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公開番号2024049080
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-09
出願番号2022155333
出願日2022-09-28
発明の名称コンバイン
出願人ヤンマーホールディングス株式会社
代理人個人,個人
主分類A01D 41/12 20060101AFI20240402BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】扱胴の変速設定の誤りを容易にかつ事前に判断することができ、扱胴の回転状態を収穫対象の作物に適した状態に制御することができるとともに、扱胴における不具合を速やかに検知することができるコンバインを提供する。
【解決手段】コンバインであって、扱室内に扱胴軸により回転可能に支持された状態で設けられた扱胴と、扱胴軸に回転動力を伝達するための扱胴入力軸を有し、扱胴の回転速度を複数の変速段に変速設定可能に構成された変速装置と、扱胴回転センサ125と、制御部120と、モニタ128とを備え、制御部120は、あらかじめ作物の種類ごとに設定されたエンジン回転数とロータ回転数との対応関係に基づき、扱胴回転センサ125により検出された扱胴の回転速度が、モニタ128により設定された作物の種類に対応した対応関係に整合するか否かの判定を行い、判定の判定結果をモニタ128に表示する。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
刈取部により刈り取った穀稈を搬送して脱穀部へと供給するコンバインであって、
前記脱穀部の扱室内に扱胴軸により回転可能に支持された状態で設けられた扱胴と、
駆動源からの動力の伝達を受けて回転し前記扱胴軸に回転動力を伝達するための扱胴入力軸を有し、前記扱胴の回転速度を複数の変速段に変速設定可能に構成された変速装置と、
前記扱胴の回転速度を検出する回転検出装置と、
前記回転検出装置の検出信号の入力を受ける制御部と、
前記制御部により表示内容が制御される表示装置と、
設定された作物の種類に関する情報を前記制御部に送る設定装置と、を備え、
前記制御部は、あらかじめ作物の種類ごとに設定された前記駆動源の回転数と前記扱胴の回転数との対応関係に基づき、前記回転検出装置により検出された前記扱胴の回転速度が、前記設定装置により設定された作物の種類に対応した前記対応関係に整合するか否かの判定を行い、前記判定の判定結果を前記表示装置に表示する
ことを特徴とするコンバイン。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記制御部は、
前記回転検出装置により検出された前記扱胴の回転速度が、前記設定装置により設定された作物の種類に対応した前記対応関係に整合する場合、設定された作物の種類を前記表示装置に表示し、
前記回転検出装置により検出された前記扱胴の回転速度が、前記設定装置により設定された作物の種類に対応した前記対応関係に整合しない場合、前記表示装置に警報を表示する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】
前記制御部は、前記回転検出装置により検出された前記扱胴の回転速度が、前記設定装置により設定された作物の種類に対応した前記対応関係に整合する場合、前記表示装置に前記作物の種類を点滅表示する
ことを特徴とする請求項2に記載のコンバイン。
【請求項4】
前記駆動源から前記扱胴軸に対する動力の伝達の断続を行うための脱穀クラッチを備え、
前記制御部は、前記脱穀クラッチが前記扱胴軸に対する動力の伝達が行われる入状態となった時から所定時間経過後に前記判定を行う
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のコンバイン。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回転速度の変速ができる扱胴を備えたコンバインに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、コンバインにおいて、刈取部により刈り取った穀稈を脱穀する脱穀部の扱室内に回転駆動可能に支持された扱胴と、扱胴の回転速度を変速させるための変速装置とを備え、収穫する作物の種類等に応じて、変速装置によって扱胴の回転速度を変速させる構成を備えたものがある。
【0003】
このような構成を備えたコンバインに関し、特許文献1には、扱胴の回転速度の変速状態が高速状態および低速状態のいずれであるのかを判定し、その結果を、運転席の前方に配置されたモニタに表示することが記載されている。具体的には、特許文献1には、扱胴の回転数を検出する回転センサの検出結果に基づいて判定した扱胴の変速状態と、操作具の操作によって設定された変速装置の変速状態とを比較し、両者が一致する場合はその変速状態をモニタに表示し、両者が相違する場合はその旨をモニタおよびブザーによりオペレータに報知することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6647929号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されているような従来の技術は、回転センサにより検出される扱胴の回転状態と変速装置で操作設定された変速状態との一致・不一致に基づいて扱胴の回転状態が高速状態または低速状態であることをモニタに表示するものである。
【0006】
このため、例えば、オペレータが、変速装置による変速状態の設定を把握しておらず、作業中でのモニタ表示の確認を怠った場合、扱胴の回転速度について、収穫対象の作物に適していない回転速度での作業が継続されてしまうおそれがある。扱胴の回転速度が収穫対象の作物に適していない速度であることは、扱室内における穀稈の詰まりや作物の損傷等を生じさせる原因となり得る。
【0007】
また、従来の技術によれば、例えば扱室内における穀稈の詰まりや扱胴のスリップ等の不具合に起因する扱胴の回転速度の変化が、変速装置で設定された変速状態との比較において扱胴の回転状態の異常として検知されない場合がある。このような場合、扱胴における不具合が即座に認識しにくくなるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、扱胴の変速設定の誤りを容易にかつ事前に判断することができ、扱胴の回転状態を収穫対象の作物に適した状態に制御することができるとともに、扱胴における不具合を速やかに検知することができるコンバインを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るコンバインは、刈取部により刈り取った穀稈を搬送して脱穀部へと供給するコンバインであって、前記脱穀部の扱室内に扱胴軸により回転可能に支持された状態で設けられた扱胴と、駆動源からの動力の伝達を受けて回転し前記扱胴軸に回転動力を伝達するための扱胴入力軸を有し、前記扱胴の回転速度を複数の変速段に変速設定可能に構成された変速装置と、前記扱胴の回転速度を検出する回転検出装置と、前記回転検出装置の検出信号の入力を受ける制御部と、運転部に設けられ前記制御部により表示内容が制御される表示装置と、収穫対象の作物の種類を設定するための入力操作を受けて設定された作物の種類に関する情報を前記制御部に送る設定装置と、を備え、前記制御部は、あらかじめ作物の種類ごとに設定された前記駆動源の回転数と前記扱胴の回転数との対応関係に基づき、前記回転検出装置により検出された前記扱胴の回転速度が、前記設定装置により設定された作物の種類に対応した前記対応関係に整合するか否かの判定を行い、前記判定の判定結果を前記表示装置に表示するものである。
【0010】
本発明の他の態様に係るコンバインは、前記コンバインにおいて、前記制御部は、前記回転検出装置により検出された前記扱胴の回転速度が、前記設定装置により設定された作物の種類に対応した前記対応関係に整合する場合、設定された作物の種類を前記表示装置に表示し、前記回転検出装置により検出された前記扱胴の回転速度が、前記設定装置により設定された作物の種類に対応した前記対応関係に整合しない場合、前記表示装置に警報を表示するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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