TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024054788
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-17
出願番号2022161253
出願日2022-10-05
発明の名称ガラス及びガラスの製造方法、並びに化学強化ガラス及びそれを備える画像表示装置
出願人AGC株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類C03C 3/087 20060101AFI20240410BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】本発明は、従来と同様の化学強化処理を一回施すことで従来のソーダライムガラスより強度を向上させることが可能であり、かつ化学強化工程で発生する反りを低減できるガラスの提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO2を65.0~72.0%、Al2O3を3.6~8.6%、MgOを3.3~6.0%、CaOを6.5~9.0%、Na2Oを13.0~16.0%及びK2Oを0~0.9%含有し、(Na2O+K2O)/Al2O3が2.2~5.0であり、さらに、Fe2O3、Ni、Cr、Mn、TiO2、SO3、Li2OおよびZrO2から選ばれる少なくとも1種を質量百分率表示で2.0%以下含むガラス。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
酸化物基準の質量百分率表示で、SiO

を65.0~72.0%、Al



を3.6~8.6%、MgOを3.3~6.0%、CaOを6.5~9.0%、Na

Oを13.0~16.0%及びK

Oを0~0.9%含有し、(Na

O+K

O)/Al



が2.2~5.0であり、
さらに、Fe



、Ni、Cr、Mn、TiO

、SO

、Li

OおよびZrO

から選ばれる少なくとも1種を質量百分率表示で2.0%以下含むガラス。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記ガラスは、板厚が0.10mm以上8.0mm以下である、請求項1に記載のガラス。
【請求項3】
前記ガラスは、Fe



を、酸化物基準の質量百分率表示で0.01%以上0.20%以下含有する、請求項1または2に記載のガラス。
【請求項4】
前記ガラスは、Niを質量ppm表示で50.0ppm以下含有することを特徴とする、請求項1または2に記載のガラス。
【請求項5】
前記ガラスは、Crを質量ppm表示で50.0ppm以下含有することを特徴とする、請求項1または2に記載のガラス。
【請求項6】
前記ガラスは、Mnを質量ppm表示で50.0ppm以下含有することを特徴とする、請求項1または2に記載のガラス。
【請求項7】
前記ガラスは、TiO

を酸化物基準の質量百分率表示で0.001%以上、0.5%以下含有する、請求項1または2に記載のガラス。
【請求項8】
前記ガラスは、SO

を酸化物基準の質量百分率表示で0.02%以上、0.4%以下含有する、請求項1または2に記載のガラス。
【請求項9】
前記ガラスは、Li

Oを酸化物基準の質量百分率表示で0.001%以上、1.0%未満含有する、請求項1または2に記載のガラス。
【請求項10】
前記ガラスは、ZrO

を酸化物基準の質量百分率表示で0.001%以上、2.0%以下含有する、請求項1または2に記載のガラス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、タブレット型端末、ノート型パーソナルコンピューター、スマートフォン及び電子書籍リーダー等の情報機器に備えられたタッチパネルディスプレイのカバーガラス及びタッチセンサーガラス、カメラ、ゲーム機、携帯音楽プレーヤー等電子機器のカバーガラス、液晶テレビ及びパーソナルコンピューターのモニター等のカバーガラス、自動車インパネ等のカバーガラス、太陽電池用カバーガラス、並びにビルや住宅の窓に用いられる複層ガラス等に用いられる化学強化ガラスの素板ガラスとして好適なガラス及びガラスの製造方法、並びに化学強化ガラスに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、情報機器は、タブレット型端末、スマートフォン及び電子書籍リーダー等に見られるようにタッチパネルディスプレイを備えるものが主流となっている。タッチパネルディスプレイは、ディスプレイ用ガラス基板の上にタッチセンサーガラスとカバーガラスを重ねた構造を有している。また、OGS(One・glass・solution)と呼ばれるタッチセンサーガラスとカバーガラスを一体化した構成のものもある。
【0003】
タッチセンサーガラス、カバーガラス及びOGSのガラスのいずれのガラスも薄く高強度であることが求められており、イオン交換で化学強化処理を施した化学強化ガラスが用いられている。
【0004】
これらの化学強化ガラスの強化特性は、一般に、表面圧縮応力(CS;Compressive stress)と圧縮応力深さ(DOL;Depth of layer)で表現されている。通常のソーダライムガラスを素板ガラスとして化学強化処理を施した場合、一般的にはCSが500~600MPa、DOLが6~10μmとなる化学強化ガラスが得られる。
【0005】
また、強度向上のためイオン交換しやすい組成のアルミノシリケートガラスが提案されており、アルミノシリケートガラスを素板ガラスとして同じ化学強化処理を施した場合、CSが600~850MPa、DOLが20~100μmとなる化学強化ガラスが得られる。
【0006】
これらのガラスは、フロート法もしくはフュージョン法(別名:オーバーフローダウンドロー法)により製造されている。フロート法は建築用窓ガラス等の製造方法として知られており、溶融錫の上に溶融ガラスを流し出して平板形状に成形する方法である。一方のフュージョン法はディスプレイ用無アルカリガラス等の製造方法として知られており、上部の樋からガラスを両側にオーバーフローさせ、下部のソードの先で融合させ平板形状に成形する方法である。ガラスは、一般的に、ソーダライムガラスがフロート法で、アルミノシリケートガラスがフロート法とフュージョン法の両方の製法で製造されている。
フロート法によるガラス板は、フロート法製造装置(板状のガラスリボンに成形するフロート成形炉(フロートバス)と前記ガラスリボンを徐冷(冷却)する徐冷炉から成る)により製造される。徐冷されたガラスリボンは、その後に所定の寸法に切断される。
【0007】
フロート法で生産されるソーダライムガラスは、アルミノシリケートガラスに比べて安価である。しかしながら、従来のソーダライムガラスの化学強化ガラスでは、近年求められているようなガラス強度レベルにCSを向上させることが困難であった。そのため、ソーダライムガラスを使用した化学強化ガラスでガラス強度を向上させることが可能な化学強化処理方法が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開第2013/47676号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に開示の方法によると、厳密に制御された2段階の化学強化処理を必要としており、1段目と2段目の処理で成分の異なる硝酸塩を使用し処理温度も異なる。このため、2つの強化処理槽を使用して処理することになり、従来よりも製造コストがかかる方法であるため、安価であるというソーダライムガラスを使用することの優位性がなくなるものである。また、2回化学強化処理するため、強化後のガラスの反りが増大する。これを回避するため、錫浸入などの影響で強化特性の変わる表面層をあらかじめ除去しておく工程を加える必要があった。
【0010】
一方、フロート法は溶融錫の上で成形されており、錫に接触しているボトム面と接触しないトップ面では化学強化特性が異なる。このため、フロート法で生産されるガラスは化学強化工程の後、ガラスに反りが発生しやすい問題があった。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

