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公開番号2024053127
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-12
出願番号2024037696,2019239943
出願日2024-03-12,2019-12-27
発明の名称フラーレンの製造装置及びフラーレンの製造方法
出願人株式会社レゾナック
代理人個人,個人
主分類C01B 32/154 20170101AFI20240405BHJP(無機化学)
要約【課題】フラーレンの収率を向上させることができる、排ガスの冷却装置及びフラーレンの製造方法を提供する。
【解決手段】
燃焼法によるフラーレンの生成に用いられる反応炉11から排出される排ガスを冷却する、冷却装置31であって、前記冷却装置31は、冷却装置本体34と、不活性ガスを流入させる不活性ガス流入手段と、を備え、前記冷却装置本体34は、排ガス流入口32と、排ガス流出口33と、及び前記排ガス流入口32及び前記排ガス流出口33の間に備えられた側壁37と、を備え、前記側壁37には不活性ガス流入口36が設けられており、前記不活性ガス流入手段は、前記反応炉11から排出される排ガスの流れの中心に向かって、前記不活性ガス流入口36から、不活性ガスを流す、冷却装置31。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
燃焼法によるフラーレンの生成に用いられる反応炉から排出される排ガスを冷却する、冷却装置であって、前記冷却装置は、
冷却装置本体と、
不活性ガスを流入させる不活性ガス流入手段と、
を備え、
前記冷却装置本体は、
排ガス流入口と、
排ガス流出口と、及び
前記排ガス流入口及び前記排ガス流出口の間に備えられた側壁と、
を備え、
前記側壁には不活性ガス流入口が設けられており、
前記不活性ガス流入手段は、前記反応炉から排出される排ガスの流れの中心に向かって、前記不活性ガス流入口から、不活性ガスを流す、
冷却装置。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記不活性ガス流入手段は、前記不活性ガス流入口に接続された不活性ガス流入管を備える、請求項1に記載の冷却装置。
【請求項3】
前記不活性ガス流入口が、前記側壁に二ケ所以上設けられている、請求項1又は2に記載の冷却装置。
【請求項4】
前記二ケ所以上の不活性ガス流入口が、前記排ガスの流れる方向に対して垂直である同一平面上に設けられている、請求項3に記載の冷却装置。
【請求項5】
前記排ガスの流れる方向において、前記不活性ガスを流す方向と前記排ガスの流れる方向とのなす角の角度は40~110°である請求項1~4のいずれか一項に記載の冷却装置。
【請求項6】
前記不活性ガス流入口とは異なり、前記側壁に設けられている第2の不活性ガス流入口から、前記排ガスの流れの中心に向かう方向とは異なる方向に第2の不活性ガスを流す、第2の不活性ガス流入手段をさらに備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の冷却装置。
【請求項7】
前記第2の不活性ガス流入手段は、前記第2の不活性ガス流入口に接続された第2の不活性ガス流入管を備える、請求項6に記載の冷却装置。
【請求項8】
前記排ガスの流れる方向において、前記第2の不活性ガスを流す方向と前記排ガスの流れる方向とのなす角の角度が、40~110°である、請求項6又は7に記載の冷却装置。
【請求項9】
前記不活性ガスが冷却されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の冷却装置。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の冷却装置を備える、フラーレンの製造装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フラーレンの生成に用いられる反応炉から排出される排ガスの冷却装置、当該冷却装置を備えるフラーレンの製造装置及びフラーレンの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
