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公開番号2024046619
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-03
出願番号2023150097
出願日2023-09-15
発明の名称有機発光素子
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人
主分類H10K 50/12 20230101AFI20240327BHJP()
要約【課題】高効率で駆動耐久特性の優れた有機発光素子を提供する。
【解決手段】基板、第一電極、発光層、第二電極、を有する有機発光素子であって、発光層は、第一の有機化合物、第二の有機化合物、第三の有機化合物を含み、
前記第一乃至第三の有機化合物は、自由回転可能な単結合が炭素-炭素結合からなり、
前記第二の有機化合物の自由回転可能な炭素-炭素結合の少なくとも一方の炭素はsp2炭素であり、
前記第一の有機化合物のHOMOのエネルギー準位をHOMO1、前記第二の有機化合物のLUMOのエネルギー準位をLUMO2、前記第三の有機化合物のHOMO及びLUMOのエネルギー準位をHOMO3及びLUMO3とした時、以下の[I]、[II]を満たすことを特徴とする有機発光素子。
|LUMO2|>|LUMO3| [I]
|HOMO3|>|HOMO1| [II]
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
第一電極と、発光層と、第二電極と、を有する有機発光素子であって、
前記発光層は、第一の有機化合物、第二の有機化合物、第三の有機化合物を含有し、
前記第一の有機化合物、前記第二の有機化合物、前記第三の有機化合物は、いずれも化合物内の自由回転可能な単結合がいずれも炭素-炭素結合であり、
前記第二の有機化合物に含まれる自由回転可能な炭素-炭素結合の少なくとも一方の炭素原子はsp
2
炭素であり、
前記第一の有機化合物のHOMOのエネルギー準位をHOMO1、前記第二の有機化合物のLUMOのエネルギー準位をLUMO2、前記第三の有機化合物のHOMO及びLUMOのエネルギー準位をHOMO3及びLUMO3とした時、以下の[I]、[II]を満たすことを特徴とする有機発光素子。
|LUMO2|>|LUMO3| [I]
|HOMO3|>|HOMO1| [II]
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記第二の有機化合物の自由回転可能な炭素-炭素結合の炭素原子はいずれもsp
2
炭素であることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項3】
前記第一の有機化合物、前記第三の有機化合物に含まれる自由回転可能な炭素-炭素結合の炭素原子はいずれもsp
2
炭素であることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項4】
前記発光層における前記第一乃至第三の有機化合物の含有量は、第三の有機化合物>第一の有機化合物≧第二の有機化合物であることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項5】
前記第一の有機化合物、前記第二の有機化合物、前記第三の有機化合物は、いずれもアルキル基を有さないことを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項6】
前記第二の有機化合物は、青色発光材料であることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項7】
前記第二の有機化合物は、フルオランテン骨格を有することを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項8】
前記第三の有機化合物は、アントラセン骨格、フェナントロリン骨格、ピレン骨格、クリセン骨格、ベンゾフェナントレン骨格、トリフェニレン骨格、フルオランテン骨格、ベンゾクリセン骨格、ベンゾフルオラン骨格のいずれかを有することを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項9】
前記第三の有機化合物は、ピレン骨格を有することを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項10】
前記第一の有機化合物は、下記一般式[1]で示される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
TIFF
2024046619000070.tif
44
157
〔上記一般式[1]中、R
1
乃至R
26
は、水素原子、重水素原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルケニル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環基からそれぞれ独立に選ばれる。また、R
10
とR
11
、R
15
とR
16
、R
19
とR
20
、R
24
とR
25
は、それぞれ炭素原子、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子をスペーサーとして環を形成してもよい。また、R
11
乃至R
15
、R
20
乃至R
24
は隣り合う置換基と環を形成してもよい。〕
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有機発光素子と、該有機発光素子を有する各種機器、装置、及び該有機発光素子に用いる有機化合物に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
有機発光素子(「有機エレクトロルミネッセンス素子」、或いは「有機EL素子」と称する場合が有る)は、一対の電極とこれら電極間に配置される有機化合物層とを有する電子素子である。これら一対の電極から電子及び正孔を注入することにより、有機化合物層中の発光性有機化合物の励起子を生成し、該励起子が基底状態に戻る際に、有機発光素子は光を放出する。
有機発光素子の最近の進歩は著しく、低駆動電圧、多様な発光波長、高速応答性、発光素子の薄型化・軽量化が可能であることが挙げられる。
ところで、有機発光素子は様々な発光色を放出することができるが、特に、可視領域で最もエネルギーの高い青色発光素子の耐久性能改善が課題である。
