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公開番号2024018359
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-08
出願番号2022121651
出願日2022-07-29
発明の名称カーボンナノチューブ製造装置およびカーボンナノチューブの製造方法
出願人高圧ガス工業株式会社,国立大学法人静岡大学
代理人個人,個人,個人
主分類C01B 32/162 20170101AFI20240201BHJP(無機化学)
要約【課題】化学的安定性が確保された触媒と原料ガスとの気相反応により所定の品質が確保されたカーボンナノチューブの製造装置を提供すること。
【解決手段】原料ガスの供給と内部ガスの排気とが可能であり、前記原料ガスと気相反応する触媒を内部に供給または位置付け可能な加熱炉、および、前記加熱炉内に配置され、カーボンナノチューブが成長可能な基板を備え、前記触媒が鉄族元素ハロゲン化物の水和物を含む、カーボンナノチューブ製造装置が提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
原料ガスの供給と内部ガスの排気とが可能であり、前記原料ガスと気相反応する触媒を内部に供給または位置付け可能な加熱炉、および、前記加熱炉内に配置され、カーボンナノチューブが成長可能な基板を備え、前記触媒が鉄族元素ハロゲン化物の水和物を含む、カーボンナノチューブ製造装置。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
前記鉄族元素ハロゲン化物の水和物が、大気圧下で酸化しないまたは酸化しにくい一方、カーボンナノチューブの成長温度および成長圧力下で昇華する、請求項1に記載のカーボンナノチューブ製造装置。
【請求項3】
前記鉄族元素ハロゲン化物の水和物は、フッ化鉄、フッ化コバルト、フッ化ニッケル、塩化鉄、塩化コバルト、塩化ニッケル、臭化鉄、臭化コバルト、臭化ニッケル、ヨウ化鉄、ヨウ化コバルト、およびヨウ化ニッケルから成る群から選択される少なくとも1種の水和物である、請求項1に記載のカーボンナノチューブ製造装置。
【請求項4】
前記鉄族元素ハロゲン化物の水和物が塩化鉄の水和物である、請求項1に記載のカーボンナノチューブ製造装置。
【請求項5】
前記塩化鉄の水和物が塩化鉄(II)4水和物である、請求項4に記載のカーボンナノチューブ製造装置。
【請求項6】
加熱炉内に配置される基板上にカーボンナノチューブを化学気相成長法により成長させる工程を含み、
前記工程において、前記加熱炉内にて原料ガスと気相反応する触媒の存在下で前記原料ガスの供給を行い、前記触媒が鉄族元素ハロゲン化物の水和物を含む、カーボンナノチューブの製造方法。
【請求項7】
前記鉄族元素ハロゲン化物の水和物が、大気圧下で酸化しないまたは酸化しにくい一方、カーボンナノチューブの成長温度および成長圧力下で昇華する、請求項6に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
【請求項8】
前記鉄族元素ハロゲン化物の水和物は、フッ化鉄、フッ化コバルト、フッ化ニッケル、塩化鉄、塩化コバルト、塩化ニッケル、臭化鉄、臭化コバルト、臭化ニッケル、ヨウ化鉄、ヨウ化コバルト、およびヨウ化ニッケルから成る群から選択される少なくとも1種の水和物である、請求項6に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
【請求項9】
前記鉄族元素ハロゲン化物の水和物が塩化鉄の水和物である、請求項6に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
【請求項10】
前記塩化鉄の水和物が塩化鉄(II)4水和物である、請求項9に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、カーボンナノチューブ製造装置およびカーボンナノチューブの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
カーボンナノチューブ(以下、「CNT」とも称する)は、熱伝導性、導電性、及び機械的強度等に優れることから、広範囲にわたる分野における様々な用途での利用が期待されている。
【0003】
CNTの合成プロセスとしては、アーク放電法、レーザー蒸発法、及び化学気相成長法(以下、「CVD法」とも称する)等が挙げられる。これらのうち、量産性の観点から主としてCVD法が工業的には用いられる。
【0004】
CVD法が用いられる場合において、カーボンナノチューブ製造装置は、加熱炉、原料ガス供給部、およびガス排気部を備える。加熱炉は、反応室内部を加熱可能な加熱部と、反応室内部に固定配置された基板と、反応室内部に供されかつ原料ガスと気相反応可能な触媒とを有して成る。原料ガス供給部は、加熱炉の供給口側に配置され、かつ炭素原子を含む原料ガスを反応室内部に供給可能となっている。ガス排気部は、加熱炉の排気端側に配置され、かつ原料ガス供給前にて反応室内部のガスを外部に排気可能となっている。
【0005】
上記構成下において、カーボンナノチューブ製造装置では、反応室内部にて、炭素原子を含む原料ガスと触媒とを気相反応させ、それによって、反応室内部に固定配置された基板上にCNTを成長可能となっている。CNT成長完了後、基板からCNTを剥離して所定の用途に用いることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第5335254号
WO2018/030044号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、本願発明者らは、従前の態様において、以下の点で改善可能あり得ることを新たに見出した。具体的には、CVD法では、反応室内にて基板上にCNTを成長させるに際して、原料ガスと触媒との気相反応を要するところ、気相反応前の大気圧下(常温、常圧)の保存時に、同触媒の酸化が進み、触媒の化学的安定性が確保されない虞がある。そのため、気相反応時にCNTの成長に必要な実触媒量または濃度が好適に確保されない虞がある。その結果、最終的に得られるCNTが所定の品質を確保できない虞がある。
【0008】
そこで、本開示は、化学的安定性が確保された触媒と原料ガスとの気相反応により所定の品質が確保されたカーボンナノチューブの製造装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態では、
原料ガスの供給と内部ガスの排気とが可能であり、前記原料ガスと気相反応する触媒を内部に供給または位置付け可能な加熱炉、および、前記加熱炉内に配置され、カーボンナノチューブが成長可能な基板を備え、前記触媒が鉄族元素ハロゲン化物の水和物を含む、カーボンナノチューブ製造装置が提供される。
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態では、
加熱炉内に配置される基板上にカーボンナノチューブを化学気相成長法により成長させる工程を含み、
前記工程において、前記加熱炉内にて原料ガスと気相反応する触媒の存在下で前記原料ガスの供給を行い、前記触媒が鉄族元素ハロゲン化物の水和物を含む、カーボンナノチューブの製造方法が提供される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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