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公開番号
2024040092
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-03-25
出願番号
2022157127
出願日
2022-09-12
発明の名称
紡績用葉脈葉繊維
出願人
兵庫県
,
株式会社フードリボン
代理人
主分類
D01C
1/00 20060101AFI20240315BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約
【課題】葉脈繊維を用いて、30綿番手までの細い紡績糸を製造できる微細葉脈繊維、および、その製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】果肉を除去した、最大繊維幅が50μm以上の葉脈粗繊維束を、常温・高濃度水酸化ナトリウム処理工程およびローラカード機による解繊工程からなる分繊プロセスにより、高い捲縮性と高い破断伸度を有し、平均繊維幅が15μmから50μmの範囲で分布する紡績用素繊維を製造する。また、大きな強力を有する紡績糸を得るため、果肉を除去した、最大繊維幅が50μm以上の葉脈粗繊維束を、セルラーゼ酵素処理工程、高濃度水酸化ナトリウム処理工程およびローラカード機による解繊工程からなる分繊プロセスにより、分離した葉脈単繊維が絡み、付着した平均繊維幅が15μmから50μmの範囲で分布する紡績用素繊維を製造する。
【選択図】図11
特許請求の範囲
【請求項1】
芭蕉科のバナナの仮茎、またはパイナップル科のパイナップルの葉から得られた断面の平均繊維幅が15μm~50μm、長さ15mm以上で、表面の一部がフィブリル化するとともに、分離した単繊維が表面に付着した微細葉脈繊維。
続きを表示(約 460 文字)
【請求項2】
芭蕉科のバナナの仮茎、またはパイナップル科のパイナップルの葉から得られた断面の平均繊維幅が15μm~50μm、長さ15mm以上で、捲縮率が2%以上の微細葉脈繊維。
【請求項3】
芭蕉科のバナナの仮茎、またはパイナップル科のパイナップルの葉から得られた断面の平均繊維幅が15μm~50μm、長さ15mm以上で、伸度が8%以上の微細葉脈繊維。
【請求項4】
芭蕉科のバナナの仮茎、またはパイナップル科のパイナップルの葉から得られた断面の平均繊維幅が15μm~50μm、長さ15mm以上の微細繊維であって、セルロースII型を含み、その結晶化度が70%未満の微細葉脈繊維。
【請求項5】
請求項1から4までの微細葉脈繊維であって、各請求項を2つ以上満たす微細葉脈繊維。
【請求項6】
請求項1~請求項4までの微細葉脈繊維を単独、または綿、その他の天然繊維、あるいはレーヨンなどの半合成繊維、ポリエステルなどの合成繊維と混紡した紡績糸。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、紡績糸に用いられる天然植物繊維に関するものであって、より詳しくは、紡績可能な葉脈繊維に関するものである。
続きを表示(約 1,200 文字)
【背景技術】
【0002】
持続的再生産可能社会の形成と地球温暖化効果ガスの一つであるCO2排出削減のため、石油由来の化学繊維に替え、天然植物繊維の需要が増している。しかし、衣類用に用いられる紡績糸の原料は、種子繊維であるコットンや、靭皮繊維である亜麻(リネン)、大麻(ヘンプ)、苧麻(ラミー)などに限られている。衣類用では、しなやかな織布を作ることのできる細い糸が求められる。
【0003】
紡績に用いる一本、一本の原料繊維を素繊維束と呼ぶ。コットンの場合、単繊維(製紙産業ではパルプと呼ばれる)が素繊維となる。その断面の最大幅(以下、繊維幅という)は25μm以下でありながら、長さは20mm以上ある。加えて、コットン素繊維は繊維方向に捲縮しており、互いに絡み易く、細くて強い紡績糸を作ることができる。図1にコットン繊維のSEM写真を示す〔非特許文献1〕。長さが38mm以上のコットン素繊維を用いた場合、90綿番手以上の極細紡績糸を作ることができる。
【0004】
このように、細く、かつ機械式織機の経糸にも使える強い引張り強度を有する紡績糸を作るためには、紡績に用いる素繊維が、(1)細くて長いこと、(2)捲縮し、互いに絡み易いこと、(3)紡績糸中で素繊維同士が抜けないための高い摩擦係数を有すること、が求められる。
【0005】
(2)の捲縮率が低くとも、素繊維表面の摩擦係数が高い場合も、少ない数の素繊維で細いながらも強く絡み合った紡績糸を作ることができる。
【0006】
強撚糸や双糸、三子糸を作るため、また、紡績糸が織布中で大きく屈曲しても切れない強度を保つためには、素繊維が、(4)大きな破断伸度を有すること、が求められる。
【0007】
亜麻、大麻、苧麻などの麻繊維では、断面の最大繊維幅が25μm以下の細い単繊維も存在するが、これらの単繊維はペクチンなどの接着成分で互いに強くくっ付いている。
【0008】
図2に亜麻の微細断面構造を示す〔非特許文献2〕。靭皮中に単繊維が存在する。麻系の単繊維には、中央にルーメンと呼ばれる空洞が存在する。これは、単繊維が硬壁細胞であることを示している。亜麻では、バイオレッチング後、スカッチング、ハックリングにより太い粗繊維を得る。
【0009】
得られた粗繊維は10数本から数10本の単繊維を含む。その後、櫛梳き工程で少ない数の単繊維で構成される素繊維に分繊する。しかし、得られた素繊維の断面の差し渡し最大寸法は数10μm以上あり、コットンのような細い紡績糸を紡ぐことはできない。また、ほとんど捲縮せず、表面も滑らかである。そのため、亜麻を原料とするリネンでは湿式紡績が用いられるが、細い紡績糸を得ることは難しい。
【0010】
今後の衣類用天然植物繊維の需要増に対して、コットン、麻系繊維だけでは十分な供給量を確保できない。
(【0011】以降は省略されています)
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