TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024043164
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-29
出願番号2022148192
出願日2022-09-16
発明の名称熱交換隔壁
出願人三菱重工航空エンジン株式会社
代理人SSIP弁理士法人
主分類F01D 5/18 20060101AFI20240322BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】航空エンジンの高温部品に対する冷却効果を向上させることができる。
【解決手段】航空エンジンの高温部品を空冷するための熱交換隔壁は、高温部品の冷却面との間に冷却風が第1方向に沿って流通する冷却流路を画定する壁と、高温部品の冷却面に設けられ、冷却面に対向する方向から視た場合に少なくとも前縁端を含む前面が第1方向の上流側に向かって凸となる湾曲形状を有する少なくとも1つのフィンと、少なくとも1つのフィンの前面から冷却面に接続するまで第1方向の上流側に沿って延びるとともに、凹状に湾曲する湾曲面を有する上流側フィレットと、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
航空エンジンの高温部品を空冷するための熱交換隔壁であって、
前記高温部品の冷却面との間に冷却風が第1方向に沿って流通する冷却流路を画定する壁と、
前記高温部品の前記冷却面に設けられ、前記冷却面に対向する方向から視た場合に少なくとも前縁端を含む前面が前記第1方向の上流側に向かって凸となる湾曲形状を有する少なくとも1つのフィンと、
前記少なくとも1つのフィンの前記前面から前記冷却面に接続するまで前記第1方向の上流側に沿って延びるとともに、凹状に湾曲する湾曲面を有する上流側フィレットと、を備える、
熱交換隔壁。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記少なくとも1つのフィンの前記前縁端と後縁端とを通過する仮想の直線を第1ラインとし、前記第1ラインと直交するとともに、前記少なくとも1つのフィンの前記第1方向と直交する方向における最大幅を画定する両端を通過する仮想の直線を第2ラインとし、前記第1ラインと前記第2ラインとが互いに交差する交差点から前記少なくとも1つのフィンの前記前縁端までの長さをL1とし、前記少なくとも1つのフィンの前記前縁端から前記上流側フィレットの前記第1方向の上流側の上流端までの長さをL2とすると、
前記交差点は、前記少なくとも1つのフィンの前記後縁端よりも前記前縁端に近接し、
L2≧0.7L1を満たす、
請求項1に記載の熱交換隔壁。
【請求項3】
前記少なくとも1つのフィンの少なくとも後縁端を含む後面から前記冷却面に接続するまで前記第1方向の下流側に沿って延びるとともに、凹状に湾曲する後側湾曲面を有する下流側フィレット、をさらに備える、
請求項1又は2に記載の熱交換隔壁。
【請求項4】
前記少なくとも1つのフィンは、前記第1方向において互いに重なり合って配置されるとともに、前記第1方向と直交する方向において互いに間隔を空けて配置される第1フィン及び前記第1フィンとは別の第2フィンを含み、
前記第1フィンと前記第2フィンとの間に形成される隙間の内、最小の長さを有する部分をスロートと定義した場合に、
前記冷却面のうち前記隙間に面する隙間面には、前記第1方向において、前記スロートが形成されている範囲と重なるように凹部が形成されている、
請求項1又は2に記載の熱交換隔壁。
【請求項5】
前記凹部の最も深くなる位置を最深点とし、前記第1方向における前記少なくとも1つのフィンの前記前縁端から後縁端までの長さをL3とすると、
前記最深点は、前記第1方向において、前記スロートの位置からL3/10ずれた範囲内に位置している、
請求項4に記載の熱交換隔壁。
【請求項6】
前記凹部は、前記隙間を前記第1方向と直交する方向から切断した流路断面の大きさの変化率が5%以下となるように前記隙間面に形成されている、
請求項4に記載の熱交換隔壁。
【請求項7】
前記凹部は、前記最深点から前記凹部の前記第1方向の下流側の下流点に向かうにつれて浅くなる下流面を含む、
請求項5に記載の熱交換隔壁。
【請求項8】
前記高温部品は、前記航空エンジンの燃焼器の燃焼空間に面する燃焼器パネルを含む、
請求項1又は2に記載の熱交換隔壁。
【請求項9】
前記高温部品は、前記航空エンジンの燃焼器から排出される燃焼ガスと接触するタービン翼を含む、
請求項1又は2に記載の熱交換隔壁。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、航空エンジンの高温部品を空冷するための熱交換隔壁に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、熱交換隔壁は、高温部品と気体状の冷媒(冷却風)との間の伝熱効率を向上させるための工夫がなされている。例えば、特許文献1には、燃焼器ライナの内壁部(高温部品)にピンを設けることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-104307号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、内壁部から延びる方向にピンを視た場合に、ピンは矩形状を有している。このため、ピンの外周面の全体において冷却風の剥離が発生する虞がある。冷却風の剥離が発生すると、高温部品と冷却風との間の伝熱効率が低減し、高温部品に対する冷却効果が低減してしまう。
