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公開番号2024035105
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2023129994
出願日2023-08-09
発明の名称有機電子素子、及び化合物
出願人東ソー株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H10K 85/60 20230101AFI20240306BHJP()
要約【課題】正孔の輸送能力を向上させることができる有機電子素子、及び該有機電子素子に用いられる正孔の輸送能力を向上させることができる化合物を提供する。
【解決手段】第一の電極11、第二の電極16、および前記第一の電極と前記第二の電極の間に配置された有機層を含む有機電子素子であって、
前記有機層は、下記式(1)で示される化合物を含有する、有機電子素子。
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【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第一の電極、第二の電極、および前記第一の電極と前記第二の電極の間に配置された有機層を含む有機電子素子であって、
前記有機層は、下記式(1)で示される化合物を含有する、有機電子素子。
JPEG
2024035105000061.jpg
53
125
(式(1)中、
環Aは、1,2,5-オキサジアゾール環を部分構造として有する核原子数7~30のヘテロ芳香族環を表す;
環Bは、1,2,5-オキサジアゾール環を部分構造として有する核原子数5~30のヘテロ芳香族環、または核原子数5~30のヘテロ芳香族環を表す;
環Cは、1,2,5-オキサジアゾール環を部分構造として有する核原子数5~30のヘテロ芳香族環、核原子数5~30のヘテロ芳香族環、または炭素原子数6~30の芳香族炭化水素環を表す;
Ar

は、
シアノ基、カルボニル基、
フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨウド基、
トリフルオロメチル基、メチル基
炭素原子数2~10のフルオロアルキル基、炭素原子数2~10のアルキル基、
フルオロ基、フルオロアルキル基、若しくはシアノ基で置換されていてもよい炭素原子数6~18の芳香族炭化水素基、および、
フルオロ基、フルオロアルキル基、若しくはシアノ基で置換されていてもよい炭素原子数3~17の複素芳香族基の群より選ばれる基、またはこれらの群の中から選ばれる2つ以上の基を組み合わせた基を表す;
nは、0~8の整数を表す;
nが2以上の時、複数のAr

はそれぞれ異なっていてもよい。)
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
第一の電極、第二の電極、および前記第一の電極と前記第二の電極の間に配置された有機層および受光層を含む有機電子素子であって、
前記有機層は、前記式(1)で示される化合物を含有する、請求項1に記載の有機電子素子。
【請求項3】
前記受光層が、少なくとも二種の有機成分を含有する層である、請求項2に記載の有機電子素子。
【請求項4】
第一の電極、第二の電極、および前記第一の電極と前記第二の電極の間に配置された有機層を含む有機電子素子であって、
前記有機層は、正孔輸送層、および前記式(1)で示される化合物を含有する正孔輸送促進層を含むか、または、正孔輸送材料と前記式(1)で示される化合物とを混合してなる層を含む、請求項1に記載の有機電子素子。
【請求項5】
前記正孔輸送層と前記正孔輸送促進層とが、前記第一の電極と前記第二の電極の間に隣接して配置されている、請求項4に記載の有機電子素子。
【請求項6】
前記式(1)中、環Aが、下記式(A-1)~下記式(A-13)のいずれかで表される、請求項1に記載の有機電子素子。
TIFF
2024035105000062.tif
174
157
(式(A-1)~式(A-13)中、*は結合手を表し、Ar

およびnは前記式(1)中のAr

およびnと同じものを表す。)
【請求項7】
環Aが、前記(A-2)、または前記(A-4)である、請求項6に記載の有機電子素子。
【請求項8】
前記式(1)中、環Bが、下記式(B-1)~下記式(B-40)のいずれかで表される、請求項1に記載の有機電子素子。
TIFF
2024035105000063.tif
182
162
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2024035105000064.jpg
124
166
JPEG
2024035105000065.jpg
163
170
(式(B-1)~式(B-40)中、*は結合手を表し、Ar

