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公開番号2024018233
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-08
出願番号2022121430
出願日2022-07-29
発明の名称測定装置および測定方法
出願人スミダコーポレーション株式会社,国立大学法人京都大学
代理人個人
主分類G01N 24/00 20060101AFI20240201BHJP(測定;試験)
要約【課題】 被測定場の測定値におけるノイズ成分を抑制して測定精度を高くする。
【解決手段】 受光装置13は、励起光に対応して磁気共鳴部材1から発せられる蛍光を受光し蛍光強度に対応する蛍光センサー信号を生成し、演算処理装置31は、蛍光センサー信号または前記蛍光センサー信号から得られる検出信号に基づいて測定値を導出する。演算処理装置31は、被測定場が磁気共鳴部材1に印加されているときの測定値を本測定値とし、被測定場が磁気共鳴部材1に印加されていないときであって本測定値の測定前に測定された測定値を前段測定値とし、被測定場が磁気共鳴部材に印加されていないときであって本測定値の測定後に測定された測定値を後段測定値としたとき、前段測定値および後段測定値をそれぞれ所定の比率で本測定値から減算して、被測定場の測定値を導出する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
被測定場に対応して電子スピン量子状態が変化するとともにマイクロ波で電子スピン量子操作の可能な磁気共鳴部材と、
前記マイクロ波で前記磁気共鳴部材の電子スピン量子操作を行う高周波磁場発生器と、
前記磁気共鳴部材に照射すべき励起光を出射する発光装置と、
前記磁気共鳴部材により前記励起光に対応して発せられる蛍光を受光し前記蛍光の強度に対応する蛍光センサー信号を生成する蛍光受光装置と、
前記蛍光センサー信号または前記蛍光センサー信号から得られる検出信号に基づいて測定値を導出する演算処理装置とを備え、
前記演算処理装置は、前記被測定場が前記磁気共鳴部材に印加されているときの前記測定値を本測定値とし、前記被測定場が前記磁気共鳴部材に印加されていないときであって前記本測定値の測定前に測定された前記測定値を前段測定値とし、前記被測定場が前記磁気共鳴部材に印加されていないときであって前記本測定値の測定後に測定された前記測定値を後段測定値としたとき、前記前段測定値および前記後段測定値をそれぞれ所定の比率で前記本測定値から減算して、前記被測定場の測定値を導出すること、
を特徴とする測定装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
被測定場に対応して電子スピン量子状態が変化するとともにマイクロ波で電子スピン量子操作の可能な磁気共鳴部材に対して、所定の測定シーケンスに従って、前記マイクロ波で前記磁気共鳴部材の電子スピン量子操作を行うとともに、前記磁気共鳴部材に照射すべき励起光を出射し、
前記磁気共鳴部材により前記励起光に対応して発せられる蛍光を受光し前記蛍光の強度に対応する蛍光センサー信号を生成し、
前記蛍光センサー信号または前記蛍光センサー信号から得られる検出信号に基づいて測定値を導出し、
前記被測定場が前記磁気共鳴部材に印加されているときの前記測定値を本測定値とし、前記被測定場が前記磁気共鳴部材に印加されていないときであって前記本測定値の測定前に測定された前記測定値を前段測定値とし、前記被測定場が前記磁気共鳴部材に印加されていないときであって前記本測定値の測定後に測定された前記測定値を後段測定値としたとき、前記前段測定値および前記後段測定値をそれぞれ所定の比率で前記本測定値から減算して、前記被測定場の測定値を導出すること、
を特徴とする測定方法。
【請求項3】
前記蛍光センサー信号または前記検出信号に対して、所定の窓関数を適用し、前記窓関数を適用した後の前記蛍光センサー信号または前記検出信号に基づいて前記測定値を導出し、
前記窓関数は、前記励起光の照射期間の前半における第1期間と後半における第2期間との間での、前記蛍光センサー信号または前記検出信号の積算値の差分を前記測定値として導出するためのものであり、
前記前段測定値および前記後段測定値の測定の際にそれぞれ、前記比率に対応する重み係数を乗じた前記窓関数を適用して前記前段測定値および前記後段測定値を導出し、実質的に前記前段測定値および前記後段測定値をそれぞれ前記比率で前記本測定値から減算するようにして、前記本測定値並びに前記前段測定値および前記後段測定値から前記被測定場の測定値を導出すること、
を特徴とする請求項2記載の測定方法。
【請求項4】
前記蛍光センサー信号に対して、前記励起光を分岐して得られる参照光を受光して生成される参照光センサー信号に基づくコモンモードリジェクションを行い、前記コモンモードリジェクションに基づいて前記検出信号を生成することを特徴とする請求項2または請求項3記載の測定方法。
【請求項5】
