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公開番号2024047260
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-05
出願番号2022152784
出願日2022-09-26
発明の名称マイクロカプセル粒子及びその製造方法
出願人AGC株式会社,AGCエスアイテック株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類B01J 13/20 20060101AFI20240329BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】シェルが緻密で、媒体中での安定性が高いマイクロカプセル粒子の提供。
【解決手段】機能材コアの外周に無機酸化物を含むシェル層を形成してマイクロカプセル前駆体を得た後、100~800℃で熱処理を行うことにより内部に機能材が保持されたマイクロカプセル粒子を得るマイクロカプセル粒子の製造方法であって、前記マイクロカプセル粒子のシェル層におけるLi、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr及びBaからなる群から選択される1種以上の金属Mの合計の含有量を10~4000質量ppmとすることを特徴とするマイクロカプセル粒子の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
機能材コアの外周に無機酸化物を含むシェル層を形成してマイクロカプセル前駆体を得た後、100~800℃で熱処理を行うことにより内部に機能材が保持されたマイクロカプセル粒子を得るマイクロカプセル粒子の製造方法であって、前記マイクロカプセル粒子のシェル層におけるLi、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr及びBaからなる群から選択される1種以上の金属Mの合計の含有量を10~4000質量ppmとすることを特徴とするマイクロカプセル粒子の製造方法。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記機能材の水への溶解度が、加重平均で1g/100mL以下であることを特徴とする、請求項1に記載のマイクロカプセル粒子の製造方法。
【請求項3】
前記無機酸化物がシリカを含むことを特徴とする、請求項1または2に記載のマイクロカプセル粒子の製造方法。
【請求項4】
前記マイクロカプセル粒子の粒径が、0.1~60μmであることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載のマイクロカプセル粒子の製造方法。
【請求項5】
前記マイクロカプセル粒子のメディアン径/シェル厚み比が、0.01~0.5である、請求項1~4のいずれか1項に記載のマイクロカプセル粒子の製造方法。
【請求項6】
前記マイクロカプセル前駆体に対し、ケイ素源を加えてシェル層を緻密化する封孔処理過程を施した後に熱処理を行うことを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載のマイクロカプセル粒子の製造方法。
【請求項7】
機能材コアと、前記機能材コアを取り囲む無機酸化物を含むシェル層から構成されるマイクロカプセル粒子であり、前記シェル層がLi、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr及びBaからなる群から選択される1種以上の金属Mを合計で10~4000質量ppm含み、機能材のシクロヘキサン中保持率が35%以上であるマイクロカプセル粒子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロカプセル粒子及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
マイクロカプセル粒子は、カプセル内に保持した機能材を、保持したり必要に応じて排出したりすることで、媒体に溶解する機能材をシェルで保護して媒体中に溶出させないようにすることができる粒子である。このような粒子は、PCM(Phase Change Material、相転移材料)を保持した蓄熱材等への応用が期待されている。
【0003】
これらの要求を満たすために、シェルとして無機酸化物を用いた検討が行われており、種々の提案がなされている。例えば特許文献1や非特許文献1では、アルコキシシランを用いたマイクロカプセル粒子の製法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2020/214877号
【非特許文献】
【0005】
Journal of Thermal Analysis and Calorimetry volume 147,pp7077-7097(2022)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のマイクロカプセル粒子は、熱処理によるシェル層の硬化プロセスを用いていて、保持する機能材が分解しない温度で硬化させる必要があった。そのため、硬化後のシェル層の緻密さ及び媒体中での耐久性が不十分であった。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、シェル層に含まれるアルカリ量を調整し、内部の機能材が分解されない温度で熱処理を行うことで、媒体中での耐久性に優れ、内部の機能材を確実に保持可能なマイクロカプセル粒子を提供することを課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、下記(1)~(7)に関するものである。
(1) 機能材コアの外周に無機酸化物を含むシェル層を形成してマイクロカプセル前駆体を得た後、100~800℃で熱処理を行うことにより内部に機能材が保持されたマイクロカプセル粒子を得るマイクロカプセル粒子の製造方法であって、前記マイクロカプセル粒子のシェル層におけるLi、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr及びBaからなる群から選択される1種以上の金属Mの合計の含有量を10~4000質量ppmとすることを特徴とするマイクロカプセル粒子の製造方法。
(2) 前記機能材の水への溶解度が、加重平均で1g/100mL以下であることを特徴とする、前記(1)に記載のマイクロカプセル粒子の製造方法。
(3) 前記無機酸化物がシリカを含むことを特徴とする、前記(1)または(2)に記載のマイクロカプセル粒子の製造方法。
(4) 前記マイクロカプセル粒子の粒径が、0.1~60μmであることを特徴とする、前記(1)~(3)のいずれか1つに記載のマイクロカプセル粒子の製造方法。
(5) 前記マイクロカプセル粒子のメディアン径/シェル厚み比が、0.01~0.5である、前記(1)~(4)のいずれか1つに記載のマイクロカプセル粒子の製造方法。
(6) 前記マイクロカプセル前駆体に対し、ケイ素源を加えてシェル層を緻密化する封孔処理過程を施した後に熱処理を行うことを特徴とする、前記(1)~(5)のいずれか1つに記載のマイクロカプセル粒子の製造方法。
(7) 機能材コアと、前記機能材コアを取り囲む無機酸化物を含むシェル層から構成されるマイクロカプセル粒子であり、前記シェル層がLi、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr及びBaからなる群から選択される1種以上の金属Mを10~4000質量ppm含み、機能材のシクロヘキサン中保持率が35%以上であるマイクロカプセル粒子。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、緻密なシェル層を有したマイクロカプセル粒子を提供できる。本発明のマイクロカプセル粒子は、媒体中で溶媒が浸透し難いので、樹脂組成物中でも内部の機能材を確実に保持できる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について説明するが、以下の説明における例示によって本発明は限定されない。
(【0011】以降は省略されています)

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