素子の耐久性能改善の手法の一つとして、発光層構成の改良が挙げられる。特許文献1には、ピレン系ホストとtert-ブチル基を有するフルオランテンドーパントに対して第三の有機化合物を用いた3元系発光層の緑色有機発光素子の例が報告されている。また、特許文献2には、カルバゾール系ホストとジアリールアミノ基を有するドーパントに対して第三の有機化合物を用いた3元系発光層の青色有機発光素子の例が報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-71194号公報
特開2010-245061号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
さらなる高信頼性のディスプレイを提供していくためには、より長寿命の有機発光素子が必要になる。特に高エネルギーの青色有機発光素子において耐久特性の改善が課題として挙げられる。
特許文献1には、3種の有機化合物を用いることで、発光層のHOMO-LUMOの準位を調整し、耐久特性の改善を目的とした発光素子例が開示されているが、結合エネルギーの低いsp
3
炭素-sp
3
炭素を有するドーパントが用いられており、耐久性能のさらなる改善が望まれる。
特許文献2には、3種の有機化合物を用いることで、発光層のHOMO-LUMOの準位を調整し、耐久特性の改善を目的とした青色発光素子の例が開示されているが、結合エネルギーの低い炭素-窒素単結合を有するドーパントが用いられており、耐久性能のさらなる改善が望まれる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされるものであり、その目的は、耐久特性が優れる有機発光素子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、第一電極と、発光層と、第二電極と、を有する有機発光素子であって、
前記発光層は、第一の有機化合物、第二の有機化合物、第三の有機化合物を含有し、
前記第一の有機化合物、前記第二の有機化合物、前記第三の有機化合物は、いずれも化合物内の自由回転可能な単結合がいずれも炭素-炭素結合であり、
前記第二の有機化合物に含まれる自由回転可能な炭素-炭素結合の少なくとも一方の炭素原子はsp
2
炭素であり、
前記第一の有機化合物のHOMOのエネルギー準位をHOMO1、前記第二の有機化合物のLUMOのエネルギー準位をLUMO2、前記第三の有機化合物のHOMO及びLUMOのエネルギー準位をHOMO3及びLUMO3とした時、以下の[I]、[II]を満たすことを特徴とする。
|LUMO2|>|LUMO3| [I]
|HOMO3|>|HOMO1| [II]
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、駆動耐久特性に優れた有機発光素子を提供でき、該有機発光素子を用いて、優れた機器、装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
(a)本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の一例を表す概略断面図である。(b)本発明の一実施形態に係る有機発光素子を用いた表示装置の一例の概略断面図である。
本発明の一実施形態に係る表示装置の一例を表す模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係る撮像装置の一例を表す模式図である。(b)本発明の一実施形態に係る電子機器の一例を表す模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係る表示装置の一例を表す模式図である。(b)折り曲げ可能な表示装置の一例を表す模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係る照明装置の一例を示す模式図である。(b)本発明の一実施形態に係る車両用灯具を有する自動車の一例を示す模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係るウェアラブルデバイスの一例を示す模式図である。(b)本発明の一実施形態に係るウェアラブルデバイスの一例で、撮像装置を有する形態を示す模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係る画像形成装置の模式図である。(b)及び(c)露光光源の発光部が長尺状の基板に複数配置されている形態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は長寿命の有機発光素子を提供するための発明である。有機発光素子の長寿命化を達成するためには、素子内の有機材料で特に発光層に使用する有機材料の劣化を防ぐ必要がある。一般的には、有機発光素子の長寿命化においては、再結合領域を拡大させて、励起子発生が集中することによる劣化を防止することが有効である。励起子発生が集中すると、励起状態にある分子上に、別の励起状態にある分子からエネルギー移動が起こりさらなる高エネルギー状態へ遷移してしまう。高エネルギー状態においては、分子構造中の一重結合部位の結合エネルギーを超える状況が発生した場合、結合が開裂し分解物が発生することで、輝度劣化が起こってしまう。これを回避するために、励起子発生を分散させることが有効である。
【0009】
励起子発生領域を分散させる方法はいくつか挙げられる。本発明においては、ホスト化合物に対して正孔トラップ性の第一の有機化合物と電子トラップ性の第二の有機化合物の2種類の有機化合物を加えることで、発光層への電荷注入が良好で、且つ、励起子発生領域を分散させる方法が有効であると考えた。つまり、下記[I]、[II]の関係を満たす。尚、第三の有機化合物はホストである。
|LUMO2|>|LUMO3| [I]
|HOMO3|>|HOMO1| [II]
HOMO1:第一の有機化合物のHOMOのエネルギー準位
HOMO3:第三の有機化合物のHOMOのエネルギー準位
LUMO2:第二の有機化合物のLUMOのエネルギー準位
LUMO3:第三の有機化合物のLUMOのエネルギー準位
【0010】
尚、HOMOは最高被占軌道を、LUMOは最低空軌道を意味し、HOMOのエネルギー準位を「HOMO」、「HOMO準位」、LUMOのエネルギー準位を「LUMO」、「LUMO準位」と称する場合もある。
(【0011】以降は省略されています)

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