およびnは前記式(1)中のAr

およびnと同じものを表す。)
【請求項9】
前記式(1)中、環Cが、下記式(C-1)~下記式(C-50)のいずれかで表される、請求項1に記載の有機電子素子。
TIFF
2024035105000066.tif
184
164
JPEG
2024035105000067.jpg
130
167
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2024035105000068.jpg
162
170
JPEG
2024035105000069.jpg
155
153
(式(C-1)~式(C-50)中、*は結合手を表し、Ar

およびnは前記式(1)中のAr

およびnと同じものを表す。)
【請求項10】
下記式(1)で表される化合物。
JPEG
2024035105000070.jpg
53
125
(式(1)中、
環Aは、1,2,5-オキサジアゾール環を部分構造として有する核原子数7~30のヘテロ芳香族環を表す;
環Bは、1,2,5-オキサジアゾール環を部分構造として有する核原子数5~30のヘテロ芳香族環、または核原子数5~30のヘテロ芳香族環を表す;
環Cは、1,2,5-オキサジアゾール環を部分構造として有する核原子数5~30のヘテロ芳香族環、核原子数5~30のヘテロ芳香族環、または炭素原子数6~30の芳香族炭化水素環を表す;
Ar

は、
シアノ基、カルボニル基、
フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨウド基、
トリフルオロメチル基、メチル基
炭素原子数2~10のフルオロアルキル基、炭素原子数2~10のアルキル基、
フルオロ基、フルオロアルキル基、若しくはシアノ基で置換されていてもよい炭素原子数6~18の芳香族炭化水素基、および、
フルオロ基、フルオロアルキル基、若しくはシアノ基で置換されていてもよい炭素原子数3~17の複素芳香族基の群より選ばれる基、またはこれらの群の中から選ばれる2つ以上の基を組み合わせた基を表す;
nは、0~8の整数を表す;
nが2以上の時、複数のAr

はそれぞれ異なっていてもよい。)
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、1,2,5-オキサジアゾール環を部分構造として有するヘテロ芳香族環を有する化合物、および該化合物を含む有機電子素子に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
現在、有機物を用いた新しい高機能デバイスの創製が積極的に試みられており、特に光電変換素子、有機EL素子等の有機電子素子に関する研究開発が活発に行われ、デバイスの高性能化を目指した材料・デバイス設計が進められている。例えば、動画撮影用途に用いられる光電変換素子においては、受光層で生成したキャリア(電子および正孔)を電極に運ぶ速度が遅いと残像の原因になるという問題があった。有機EL素子においては、電極から発光層へキャリアを輸送する速度が遅いと、駆動電圧を上昇させるという問題があった。したがって、デバイスの高性能化のためには、素子内でのキャリアの高効率な移動が必要とされている。
【0003】
ピラジン縮環された1,2,5-オキサジアゾール環を含む化合物について正孔輸送材料としての移動度を測定した結果が開示されている(非特許文献1参照)。
しかし、有機電子素子の分野においては一層の性能向上が求められており、そのためにさらなる改良を必要としている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
ACS Omega 2020,5,8200-8210.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、正孔の輸送能力を向上させることができる有機電子素子、及び該有機電子素子に用いられる正孔の輸送能力を向上させることができる化合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、1,2,5-オキサジアゾール環を部分構造として有するヘテロ芳香族環を有する特定の化合物が光電変換素子、有機EL素子等の有機電子素子において正孔輸送能力を向上させ得ることを見出し本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は以下の態様を包含するものである。
[1]第一の電極、第二の電極、および前記第一の電極と前記第二の電極の間に配置された有機層を含む有機電子素子であって、
前記有機層は、下記式(1)で示される化合物を含有する、有機電子素子。
JPEG
2024035105000002.jpg
53
125
(式(1)中、
環Aは、1,2,5-オキサジアゾール環を部分構造として有する核原子数7~30のヘテロ芳香族環を表す;
環Bは、1,2,5-オキサジアゾール環を部分構造として有する核原子数5~30のヘテロ芳香族環、または核原子数5~30のヘテロ芳香族環を表す;
環Cは、1,2,5-オキサジアゾール環を部分構造として有する核原子数5~30のヘテロ芳香族環、核原子数5~30のヘテロ芳香族環、または炭素原子数6~30の芳香族炭化水素環を表す;
Ar

