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公開番号2024025449
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-26
出願番号2022128908
出願日2022-08-12
発明の名称魚類ストレス判定方法、魚類のストレス低減方法及び魚類ストレス評価モデル
出願人国立大学法人金沢大学
代理人個人
主分類A01K 61/13 20170101AFI20240216BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】水槽や生け簀の一群又はその一部の魚類が、ストレス応答の初期段階である瞬発的に持続的で可逆的な体色異常によりストレス負荷状態であることを視覚的に検知でき、またその可逆的な体色異常によってストレス負荷状態を数値化し客観的に評価できる魚類ストレス判定方法を提供する。
【解決手段】擬態・警告・奇形に因らずに魚類の体表に現れる可逆的な体色異常を検知することにより、前記魚類がストレス負荷状態にあることを判定することを特徴とする魚類ストレス判定方法により解決する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
擬態・警告・奇形に因らずに魚類の体表に現れる可逆的な体色異常を検知することにより、前記魚類がストレス負荷状態にあることを判定することを特徴とする魚類ストレス判定方法。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記魚類毎に、前記魚類の体表面積に占める前記可逆的な体色異常の面積が所定割合を超えたときに、前記可逆的な体色異常が復色するまでの時間が所定時間を超えたときに、前記ストレス負荷状態にあると判定することを特徴とする請求項1に記載の魚類ストレス判定方法。
【請求項3】
前記魚類が、養殖されている魚類である、請求項1に記載の魚類ストレス判定方法。
【請求項4】
前記魚類が、ヒラメ、カレイ、シマアジ、マアジ、フグ、サクラマスからなる群から選択された少なくとも1種である、請求項1に記載の魚類ストレス判定方法。
【請求項5】
請求項1~4の何れか1項に記載の魚類ストレス判定方法に基づく魚類ストレス判定方法に基づく魚類のストレス低減方法であって、
a)魚類の飼育水中のカリウムイオン濃度を塩化カリウム換算で40mM未満に調整する工程、または、
b)魚類の飼育水中に炭酸ガスを添加する工程
有する、魚類のストレス低減方法。
【請求項6】
前記a)工程が、換水または加水により実施される、請求項5に記載の魚類のストレス低減方法。
【請求項7】
前記b)工程が、前記飼育水に炭酸ガス添加するか、炭酸水素ナトリウム由来の炭酸ガスを利用した固形状の魚類用麻酔剤を添加することにより実施される、請求項5に記載の魚類のストレス低減方法。
【請求項8】
魚類を、カリウムイオン濃度が塩化カリウム換算で40mMである飼育水中で飼育することにより強制的にストレス負荷状態とする工程と、
擬態・警告・奇形に因らずに魚類の体表に現れる可逆的な体色異常を指標として魚類のストレスを評価する工程と、
を有する魚類ストレス評価モデル。
【請求項9】
前記ストレス負荷状態とする工程が、3時間位内で実施される、請求項8に記載の魚類ストレス評価モデル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、魚類のストレス負荷状況を判定する方法、及びその結果に基づきストレスを軽減する方法、並びに魚類ストレスを評価するためのモデルに関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
天然魚は、過剰漁獲による資源枯渇傾向、地球温暖化・海流変動に伴う漁獲量低減や生息海域の移動、年毎の不漁・豊漁の変動、消費者の嗜好の変化など、様々な要因が重なって、漁獲量が安定しないばかりか、価格が変動し易いものである。
【0003】
そこで、様々な魚類は、魚卵から稚魚になるまで人手をかけて生育(中間育成)した後、放流し、自然の水域で成長させた成魚を漁獲するという栽培漁業や、魚卵や稚魚から出荷できる成魚にまで生育させた後、出荷するという養殖漁業によって、市場に出回るようになっている。
【0004】
栽培漁業と養殖漁業とを包括して、単に養殖と称することもある。
【0005】
我が国では、このような養殖されている魚類として、例えば、ブリ・ハマチ、マダイ、カンパチは、養殖生産量が高いが、その他にもアユ、イサキ、イシダイ、オニオコゼ、カワハギ、カサゴ、クロマグロ、クロダイ、クロイソ、サケ、シマアジ・マアジ、スズキ、トラフグ、ヒラマサ、ヒラメ、マサバ、メバルなどもある。
【0006】
栽培漁業にしても養殖漁業にしても、水槽や生け簀で生育すると、生育密度が高くなってしまったり、天然での生育環境と異なったりする所為で、生育中の魚類がストレスを感じてしまい、天然魚と異なる形態を示すことが頻発する。
【0007】
例えば、天然又は養殖ヒラメやカレイは、養殖の過程でストレスを感じ続けると、ストレス応答として、黒っぽい有眼側で体色異常を引き起こし一部で不可逆的な斑点状ないし斑状に白化したり全体的に黒ずんだり、白っぽい無眼側(うら側)で体色異常を引き起こし一部で不可逆的な斑点状ないし斑状に黒化したりする。
【0008】
一方、天然のヒラメやカレイは擬態によって体色変化を起して海底の砂と同化(背地適応)するが、このような擬態は可逆的であり、養殖における不可逆的な体色異常である白化や黒化とメカニズムが異なり、白化や黒化の原因となる継続的なストレスとなっていない。また、ルリスズメダイなどは警告や恐怖のために可逆的に変色したりコミュニケーションで自在に変色したりするが、このような警告等は、可逆的であり、不可逆的な体色異常である白化や黒化とメカニズムが異なり、白化や黒化の原因となる継続的なストレスとなっていない。
【0009】
このような養殖ヒラメや養殖カレイが、有眼側で白化したり無眼側で黒化したりすると、いわゆる天然ものよりも見栄えが悪く市場価値を下げてしまうとして漁業者・市場関係者からの評価が低くなってしまう。
【0010】
養殖ヒラメや養殖カレイの他、マアジ・シマアジのようなアジ類、ギンザケ、ヤマメ(サクラマス)などのサケ・マス類でも継続的なストレスによって不可逆的な体色変化(黒化又は白化)を引き起こしてしまう。また、ストレスは外観だけでなく、味の低下を招くとも言われている。すなわち、ストレスが溜まり疲労した魚類は身が痩せて味の劣化につながる。そのようなストレス負荷状態の魚類は身質が悪くなるため、ストレスがない状態の魚類と比較して味が落ちてしまう。さらに、ストレス負荷状態の魚類を絞めた後、死後硬直からの腐敗が早いため保管期間も短くなってしまう。一方、海外では動物福祉の観点から、魚類にストレスが極力かからないうちに速やかに処理する要求が高まっている。
(【0011】以降は省略されています)

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