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公開番号2024058623
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2023175103
出願日2023-10-10
発明の名称炭素質材料および炭素質材料の製造方法
出願人JFEケミカル株式会社
代理人個人,個人
主分類C01B 32/205 20170101AFI20240418BHJP(無機化学)
要約【課題】集電体に対する密着性に優れるリチウムイオン二次電池用負極が得られる炭素質材料を提供する。
【解決手段】(110)面のピーク強度に対する(004)面のピーク強度の比I004/I110が、7.0以下であり、ラマンR値が、0.20以上であり、比表面積当たりの最大トルク値が、0.13N・g/m以下である、炭素質材料。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(110)面のピーク強度に対する(004)面のピーク強度の比I
004
/I
110
が、7.0以下であり、
ラマンR値が、0.20以上であり、
比表面積当たりの最大トルク値が、0.13N・g/m以下である、炭素質材料。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
コークス黒鉛化物である、請求項1に記載の炭素質材料。
【請求項3】
請求項1または2に記載の炭素質材料を含有するリチウムイオン二次電池用負極。
【請求項4】
請求項3に記載の負極を有するリチウムイオン二次電池。
【請求項5】
請求項1または2に記載の炭素質材料を製造する方法であって、
コークスおよび炭素質前駆体を造粒して、造粒物を得て、
前記造粒物を黒鉛化して、黒鉛化物を得て、
前記黒鉛化物にメカノケミカル処理を施す、炭素質材料の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、炭素質材料および炭素質材料の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池用の負極材料としては、現在、黒鉛材料が主流である。
黒鉛材料は、天然黒鉛と人造黒鉛とに大別される。人造黒鉛の原料としては、石油系または石炭系のコークスが広く使われている。
コークスが原料である場合、例えば、粉砕したコークスを、ピッチなどのバインダを用いて造粒し、その後、黒鉛化する(特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2021/153080号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らは、コークスが原料である従来の炭素質材料を用いて、リチウムイオン二次電池用負極(負極)を作製した。その結果、負極の集電体に対する密着性が不十分な場合があることが分かった。この密着性が不十分であると、接触抵抗が劣化したり、リチウムイオン二次電池のサイクル寿命が低下したりする場合がある。
【0005】
本発明は、以上の点を鑑みてなされたものであり、集電体に対する密着性に優れるリチウムイオン二次電池用負極が得られる炭素質材料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意検討した結果、下記構成を採用することにより、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成させた。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の[1]~[5]を提供する。
[1](110)面のピーク強度に対する(004)面のピーク強度の比I
004
/I
110
が、7.0以下であり、ラマンR値が、0.20以上であり、比表面積当たりの最大トルク値が、0.13N・g/m以下である、炭素質材料。
[2]コークス黒鉛化物である、上記[1]に記載の炭素質材料。
[3]上記[1]または[2]に記載の炭素質材料を含有するリチウムイオン二次電池用負極。
[4]上記[3]に記載の負極を有するリチウムイオン二次電池。
[5]上記[1]または[2]に記載の炭素質材料を製造する方法であって、コークスおよび炭素質前駆体を造粒して、造粒物を得て、上記造粒物を黒鉛化して、黒鉛化物を得て、上記黒鉛化物にメカノケミカル処理を施す、炭素質材料の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、集電体に対する密着性に優れるリチウムイオン二次電池用負極が得られる炭素質材料を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
ボタン型二次電池を示す断面図である。
電極剥離強度試験に用いる試験片を示す断面図である。
実施例2の炭素質材料のSEM像である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[炭素質材料]
本実施形態の炭素質材料(以下、「本炭素質材料」ともいう)は、(110)面のピーク強度に対する(004)面のピーク強度の比I
004
/I
110
が、7.0以下であり、ラマンR値が、0.20以上であり、比表面積当たりの最大トルク値が、0.13N・g/m以下である。
本炭素質材料を用いることにより、集電体に対する密着性に優れるリチウムイオン二次電池用負極(負極)が得られる。
以下、本炭素質材料を、より詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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