(a)前記被測定場が前記磁気共鳴部材に印加されているときの前記測定値と、前記被測定場が前記磁気共鳴部材に印加されていないときの前記測定値とを交互に取得し、(b)前記後段測定値を、次の前記本測定値についての前記前段測定値として使用して、連続的に前記被測定場の測定値を導出することを特徴とする請求項2記載の測定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、測定装置および測定方法に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
ある磁場測定装置は、窒素と格子欠陥(NVセンター:Nitrogen Vacancy Center)を有するダイヤモンド構造などといったセンシング部材の電子スピン共鳴を利用した光検出磁気共鳴(ODMR:Optically Detected Magnetic Resonance)で磁気計測を行っている。ODMRでは、このようなNVセンターを有するダイヤモンドといった磁気共鳴部材に対して、被測定磁場とは別に静磁場が印加されるとともに、所定のシーケンスでレーザー光(初期化および測定のための励起光)並びにマイクロ波が印加され、その磁気共鳴部材から出射する蛍光の光量が検出されその光量に基づいて被測定磁場の磁束密度が導出される。
【0003】
例えば、ラムゼイパルスシーケンスでは、(a)励起光をNVセンターに照射し、(b)マイクロ波の第1のπ/2パルスをNVセンターに印加し、(c)第1のπ/2パルスから所定の時間間隔ttでマイクロ波の第2のπ/2パルスをNVセンターに印加し、(d)励起光をNVセンターに照射してNVセンターの発光量を測定し、(e)測定した発光量に基づいて磁束密度を導出する。また、スピンエコーパルスシーケンスでは、(a)励起光をNVセンターに照射し、(b)マイクロ波の第1のπ/2パルスを被測定磁場の位相0度でNVセンターに印加し、(c)マイクロ波のπパルスを被測定磁場の位相180度でNVセンターに印加し、(d)マイクロ波の第2のπ/2パルスを被測定磁場の位相360度でNVセンターに印加し、(e)励起光をNVセンターに照射してNVセンターの発光量を測定し、(f)測定した発光量に基づいて磁束密度を導出する。
【0004】
あるセンサー装置は、上述のようなNVセンターを含むダイヤモンドセンサーを使用した核磁気共鳴で磁場測定を行っている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-138772号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
センシング部材の電子スピン共鳴を利用した光検出磁気共鳴においては、蛍光から得られる検出信号が微弱であるため、ノイズの影響を受けやすく測定精度が低くなってしまう。
【0007】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、ノイズ成分を抑制して測定精度を高くする測定装置および測定方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る測定装置は、被測定場に対応して電子スピン量子状態が変化するとともにマイクロ波で電子スピン量子操作の可能な磁気共鳴部材と、マイクロ波で磁気共鳴部材の電子スピン量子操作を行う高周波磁場発生器と、磁気共鳴部材に照射すべき励起光を出射する発光装置と、磁気共鳴部材により励起光に対応して発せられる蛍光を受光し蛍光の強度に対応する蛍光センサー信号を生成する蛍光受光装置と、蛍光センサー信号または蛍光センサー信号から得られる検出信号に基づいて測定値を導出する演算処理装置とを備える。そして、演算処理装置は、被測定場が磁気共鳴部材に印加されているときの測定値を本測定値とし、被測定場が磁気共鳴部材に印加されていないときであって本測定値の測定前に測定された測定値を前段測定値とし、被測定場が磁気共鳴部材に印加されていないときであって本測定値の測定後に測定された測定値を後段測定値としたとき、前段測定値および後段測定値をそれぞれ所定の比率で本測定値から減算して、被測定場の測定値を導出する。
【0009】
本発明に係る測定方法は、(a)被測定場に対応して電子スピン量子状態が変化するとともにマイクロ波で電子スピン量子操作の可能な磁気共鳴部材に対して、所定の測定シーケンスに従って、マイクロ波で磁気共鳴部材の電子スピン量子操作を行うとともに、磁気共鳴部材に照射すべき励起光を出射し、(b)磁気共鳴部材により励起光に対応して発せられる蛍光を受光し蛍光の強度に対応する蛍光センサー信号を生成し、蛍光センサー信号または蛍光センサー信号から得られる検出信号に基づいて測定値を導出する。そして、被測定場が磁気共鳴部材に印加されているときの測定値を本測定値とし、被測定場が磁気共鳴部材に印加されていないときであって本測定値の測定前に測定された測定値を前段測定値とし、被測定場が磁気共鳴部材に印加されていないときであって本測定値の測定後に測定された測定値を後段測定値としたとき、前段測定値および後段測定値をそれぞれ所定の比率で本測定値から減算して、被測定場の測定値を導出する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ノイズ成分を抑制して測定精度を高くする測定装置および測定方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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