(30)と、上記固体電解質層の一方面側に配置されたカソード電極(31)と、上記固体電解質層の他方面側に配置されたアノード電極(32)とを有しており、
上記カソード電極は、請求項1または請求項2に記載の上記電気化学触媒材料を含む、
電気化学セル(3)。
【請求項6】
請求項5に記載の上記電気化学セルと、
上記電気化学セルに電力を供給する電力供給部(41)と、
上記電気化学セルの上記カソード電極にCO

とH

Oとを含む上記入力ガスを供給するガス供給部(42)と、
上記電気化学セルの上記カソード電極から炭化水素を含む上記出力ガスを排出するガス排出部(43)と、を有しており、
上記電気化学セルの上記カソード電極において、上記入力ガスを、上記電力を用いた上記電気化学触媒材料による電気化学反応によって上記出力ガスに変換する、
電力ガス変換システム(4)。
【請求項7】
上記電力供給部は、再生可能エネルギー発電装置(410S)を含んでおり、上記再生可能エネルギー発電装置にて生じた余剰電力を上記電気化学セルに供給可能に構成されている、
請求項6に記載の電力ガス変換システム。
【請求項8】
上記ガス排出部と接続され、上記出力ガスに含まれる炭化水素を貯蔵する炭化水素貯蔵部(45)をさらに有する、
請求項6に記載の電力ガス変換システム。
【請求項9】
炭化水素を燃料として用いる燃料電池(46)と、
上記炭化水素貯蔵部に貯蔵された炭化水素を上記燃料電池に供給する第1燃料供給部(471)と、をさらに有する、
請求項8に記載の電力ガス変換システム。
【請求項10】
上記炭化水素貯蔵部に貯蔵された炭化水素を上記電気化学セルに供給する第2燃料供給部(472)をさらに有する、
請求項8に記載の電力ガス変換システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電気化学触媒材料、電気化学セル、および、電力ガス変換システムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1には、CO

とH

Oとを含むガスからCOとH

とを含むガスを生成する共電解セルと、共電解セルにて生成したCOとH

とを含むガスからCH

などの炭化水素を生成する炭化水素生成セルとを備えた炭化水素生成システムが開示されている。
【0003】
この炭化水素生成システムにおける共電解セルおよび炭化水素生成セルでは、各セルの陽極に、酸化ジルコニウム等の金属酸化物と、金属酸化物を構成する金属と価数が異なる異種金属とを含む電気化学触媒材料が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6945898号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように従来技術では、前段の共電解セルにてCO

とH

Oとを含むガスからCOとH

とを含むガスを生成させ、このCOとH

とを含むガスを、後段の炭化水素生成セルに供給し、炭化水素を生成させている。そのために高いエネルギー利用効率を期待することが難しい。
【0006】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、CO

およびH

Oから炭化水素を直接生成させることが可能な電気化学触媒材料、これを用いた電気化学セル、また、電力ガス変換システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、
混合伝導性を有する金属酸化物(20)を含む結晶粒子(2)を備える電気化学触媒材料(1)であって、
上記金属酸化物は、上記金属酸化物の結晶構造を支配する母金属元素(201)と、上記母金属元素とは別種の金属元素であり、かつ、上記母金属元素の一部を置換する別種金属元素(202)とを含んでおり、
上記結晶粒子は、粒子表層(21)における上記別種金属元素の酸化数が粒子内部(22)における上記別種金属元素の酸化数よりも減少しており、
CO

とH

Oとを含む入力ガス(G1)を電気化学反応によって炭化水素を含む出力ガス(G2)に変換する、
電気化学触媒材料(1)にある。
【0008】
本発明の他の態様は、
酸化物イオン伝導性を有する固体電解質層(30)と、上記固体電解質層の一方面側に配置されたカソード電極(31)と、上記固体電解質層の他方面側に配置されたアノード電極(32)とを有しており、
上記カソード電極は、上記電気化学触媒材料を含む、
電気化学セル(3)にある。
【0009】
本発明のさらに他の態様は、
上記電気化学セルと、
上記電気化学セルに電力を供給する電力供給部(41)と、
上記電気化学セルの上記カソード電極にCO

とH

Oとを含む上記入力ガスを供給するガス供給部(42)と、
上記電気化学セルの上記カソード電極から炭化水素を含む上記出力ガスを排出するガス排出部(43)と、を有しており、
上記電気化学セルの上記カソード電極において、上記入力ガスを、上記電力を用いた上記電気化学触媒材料による電気化学反応によって上記出力ガスに変換する、
電力ガス変換システム(4)にある。
【発明の効果】
【0010】
上記電気化学触媒材料は、上記構成を有している。そのため、上記電気化学触媒材料では、金属酸化物の混合伝導性(電子伝導性および酸化物イオン伝導性)を維持しながら、酸化数が減少した別種金属元素のサイトが新たな活性サイトとして機能する。それ故、上記電気化学触媒材料は、粒子表層における新たな活性サイトの触媒作用により、CO

およびH

Oから炭化水素を直接生成させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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