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公開番号2024054626
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-17
出願番号2022160965
出願日2022-10-05
発明の名称カルボニルフロライドの製造方法および製造装置
出願人ユニマテック株式会社
代理人アインゼル・フェリックス=ラインハルト,個人
主分類C01B 32/05 20170101AFI20240410BHJP(無機化学)
要約【課題】本発明は、安全性が高く、簡易なプロセスで連続的にカルボニルフロライドを製造可能な方法および装置を提供する。
【解決手段】ガス状のヘキサフルオロプロペンと酸素ガスとを管型反応器内で230℃以上300℃以下の温度で溶媒を用いずに反応させ、連続的にカルボニルフロライドを合成することを特徴とするカルボニルフロライドの製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ガス状のヘキサフルオロプロペンと酸素ガスとを管型反応器内で230℃以上300℃以下の温度で溶媒を用いずに反応させ、連続的にカルボニルフロライドを合成することを特徴とするカルボニルフロライドの製造方法。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記管型反応器が銅製の管型反応器である、請求項1に記載のカルボニルフロライドの製造方法。
【請求項3】
前記管型反応器の内径が10mm以下である、請求項1または2に記載のカルボニルフロライドの製造方法。
【請求項4】
前記管型反応器の加熱部において、前記ヘキサフルオロプロペンおよび前記酸素ガスの反応時間が10秒以上1000秒以下である、請求項1または2に記載のカルボニルフロライドの製造方法。
【請求項5】
ガス状のヘキサフルオロプロペンが充填された第1のタンクと、
酸素ガスが充填された第2のタンクと、
前記第1のタンクから連続的に供給されるヘキサフルオロプロペンと、前記第2のタンクから連続的に供給される酸素ガスとを230℃以上300℃以下の温度で反応させる管型反応器と、を備え、
前記管型反応器は溶媒を含んでいないことを特徴とするヘキサフルオロプロピレンオキシドの製造装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、カルボニルフロライドの製造方法および製造装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
カルボニルフロライドは、各種高級フッ素化合物の原料、フッ素化剤、半導体製造時のクリーニングガス等として有用な化合物であり、中でも、ヘキサフルオロプロペンオキシドと反応し、パーフルオロメチルビニルエーテルを製造する際の原料として非常に有用な化合物である。
【0003】
カルボニルフロライドの製造方法として、特許文献1には、不活性ガスの存在下、気相中で一酸化炭素とフッ素ガスを直接反応させる方法が開示されている。また、特許文献2には、一酸化炭素とフッ素ガスを不活性溶媒中で反応させる方法が開示されている。しかしながら、いずれの方法も反応性の高いフッ素ガスを原料として使用するため、安全面、取り扱い面での対策が必要不可欠であり、また、反応による激しい発熱が伴うことからその徐熱対策も必要となる。さらに、これらの方法では、発熱を抑制するために、不活性ガスまたは不活性溶媒中での反応を推奨しているものの、これらを分離する工程が必要となり、プロセスの煩雑化を招き得る。
【0004】
特許文献3には、テトラフルオロエチレンガスを酸素と反応させてフッ化カルボニルを得る方法が開示されている。しかしながら、この方法は高温下で反応を実施するため、テトラフルオロエチレンの不均化反応が起きる可能性が高まる。また、反応器として高温反応用マイクロリアクタが使用されているものの、テトラフルオロエチレンは容易に自己重合し、析出物による反応管の閉塞が起こり得るため、メンテナンスの頻度が増加し、工業的に有利な方法とは言い難い。
【0005】
特許文献4には、プラズマリアクター中にある金属フッ化物に一酸化炭素を供給し、反応させることでカルボニルフロライドを得る方法が開示されている。しかしながら、この技術では反応を進行させるために原料である一酸化炭素を過剰量供給する必要があり、出口ガス中に未反応の一酸化炭素が大量に含まれてしまう。そのため、未反応の原料を分離回収する工程が必要になり、プロセスの煩雑化を招き得る。また、定期的にプラズマリアクター中の金属フッ化物を交換する必要があるため、プラズマリアクターの使用は工業的生産として非常に不利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2003-267712号公報
国際公開第2006/64917号
特開2013-14500号公報
国際公開第96/19409号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
こうした背景から、本発明は、安全性が高く、簡易なプロセスで連続的にカルボニルフロライドを製造可能な方法および装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本実施形態に係るカルボニルフロライドの製造方法では、ガス状のヘキサフルオロプロペンと酸素ガスとを管型反応器内で230℃以上330℃以下の温度で溶媒を用いずに反応させ、連続的にカルボニルフロライドを合成する。
【0009】
本実施形態に係るカルボニルフロライドの製造装置は、ガス状のヘキサフルオロプロペンが充填された第1のタンクと、酸素ガスが充填された第2のタンクと、前記第1のタンクから連続的に供給されるヘキサフルオロプロペンと、前記第2のタンクから連続的に供給される酸素ガスとを230℃以上330℃以下の温度で反応させる管型反応器と、を備えており、前記管型反応器は溶媒を含んでいない。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、安全性が高く、簡易なプロセスで連続的にカルボニルフロライドを製造可能な方法および装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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