フラーレンを安価に効率よく大量に製造する方法として、炭素化合物を反応炉内で不完全燃焼させることによりフラーレンを製造する燃焼法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この燃焼法により生成したフラーレンは、主に煤状物質に含まれる。この煤状物質は、反応炉から排ガスと共に排出されて、フラーレン回収装置で回収される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-170695号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されたフラーレンの製造装置を用いて、燃焼法でフラーレンを製造すると、得られるフラーレンの収率は高くない。その原因の一つは、フラーレン回収装置に到達した時点のフラーレン含有煤状物質を含む排ガスの温度が高く、フラーレン回収装置でフラーレンが分解又は昇華してしまうことだと考えられる。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、フラーレンの収率を向上させることができる、排ガスの冷却装置(以下、「冷却装置」ともいう)、当該冷却装置を備えたフラーレンの製造装置及びフラーレンの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の発明者らは、上記課題を解決する、排ガスの冷却装置、当該冷却装置を備えたフラーレンの製造装置及びフラーレンの製造方法を見出した。具体的には以下のとおりである。
(1)燃焼法によるフラーレンの生成に用いられる反応炉から排出される排ガスを冷却する、冷却装置であって、前記冷却装置は、冷却装置本体と、不活性ガスを流入させる不活性ガス流入手段と、を備え、前記冷却装置本体は、排ガス流入口と、排ガス流出口と、及び前記排ガス流入口及び前記排ガス流出口の間に備えられた側壁と、を備え、前記側壁には不活性ガス流入口が設けられており、前記不活性ガス流入手段は、前記反応炉から排出される排ガスの流れの中心に向かって、前記不活性ガス流入口から、不活性ガスを流す、
冷却装置。
(2)前記不活性ガス流入手段は、前記不活性ガス流入口に接続された不活性ガス流入管を備える、(1)に記載の冷却装置。
(3) 前記不活性ガス流入口が、前記側壁に二ケ所以上設けられている、(1)又は(2)に記載の冷却装置。
(4) 前記二ケ所以上の不活性ガス流入口が、前記排ガスの流れる方向に対して垂直である同一平面上に設けられている、(3)に記載の冷却装置。
(5) 前記排ガスの流れる方向において、前記不活性ガスを流す方向と前記排ガスの流れる方向とのなす角の角度は40~110°である(1)~(4)のいずれか一項に記載の冷却装置。
(6) 前記不活性ガス流入口とは異なり、前記側壁に設けられている第2の不活性ガス流入口から、前記排ガスの流れの中心に向かう方向とは異なる方向に第2の不活性ガスを流す、第2の不活性ガス流入手段をさらに備える、(1)~(5)のいずれか一項に記載の冷却装置。
(7) 前記第2の不活性ガス流入手段は、前記第2の不活性ガス流入口に接続された第2の不活性ガス流入管を備える、(6)に記載の冷却装置。
(8) 前記排ガスの流れる方向において、前記第2の不活性ガスを流す方向と前記排ガスの流れる方向とのなす角の角度が、40~110°である、(6)又は(7)に記載の冷却装置。
(9) 前記不活性ガスが冷却されている、(1)~(8)のいずれか一項に記載の冷却装置。
(10) (1)~(9)のいずれか一項に記載の冷却装置を備える、フラーレンの製造装置。
(11) 燃焼法によるフラーレンの製造方法であって、反応炉から排出される排ガスの流れの中心に向かう方向に不活性ガスを流す工程を含む、フラーレンの製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、フラーレンの収率を向上させることができる、排ガスの冷却装置、当該冷却装置を備えたフラーレンの製造装置及びフラーレンの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本実施形態のフラーレンの製造装置10の一例を示す図である。
本実施形態の冷却装置31の一例を示す図である。
本実施形態の一実施形態である、不活性ガス流入口36から流入させる不活性ガスの流れ方向を示す断面図である。
本実施形態の一実施形態である、不活性ガス流入口36の配置、及び不活性ガス流入口36から流入させる不活性ガスの流れ方向の一例を示す断面図である。
本実施形態の一実施形態である、第2の不活性ガス流入口38から流入させる不活性ガスの流れ方向を示す断面図である。
本発明の実施例で用いた不活性ガス流入口の配置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上、特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が同一であるとは限らない。
【0010】
図1に、本実施形態に関する、燃焼法によるフラーレンの製造装置の一例を示す。
(【0011】以降は省略されています)

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