は、
シアノ基、カルボニル基、
フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨウド基、
トリフルオロメチル基、メチル基
炭素原子数2~10のフルオロアルキル基、炭素原子数2~10のアルキル基、
フルオロ基、フルオロアルキル基、若しくはシアノ基で置換されていてもよい炭素原子数6~18の芳香族炭化水素基、および、
フルオロ基、フルオロアルキル基、若しくはシアノ基で置換されていてもよい炭素原子数3~17の複素芳香族基の群より選ばれる基、またはこれらの群の中から選ばれる2つ以上の基を組み合わせた基を表す;
nは、0~8の整数を表す;
nが2以上の時、複数のAr

はそれぞれ異なっていてもよい。)
[2]第一の電極、第二の電極、および前記第一の電極と前記第二の電極の間に配置された有機層および受光層を含む有機電子素子であって、
前記有機層は、前記式(1)で示される化合物を含有する、[1]に記載の有機電子素子。
[3]前記受光層が、少なくとも二種の有機成分を含有する層である、[2]に記載の有機電子素子。
[4]第一の電極、第二の電極、および前記第一の電極と前記第二の電極の間に配置された有機層を含む有機電子素子であって、
前記有機層は、正孔輸送層、および前記式(1)で示される化合物を含有する正孔輸送促進層を含むか、または、正孔輸送材料と前記式(1)で示される化合物とを混合してなる層を含む、[1]~[3]のいずれかに記載の有機電子素子。
[5]前記正孔輸送層と前記正孔輸送促進層とが、前記第一の電極と前記第二の電極の間に隣接して配置されている[4]に記載の有機電子素子。
[6]前記式(1)中、環Aが、下記式(A-1)~下記式(A-13)のいずれかで表される、[1]~[5]のいずれかに記載の有機電子素子。
TIFF
2024035105000003.tif
174
157
(式(A-1)~式(A-13)中、*は結合手を表し、Ar

およびnは前記式(1)中のAr

およびnと同じものを表す。)
[7]環Aが、前記(A-2)、または前記(A-4)である、[6]に記載の有機電子素子。
[8]前記式(1)中、環Bが、下記式(B-1)~下記式(B-40)のいずれかで表される、[1]~[7]のいずれかに記載の有機電子素子。
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2024035105000004.tif
182
162
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124
166
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163
170
(式(B-1)~式(B-40)中、*は結合手を表し、Ar

およびnは前記式(1)中のAr

およびnと同じものを表す。)
[9]前記式(1)中、環Cが、下記式(C-1)~下記式(C-50)のいずれかで表される、[1]~[8]のいずれかに記載の有機電子素子。
TIFF
2024035105000007.tif
184
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2024035105000008.jpg
130
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2024035105000009.jpg
162
170
JPEG
2024035105000010.jpg
155
153
(式(C-1)~式(C-50)中、*は結合手を表し、Ar

およびnは前記式(1)中のAr

およびnと同じものを表す。)
[10]下記式(1)で表される化合物。
JPEG
2024035105000011.jpg
53
125
(式(1)中、
環Aは、1,2,5-オキサジアゾール環を部分構造として有する核原子数7~30のヘテロ芳香族環を表す;
環Bは、1,2,5-オキサジアゾール環を部分構造として有する核原子数5~30のヘテロ芳香族環、または核原子数5~30のヘテロ芳香族環を表す;
環Cは、1,2,5-オキサジアゾール環を部分構造として有する核原子数5~30のヘテロ芳香族環、核原子数5~30のヘテロ芳香族環、または炭素原子数6~30の芳香族炭化水素環を表す;
Ar

は、
【発明の効果】
【0008】
本発明により、正孔の輸送能力を向上させることができる有機電子素子、及び該有機電子素子に用いられる正孔の輸送能力を向上させることができる化合物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明に係る光電変換素子の積層構成の一例を示す概略断面図である。
本発明に係る有機EL素子の積層構成の一例を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(有機電子素子)
本発明の有機電子素子は、光電変換素子および有機電界発光素子(有機EL素子)を含む。光電変換素子は、光エネルギーを電気エネルギーや電気信号に変換する素子であり、撮像素子、光センサ、太陽電池等を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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