【0005】
本開示は、上述の課題に鑑みてなされたものであって、航空エンジンの高温部品に対する冷却効果を向上させることができる熱交換隔壁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示に係る熱交換隔壁は、航空エンジンの高温部品を空冷するための熱交換隔壁であって、前記高温部品の冷却面との間に冷却風が第1方向に沿って流通する冷却流路を画定する壁と、前記高温部品の前記冷却面に設けられ、前記冷却面に対向する方向から視た場合に少なくとも前縁端を含む前面が前記第1方向の上流側に向かって凸となる湾曲形状を有する少なくとも1つのフィンと、前記少なくとも1つのフィンの前記前面から前記冷却面に接続するまで前記第1方向の上流側に沿って延びるとともに、凹状に湾曲する湾曲面を有する上流側フィレットと、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示の熱交換隔壁によれば、航空エンジンの高温部品に対する冷却効果を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
航空エンジンの構成の一例を概略的に示す図である。
第1実施形態に係る熱交換隔壁の構成を概略的に示す図である。
第1実施形態に係るフィンの外形形状を示す図である。
第1実施形態に係る上流側フィレットの構成を概略的に示す図である。
第1実施形態に係る下側側フィレットの構成を概略的に示す図である。
第1実施形態に係る上流側フィレット及び下流側フィレットの構成の説明図である。
従来のフィンの周囲における圧縮空気の速度分布を示す図である。
第1実施形態に係る上流側フィレットが未設置の場合のフィンの根元における圧縮空気の流れを示す図である。
幾つかの実施形態に係るフィンの配置を示す図である。
幾つかの実施形態に係る熱交換隔壁の構成を概略的に示す図である。
第2実施形態に係る熱交換隔壁の構成を概略的に示す図である。
第2実施形態に係る凹部の構成を概略的に示す図である。
幾つかの実施形態に係る熱交換隔壁の構成を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態による熱交換隔壁について、図面に基づいて説明する。かかる実施の形態は、本開示の一態様を示すものであり、この開示を限定するものではなく、本開示の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
【0010】
(航空エンジン)
図1は、航空エンジン100の構成の一例を概略的に示す図である。図1に例示する形態では、航空エンジン100は、圧縮空気G1を生成するための圧縮器110と、圧縮空気G1及び燃料Fを用いて燃焼ガスG2を生成するための燃焼器120と、燃焼ガスG2によって回転駆動されるように構成されるタービン130と、を含む。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
池見式タービン
24日前
株式会社クボタ
エンジン
22日前
株式会社MCラボ
発電機システム
25日前
本田技研工業株式会社
鞍乗型車両
22日前
トヨタ自動車株式会社
流量制御弁
8日前
トヨタ自動車株式会社
エンジンの制御装置
24日前
トヨタ自動車株式会社
バルブ及び内燃機関
8日前
フタバ産業株式会社
排気装置
8日前
株式会社SUBARU
ブローバイガス処理装置
23日前
本田技研工業株式会社
内燃機関の排気装置
25日前
豊田合成株式会社
タンク
3日前
株式会社アイシン
弁開閉時期制御装置
23日前
ヤマハ発動機株式会社
内燃機関および鞍乗型車両
2日前
株式会社SUBARU
診断装置
24日前
本田技研工業株式会社
オイル循環装置
23日前
いすゞ自動車株式会社
オイルジェット装置
24日前
株式会社豊田自動織機
インシュレータ
23日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関のバルブタイミング調整装置
3日前
フィルトラン・エルエルシー
フィルタアセンブリ
22日前
コベルコ建機株式会社
再生制御装置及びこれを備えた建設機械
23日前
三菱重工業株式会社
エンジンシステム、船舶
17日前
日立Astemo株式会社
内燃機関の制御装置
17日前
三菱重工業株式会社
下半内車室の変形調整方法
17日前
三菱重工業株式会社
冷熱発電装置、及び冷熱発電システム
8日前
コベルコ建機株式会社
建設機械の制御装置及びこれを備えた建設機械
23日前
いすゞ自動車株式会社
排ガス浄化装置の製造方法
28日前
三菱重工業株式会社
水回収システム、および、発電プラント
16日前
トヨタ自動車株式会社
カムシャフト
15日前
日立Astemo株式会社
内燃機関のバルブタイミング制御装置
16日前
株式会社豊田自動織機
エンジンシステム
8日前
株式会社豊田自動織機
エンジンシステム
8日前
日産自動車株式会社
排気浄化触媒の劣化診断方法及び排気浄化触媒の劣化診断装置
15日前
株式会社IJTT
エキゾーストマニホールドの固定構造及びエキゾーストマニホールド
18日前
トヨタ自動車株式会社
冷却水循環装置及び車両用電池の昇温方法
15日前
トヨタ自動車株式会社
冷却システム
1日前
ヤンマーホールディングス株式会社
排気浄化装置及びエンジン
2日前
続きを見る