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公開番号2024052746
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-12
出願番号2024014780,2022571986
出願日2024-02-02,2021-11-24
発明の名称修飾カーボンナノチューブフォレスト、カーボンナノチューブ連続体および層間熱伝導材料
出願人株式会社シーディアイ
代理人個人,個人
主分類C01B 32/158 20170101AFI20240405BHJP(無機化学)
要約【課題】カーボンナノチューブフォレストが微粒子を担持した構造を有する修飾カーボンナノチューブフォレストを提供する。
【解決手段】修飾カーボンナノチューブフォレスト40は、所定の方向に配向したカーボンナノチューブ50と、カーボンナノチューブ50に担持された微粒子70とを備え、紡績可能であり、好ましくは、カーボンナノチューブ50の隣接間隙D1と微粒子70の平均粒径D2とを用いて下記式(1)により定義される比Rが3以上である。微粒子70は導電性を有していることが好ましい。
R=D1/D2 (1)
隣接間隙D1は、修飾カーボンナノチューブフォレスト40の数密度A(単位:本/m2)およびカーボンナノチューブ50の平均直径D3を用いて、下記式(2)により表される。
D1=A-1/2-D3 (2)
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
所定の方向に配向したカーボンナノチューブを備え紡績可能であるカーボンナノチューブフォレストと、
前記カーボンナノチューブに担持された微粒子とを備え、
紡績可能であること
を特徴とする修飾カーボンナノチューブフォレスト。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
前記カーボンナノチューブの隣接間隙D1と前記微粒子の平均粒径D2とを用いて下記式(1)により定義される比Rが3以上である、請求項1に記載の修飾カーボンナノチューブフォレスト。
R=D1/D2 (1)
ここで、前記隣接間隙D1は、前記修飾カーボンナノチューブフォレストの数密度A(単位:本/m
2
)および前記カーボンナノチューブの平均直径D3を用いて、下記式(2)により表され、前記平均粒径D2および前記平均直径D3は、それぞれ、前記修飾カーボンナノチューブフォレストを電子顕微鏡により観察して測定された、10カ所以上の前記微粒子の直径の算術平均および10カ所以上の前記カーボンナノチューブの直径の算術平均である。
D1=A
-1/2
-D3 (2)
【請求項3】
前記微粒子は導電性を有する、請求項1または請求項2に記載の修飾カーボンナノチューブフォレスト。
【請求項4】
前記微粒子は酸化物を含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の修飾カーボンナノチューブフォレスト。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の修飾カーボンナノチューブフォレストの紡績体を備える、カーボンナノチューブ連続体。
【請求項6】
前記カーボンナノチューブ連続体がウェブ形状を有する、請求項5に記載のカーボンナノチューブ連続体。
【請求項7】
前記カーボンナノチューブ連続体は糸形状を有する、請求項5に記載のカーボンナノチューブ連続体。
【請求項8】
撚りかけられている、請求項7に記載のカーボンナノチューブ連続体。
【請求項9】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の修飾カーボンナノチューブフォレストと、前記修飾カーボンナノチューブフォレストの内部に位置するカーボンナノチューブに堆積しためっき系物質を備えることを特徴とする導電性部材。
【請求項10】
請求項9に記載される導電性部材を備える、層間熱伝導材料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、修飾カーボンナノチューブフォレスト(修飾CNTフォレスト)、当該修飾CNTフォレストの紡績体を備えるカーボンナノチューブ連続体(CNT連続体)、当該CNT連続体を備えるガス透過性シート、当該ガス透過性シートを備える燃料電池の触媒電極、上記の修飾CNTフォレストまたはCNT連続体を備える導電性部材および糸状導電性部材、当該導電性部材を備える層間熱伝導材料、および上記の修飾CNTフォレストの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
本明細書において、「CNTフォレスト」とは、複数のカーボンナノチューブ(CNT)の合成構造(以下、かかる合成構造を与えるCNTの個々の形状を「一次構造」といい、上記の合成構造を「二次構造」ともいう。)の一種であって、複数のCNTが長軸方向の少なくとも一部について一定の方向(具体的な一例として、基板が備える面の1つの法線にほぼ平行な方向が挙げられる。)に配向するように成長してなるCNTの集合体を意味する。特許文献1および非特許文献1には、塩化鉄を用いてCNTフォレストを製造する方法(気相触媒法)が開示されている。非特許文献2には、基材上に触媒微粒子を設け、その触媒微粒子からCNTを成長させることによりCNTフォレストを得る方法(固相触媒法)が開示されている。
