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公開番号2024055153
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022161850
出願日2022-10-06
発明の名称ペロブスカイト太陽電池
出願人兵庫県公立大学法人
代理人弁理士法人前田特許事務所
主分類H10K 30/50 20230101AFI20240411BHJP()
要約【課題】高価な金属電極を用いることなく、光電変換効率が高いペロブスカイト太陽電池を実現できるようにする。
【解決手段】ペロブスカイト太陽電池100は、透光性導電層111と、緻密電子輸送材料層112と、多孔質電子輸送材料層113と、多孔質不導体酸化物層114と、多孔質ニッケル酸化物層115と、ニッケル酸化物ナノ粒子117を含む多孔質カーボン電極層116とを備えている。多孔質電子輸送材料層113、多孔質不導体酸化物層114、多孔質ニッケル酸化物層115及び多孔質カーボン電極層116は、内部空隙に充填されたペロブスカイト結晶103を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
透光性導電層と、
前記透光性導電層の上に順次形成された、緻密電子輸送材料層、多孔質電子輸送材料層、多孔質不導体酸化物層、多孔質ニッケル酸化物層、及びニッケル酸化物ナノ粒子を含む多孔質カーボン電極層とを備え、
前記多孔質電子輸送材料層、前記多孔質不導体酸化物層、前記多孔質ニッケル酸化物層及び前記多孔質カーボン電極層は、内部空隙に充填されたペロブスカイト結晶を含む、ペロブスカイト太陽電池。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記多孔質カーボン電極層に含まれる前記ニッケル酸化物ナノ粒子の割合は5質量%以上、25質量%以下であり、
前記多孔質ニッケル酸化物層の厚さは、0.5μm以上、2.0μm以下である、請求項1に記載のペロブスカイト太陽電池。
【請求項3】
透光性導電層の上に、緻密電子輸送材料層及び多孔質電子輸送材料層を形成した後、前記多孔質電子輸送材料層の上に、多孔質不導体酸化物層の形成材料、多孔質ニッケル酸化物層の形成材料及びニッケル酸化物ナノ粒子含有多孔質カーボン電極層の形成材料を順次塗布して焼成し、多孔質不導体酸化物層、多孔質ニッケル酸化物層及びニッケル酸化物ナノ粒子を含む多孔質カーボン電極層を形成する工程と、
前記多孔質カーボン電極層側から、ペロブスカイト前駆体溶液を含浸させて、前記多孔質電子輸送材料層、前記多孔質不導体酸化物層、前記多孔質ニッケル酸化物層及び前記多孔質カーボン電極層の空隙にペロブスカイト結晶を充填する工程とを備えている、ペロブスカイト太陽電池の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ペロブスカイト太陽電池に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
太陽光を電気に変換する太陽電池は、温室効果ガスを排出しない電源として注目されている。特に、有機-無機ペロブスカイト結晶を用いたペロブスカイト太陽電池は、シリコン系の太陽電池と比べて光エネルギーの吸収係数が大きく、薄くて高い変換効率を有する太陽電池が実現できると期待されている。
【0003】
陰極と陽極との間にペロブスカイト結晶の薄膜を挟み込んだ薄膜型のペロブスカイト太陽電池は、陽極に銀や金等の高価な材料を必要とする。しかし、こうした金属の陽極を用いた太陽電池は、イオン性のペロブスカイト材料や大気中の酸素・水分と反応し破壊され、急速に劣化してしまうため、耐久性が低く長期間安定して使用することができない。そこで、陽極に炭素を用いるカーボン電極ペロブスカイト太陽電池が検討されている(例えば、非特許文献1を参照。)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Anyi Mei他、Science、345巻,6194号,p295-298(2014年)
Fatemeh Behrouznejad他、ACS Appl. Mater. Interfaces、9巻, p25204-25215(2017年)
Da Li他、ACS Sustainable Chem. Eng、7巻, p2619-1625(2019年)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、カーボン電極は、耐久性の改善には有効であるものの、金属電極と比べて数十倍の抵抗を有しているので、金属電極を用いたペロブスカイト太陽電池と比べて、電荷の抽出及び輸送能力が低く、光電変換効率が低いという問題を有している。
【0006】
そのため、スペーサ層とカーボン電極との間にニッケル酸化物層を形成したり、カーボン電極に金属酸化物を含浸させたりすることにより光電変換効率を向上させることが試みられているが、十分な効果は得られていない(例えば、非特許文献2、3を参照。)。
【0007】
本開示の課題は、高価な金属電極を用いることなく、光電変換効率が高いペロブスカイト太陽電池を実現できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示のペロブスカイト太陽電池の一態様は、透光性導電層と、透光性導電層の上に順次形成された、緻密電子輸送材料層、多孔質電子輸送材料層、多孔質不導体酸化物層、多孔質ニッケル酸化物層、及びニッケル酸化物ナノ粒子を含む多孔質カーボン電極層とを備え、多孔質電子輸送材料層、多孔質不導体酸化物層、多孔質ニッケル酸化物層及び多孔質カーボン電極層は、内部空隙に充填されたペロブスカイト結晶を含む。
【0009】
本開示のペロブスカイト太陽電池は、多孔質ニッケル酸化物層とニッケル酸化物ナノ粒子を含む多孔質カーボン電極層とを備えており、電流損失を低減すると共に、開放電圧を向上させることができるので、光電変換効率を大きく向上させることができる。
【0010】
本開示のペロブスカイト太陽電池の一態様において、多孔質カーボン電極層に含まれるニッケル酸化物ナノ粒子の割合は5質量%以上、25質量%以下であり、多孔質ニッケル酸化物層の厚さは、0.5μm以上、2.0μm以下とすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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