AGC株式会社
化学強化ガラス
24日前
AGC株式会社
光学素子の製造方法
8日前
AGC株式会社
ディスプレイ用ガラス
8日前
AGC株式会社
車両用フロントガラスの製造方法
3日前
AGC株式会社
車両用フロントガラスの製造方法
3日前
AGC株式会社
化学強化ガラス及びその製造方法
22日前
AGC株式会社
電波伝送方法、及び、電波伝送システム
8日前
AGC株式会社
ガラス板用合紙、ガラス板積層体及びガラス板梱包体
22日前
AGC株式会社
非水系組成物、及び非水系組成物を用いた積層体の製造方法
18日前
AGC株式会社
窓材、光学パッケージ
21日前
AGC株式会社
ガラス及びガラスの製造方法、並びに化学強化ガラス及びそれを備える画像表示装置
16日前
AGC株式会社
アルカリ金属元素及び硫黄元素を含む物質の製造方法
2日前
AGC株式会社
含フッ素エーテル組成物、コーティング液および物品
21日前
AGC株式会社
硫化物系固体電解質粉末、硫化物系固体電解質粉末の製造方法、硫化物系固体電解質層及びリチウムイオン二次電池
22日前
日本電気硝子株式会社
封着材料
1か月前
AGC株式会社
化学強化ガラス
24日前
日本電気硝子株式会社
無アルカリガラス板
1か月前
AGC株式会社
ガラス成形装置
1か月前
ダイキン工業株式会社
表面処理剤
23日前
日本山村硝子株式会社
導体添加用ガラス
1か月前
株式会社フジクラ
光ファイバの製造装置
1か月前
AGC株式会社
ガラス積層体とその製造方法
1か月前
日本電気硝子株式会社
結晶性ガラス粉末及び焼結体
1か月前
HOYA株式会社
フツリン酸ガラス及び光学素子
1か月前
AGC株式会社
車両用フロントガラスの製造方法
3日前
AGC株式会社
車両用フロントガラスの製造方法
3日前
日本電気硝子株式会社
ガラス物品の製造方法
1か月前
ダイキン工業株式会社
表面処理層を含む物品
2か月前
日本山村硝子株式会社
ガラス、及びガラスの製造方法
1か月前
AGC株式会社
車両用フロントガラスとその製造方法
1か月前
信越化学工業株式会社
光ファイバ母材とその製造方法
1か月前
住友電気工業株式会社
樹脂塗布装置
1か月前
AGC株式会社
ディスプレイ用ガラス
8日前
株式会社ジーシー
ガラス組成物及び歯科用組成物
1か月前
株式会社オハラ
結晶化ガラス
1か月前
清水建設株式会社
ガラス支持構造
1か月前
続きを見る