【0003】
また、本明細書において、CNTフォレストの一部のCNTをつまみ、そのCNTをCNTフォレストから離間するように引っ張ることによって、CNTフォレストから複数のCNTを連続的に引き出すこと(本明細書において、この作業を従来技術に係る繊維から糸を製造する作業に倣って「紡績」ともいう。)によって形成される、複数のCNTが紡績方向に沿って互いにつながった構造を有する構造体を「CNT連続体」という。特許文献2には、複数のCNTが連続して糸状の全体形状を有する二次構造(本明細書においてこのCNT連続体を「CNTヤーン」という。)について開示がある。CNTヤーンを構成するCNTは、CNTヤーンの延在方向(紡績方向に相当する。)に沿って配向している。また、特許文献2には、複数のCNTが連続してウェブ状の全体形状を有する二次構造(本明細書においてこのCNT連続体を「CNTウェブ」という。)について開示がある。CNTウェブを構成するCNTは、CNTウェブの面内方向の一つ(紡績方向に相当する。)に沿って配向している。図29は、気相触媒法により製造されたCNTフォレストからCNTウェブが紡ぎ出されている状態を示す図である。
【0004】
特許文献3には、延在方向に沿って延びる複数の炭素繊維であって、各炭素繊維がカーボンナノチューブを含む前記複数の炭素繊維と、前記複数の炭素繊維に担持された複数の金属粒子であって、前記複数の金属粒子は、前記延在方向において前記炭素繊維の全体に分散し、各炭素繊維を他の炭素繊維に電気的に接続する前記複数の金属粒子と、を備えるカーボンナノチューブ電極が開示されている。
【0005】
特許文献4には、複数のカーボンナノチューブの端部同士が接合されたカーボンナノチューブ繊維の表面に金属が被着した金属被着ナノチューブ繊維を撚り合わせた金属複合カーボンナノチューブ撚糸であって、前記のカーボンナノチューブ繊維に被着した金属同士の接触部が融着した構造である、金属複合カーボンナノチューブ撚糸が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2009-196873号公報
特許第5664832号公報
特開2020-102352号公報
特開2018-53408号公報
【非特許文献】
【0007】
Adrian Ghemes, Yoshitaka Minami, Junichi Muramatsu, Morihiro Okada, Hidenori Mimura, Yoku Inoue. Fabrication and mechanical properties of carbon nanotube yarns spun from ultra-long multi-walled carbon nanotube arrays. Carbon 2012;50:4579-4587.
Toshiya Kinoshita, Motoyuki Karita, Takayuki Nakano, Yoku Inoue. Two step floating catalyst chemical vapor deposition including in situ fabrication of catalyst nanoparticles and carbon nanotube forest growth with low impurity level. Carbon 2019;144:152-160.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、CNTフォレストが他の物質によって修飾された修飾CNTフォレスト、当該修飾CNTフォレストの紡績体を備えるCNT連続体、当該CNT連続体を備えるガス透過性シート、当該ガス透過性シートを備える燃料電池の触媒電極、上記の修飾CNTフォレストまたはCNT連続体を備える導電性部材および糸状導電性部材、当該導電性部材を備える層間熱伝導材料、ならびに上記の修飾CNTフォレストの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、提供される本発明は次の態様を含む。
[1]所定の方向に配向したカーボンナノチューブを備えるカーボンナノチューブフォレストと、前記カーボンナノチューブに担持された微粒子とを備え、紡績可能であることを特徴とする修飾カーボンナノチューブフォレスト。
【0010】
[2]前記カーボンナノチューブの隣接間隙D1と前記微粒子の平均粒径D2とを用いて下記式(1)により定義される比Rが3以上である、上記[1]に記載の修飾カーボンナノチューブフォレスト。
R=D1/D2 (1)
ここで、前記隣接間隙D1は、前記修飾カーボンナノチューブフォレストの数密度A(単位:本/m
2
)および前記カーボンナノチューブの平均直径D3を用いて、下記式(2)により表され、前記平均粒径D2および前記平均直径D3は、それぞれ、前記修飾カーボンナノチューブフォレストを電子顕微鏡により観察して測定された、10カ所以上の前記微粒子の直径の算術平均および10カ所以上の前記カーボンナノチューブの直径の算術平均である。
D1=A
-1/2
-D3 (2)
(【0011】以降は省略されています)

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