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公開番号2024046229
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-03
出願番号2022151485
出願日2022-09-22
発明の名称攪拌槽
出願人株式会社神鋼環境ソリューション
代理人弁理士法人藤本パートナーズ
主分類B01F 27/86 20220101AFI20240327BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】バッフルを備えた攪拌槽での添加剤の拡散性を向上させること。
【解決手段】底部と、底部の外周より筒状に立ち上る側壁部とを備えた槽本体と、前記側壁部の内側において上下方向に延びるように設けられたバッフルと、該槽本体の内部で槽内液に旋回流を発生させる攪拌装置と、前記槽内液に添加する添加剤を滴下する滴下装置とを備え、前記バッフルと前記滴下装置とは、前記旋回流となって流動している前記槽内液が、前記添加剤の滴下された位置から90度以上330度未満移動した時点で前記バッフルの設けられている位置に到達するように配置されている攪拌槽を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
底部と、底部の外周より筒状に立ち上る側壁部とを備えた槽本体と、
前記側壁部の内側において上下方向に延びるように設けられたバッフルと、
該槽本体に収容された槽内液に旋回流を発生させる攪拌装置と、
前記槽内液に添加する添加剤を滴下する滴下装置とを備え、
前記バッフルと前記滴下装置とは、前記旋回流となって流動している前記槽内液が、前記添加剤の滴下された位置から90度以上330度未満移動した時点で前記バッフルの設けられている位置に到達するように配置されている攪拌槽。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
前記バッフルと前記滴下装置とは、前記旋回流となって流動している前記槽内液が、前記添加剤の滴下された位置から180度以上270度以下移動した時点で前記バッフルの設けられている位置に到達するように配置されている請求項1記載の攪拌槽。
【請求項3】
前記バッフルは、前記側壁部との間に隙間が形成されるように配置されている請求項1又は2記載の攪拌槽。
【請求項4】
前記バッフルと前記滴下装置とは、前記添加剤の滴下位置と前記バッフルの設置位置とが同一円周上となるように配置されている請求項1又は2記載の攪拌槽。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は攪拌槽に関し、より詳しくは、槽本体と該槽本体の内部で槽内液に旋回流を発生させる攪拌装置とを備えた攪拌槽に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、有底筒状の槽本体の内部に収容された槽内液を攪拌する攪拌槽が各種の用途で用いられている。この種の攪拌槽としては、槽本体の他に槽内液を攪拌するための攪拌装置を有し、槽内液による旋回流が当該攪拌装置によって槽本体の内部に形成されるように構成されたものが知られている。
【0003】
上記のような攪拌槽は、医薬品の製造における化学反応などにも利用されている。攪拌槽を用いた化学反応では、槽内液に添加する薬剤などを添加剤として用い、槽内液を攪拌しつつ添加剤を混合するような操作が行われている。また、そのような方法で行われている化学反応としては、薬剤どうしの反応だけでなく、槽内液に溶解している溶質を貧溶媒を用いて晶析させるような反応なども知られている(下記特許文献1参照)。そのため、薬剤のようなものだけでなく有機溶媒や水なども、槽内液に添加される添加剤として広く利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-35970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
攪拌槽で槽内液に添加剤を添加するような場面では、添加剤が素早く槽内液全体に拡散して添加剤の濃度バラツキが早期に解消されることが望まれている。攪拌槽で槽内液に添加剤を添加することは、医薬品に限らず電子材料やファインケミカルなどの多岐の分野においても行われている。そして、添加剤が素早く槽内液に拡散されることは、特定の分野に限らず種々の分野で利用される攪拌槽に共通して求められている要望事項である。そのため、槽内液の流れを乱すバッフルを設けた攪拌槽が用いられたりしている。しかしながら、バッフルを用いても添加剤の拡散性を十分に向上させることは困難で、上記のような要望が十分に満たされる状況にはなっていない。そこで本発明は、バッフルを備えた攪拌槽での添加剤の拡散性を向上させることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決すべく本発明者が鋭意検討したところ、槽内液に添加剤を滴下する位置をバッフルに対して特定の位置とすることで添加剤の拡散性が向上されることが見出された。
上記課題を解決するために本発明は、
底部と、底部の外周より筒状に立ち上る側壁部とを備えた槽本体と、
前記側壁部の内側において上下方向に延びるように設けられたバッフルと、
該槽本体の内部で槽内液に旋回流を発生させる攪拌装置と、
前記槽内液に添加する添加剤を滴下する滴下装置とを備え、
前記バッフルと前記滴下装置とは、前記旋回流となって流動している前記槽内液が、前記添加剤の滴下された位置から90度以上330度未満移動した時点で前記バッフルの設けられている位置に到達するように配置されている攪拌槽、を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、添加剤の拡散性を向上させ得る攪拌槽が提供され得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、攪拌槽を示した概略正面図である。
図2は、滴下装置の配管部の一例を示した概略側面図である。
図3は、図1とは異なるバッフルを備えた攪拌槽を示した概略正面図である。
図4は、図1でのIV-IV線矢視断面図である。
図5は、実施例においてPIV測定に使用した実験装置の概略図である。
図6は、PIV測定でのトレーサの投入位置とバッフルとの位置関係を示した概略図(平面図)である。
図7は、攪拌槽の鉛直方向の流速に対するPIV結果およびCFD結果を示す図である。
図8は、CFDによる混合・分散過程の解析結果を表した図である。
図9Aは、攪拌槽内におけるトレーサの最大濃度値の推移をトレーサの投入位置ごとに示した図である。
図9Bは、トレーサ濃度が0.1wt%以上となる領域の体積の推移を表した図である。
図10Aは、攪拌槽内のトレーサの最大濃度値の推移を攪拌翼の種類ごとに示した図である。
図10Bは、トレーサ濃度が0.1wt%以上となる領域の体積の推移を表した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、図を参照しつつ本発明の一つの実施の形態について説明する。以下においては最終製品となる物質又は中間物質となる粒子が貧溶媒晶析法により作製される粒子製造設備に用いられる場合を例に挙げて攪拌槽を説明するが本実施形態の攪拌槽は、そのような特定の用途に限定されず各種用途に利用可能である。図1は、本実施形態における粒子製造設備100を示した概略正面図である。図にも示されているように粒子製造設備100は、攪拌槽1と、攪拌槽1に供給する添加剤AFを収容した添加剤槽5とを備えている。
【0010】
本実施形態の攪拌槽1は、槽本体10と、滴下装置20と、攪拌装置30と、バッフル40とを備えている。本実施形態の添加剤槽5は、添加剤AFを収容する収容槽51と、該収容槽51から攪拌槽1の滴下装置20に添加剤AFを供給する添加剤供給配管52と、該添加剤供給配管52における添加剤AFの流量を調整するための流量調整弁53とを備えている。
(【0011】以降は省略されています)

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