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公開番号2024054826
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-17
出願番号2023101838
出願日2023-06-21
発明の名称ポリエステル樹脂ペレットの製造方法
出願人東洋紡株式会社
代理人弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類C08G 63/78 20060101AFI20240410BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】搬送時及び加工時に割れや欠けが発生しにくくなるポリエステル樹脂組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】フランジカルボン酸を主たる成分とするジカルボン酸成分と、エチレングリコールを主たる成分とするグリコール成分とからなるポリエステル樹脂組成物の製造方法であって、ポリエステル樹脂材料と超臨界状態の不活性ガスとを併存させ、結晶化温度-70℃~結晶化温度+10℃で熱処理を行うことを特徴とする製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
フランジカルボン酸を主たる成分とするジカルボン酸成分と、エチレングリコールを主たる成分とするグリコール成分とからなるポリエステル樹脂組成物の製造方法であって、
ポリエステル樹脂材料と超臨界状態の不活性ガスとを併存させ、結晶化温度-70℃~結晶化温度+10℃で熱処理を行うことを特徴とする製造方法。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記熱処理に続き、前記超臨界状態における気圧から大気圧へと減圧を行い、前記減圧に要する時間は0.5~20分である請求項1に記載のポリエステル樹脂組成物の製造方法。
【請求項3】
前記ポリエステル樹脂組成物の赤外吸収スペクトルにおける吸光度ピークの高さI

~I

が、下記式を満足する請求項1又は2に記載の製造方法。
|I

/I

-I

/I

|≦0.25
(式中、I

は前記ポリエステル樹脂組成物の表面における1340cm
-1
付近の吸光度ピークの高さを示し、I

は前記ポリエステル樹脂組成物の表面における1580cm
-1
付近の吸光度ピークの高さを示し、I

は前記ポリエステル樹脂組成物の表面から深さ1mmの場所における1340cm
-1
付近の吸光度ピークの高さを示し、I

は前記ポリエステル樹脂組成物の表面から深さ1mmの場所における1580cm
-1
付近の吸光度ピークの高さを示す)
【請求項4】
前記ポリエステル樹脂組成物の結晶化度が5%以上である請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項5】
前記I

/I

が0.30以上である請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項6】
前記ポリエステル樹脂組成物の融解熱量ΔHmが5J/g以上である請求項1又は2に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエステル樹脂組成物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステル樹脂は、耐熱性や機械物性に優れた熱可塑性樹脂であるため、プラスチックフィルム、エレクトロニクス、エネルギー、包装材料、自動車等の非常に幅広い分野で利用されている。
【0003】
しかし、PETやPBTは石油由来の物質から製造された樹脂であり、近年、脱石油の観点から、PETやPBTの代替となる環境配慮型または環境持続型の材料として、生分解性を有する樹脂やバイオマス由来の原料を用いた樹脂が注目されている。
【0004】
バイオマス由来の原料であるフランジカルボン酸(FDCA)は平面構造であるため、PETを構成するテレフタル酸との構造類似性が提案されている。
【0005】
例えば、特許文献1には、ポリエチレンフランジカルボキシレート樹脂を含むポリエステル樹脂を減圧乾燥した後にポリエステルフィルムを製造する製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2018/159648号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ポリエステル樹脂を各種分野で所望の形状として使用する場合、一般的にポリエステル樹脂はペレットの形状に形成されている。そして、ペレットを用途に応じた形状の成形体に加工するのが一般的であり、ペレットはホッパー、タンク等の貯蔵装置に貯蔵されており、輸送ライン等の搬送装置を通じて押出機、成形機等の加工装置に搬送されて、成形体に加工される。しかし、フランジカルボン酸を主たる成分とするジカルボン酸成分と、エチレングリコールを主たる成分とするグリコール成分とからなるポリエステル樹脂のペレットを用意して、特許文献1に記載のような減圧乾燥を行った場合、乾燥時の融着によりペレットの形状を維持することができないことがわかった。その結果、搬送装置や加工装置の原料投入口において詰まりや供給量のバラツキが生じてしまうこともわかった。
【0008】
本発明の目的は、ペレット同士の融着が発生しにくくなる上に、搬送時及び加工時にペレットの割れや欠けが発生しにくいポリエステル樹脂組成物の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、ポリエステル樹脂材料と超臨界状態の不活性ガスとを併存させ、結晶化温度-70℃~結晶化温度+10℃で熱処理を行うことによって、ペレット同士の融着が発生しにくくなる上に搬送時及び加工時にペレットの割れや欠けが発生しにくくできることを見出し、本発明に到達した。なお、上記ポリエステル樹脂材料は、結晶化処理前(熱処理前)のポリエステル樹脂組成物を意味する。
【0010】
すなわち、本発明は、以下の構成からなる。
[1]フランジカルボン酸を主たる成分とするジカルボン酸成分と、エチレングリコールを主たる成分とするグリコール成分とからなるポリエステル樹脂組成物の製造方法であって、ポリエステル樹脂材料と超臨界状態の不活性ガスとを併存させ、結晶化温度-70℃~結晶化温度+10℃で熱処理を行うことを特徴とする製造方法。
[2]前記熱処理に続き、前記超臨界状態における気圧から大気圧へと減圧を行い、前記減圧に要する時間は0.5~20分である前記[1]に記載の製造方法。
[3] 前記ポリエステル樹脂組成物の赤外吸収スペクトルにおける吸光度ピークの高さI

~I

が、下記式を満足する前記[1]又は[2]に記載の製造方法。
|I

/I

-I

/I

|≦0.25
(式中、I

は前記ポリエステル樹脂組成物の表面における1340cm
-1
付近の吸光度ピークの高さを示し、I

は前記ポリエステル樹脂組成物の表面における1580cm
-1
付近の吸光度ピークの高さを示し、I

は前記ポリエステル樹脂組成物の表面から深さ1mmの場所における1340cm
-1
付近の吸光度ピークの高さを示し、I

は前記ポリエステル樹脂組成物の表面から深さ1mmの場所における1580cm
-1
付近の吸光度ピークの高さを示す)
[4]前記ポリエステル樹脂組成物の結晶化度が5%以上である前記[1]~[3]のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
[5]前記I

/I

が0.30以上である前記[1]~[4]のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
[6]前記ポリエステル樹脂組成物の融解熱量ΔHmが5J/g以上である前記[1]~[5]のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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