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公開番号2024012140
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-25
出願番号2023112742
出願日2023-07-10
発明の名称ポリマー粒子及びその用途
出願人松本油脂製薬株式会社
代理人
主分類C08L 67/04 20060101AFI20240118BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 本発明は、生分解性を有し、透明性に優れたポリマー粒子、及びその用途を提供することを目的とする。
【解決手段】 生分解性高分子(A)を含有し、光度計を用いて入射角-45°で光照射した際の-40°~60°の範囲における反射光強度比が0.1~0.6であるポリマー粒子。-40°~60°の範囲における最小反射光強度測定角度(Rmin)が-35°~0°であり、かつ、前記-40°~60°の範囲における最大反射光強度測定角度(Rmax)が30°~60°の範囲にあると好ましい。ポリマー粒子の平均粒子径が1~100μmであると好ましい。ポリマー粒子のオレイン酸吸油量が30~150ml/100mlであると好ましい。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
生分解性高分子(A)を含有し、三次元変角光度計を用いて入射角-45°で光照射した際の-40°~60°の範囲における反射光強度比が0.1~0.6である、ポリマー粒子。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
三次元変角光度計を用いて入射角-45°で光照射した際の-40°~60°の範囲における最小反射光強度測定角度(R
min
)が-35°~0°であり、かつ、-40°~60°の範囲における最大反射光強度測定角度(R
max
)が30°~60°である、請求項1に記載のポリマー粒子。
【請求項3】
平均粒子径が1~100μmである、請求項1又は2に記載のポリマー粒子。
【請求項4】
オレイン酸吸油量が30~150ml/100gである、請求項1又は2に記載のポリマー粒子。
【請求項5】
前記生分解性高分子(A)が、セルロース、セルロース系樹脂及びポリエステル系樹脂から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載のポリマー粒子。
【請求項6】
前記ポリエステル系樹脂が、脂肪族ポリエステル系樹脂及び脂肪族-芳香族ポリエステル系樹脂から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項5に記載のポリマー粒子。
【請求項7】
前記ポリマー粒子が界面活性剤及び水溶性高分子から選ばれる少なくとも1種をさらに含有し、前記ポリマー粒子に占める前記界面活性剤及び前記水溶性高分子の合計の重量割合が0.001~10重量%である、請求項1又は2に記載のポリマー粒子。
【請求項8】
請求項1又は2に記載のポリマー粒子を含む、化粧料。
【請求項9】
請求項1又は2に記載のポリマー粒子を含む、コーティング組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、生分解性を有し、透明性に優れたポリマー粒子に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
粒子は、化粧品、塗料、光学用途、樹脂、建材などへ多く使用されている。粒子に求められる機能としては、光拡散性、隠蔽性、塗工性、感触付与などがある。粒子の素材としては、有機物、無機物など様々な素材からなる粒子があり、有機物からなる粒子は無機粒子と比較してソフトな感触を有することから、化粧品や塗料などにおいて、感触付与などの点で好ましく用いられている。また、粒子の光学特性を利用して、艶消し効果や、明度を向上させることが検討されている。
有機物からなる粒子としては、例えば、アクリル系、スチレン系、ウレタン系、シリコーン系のポリマー粒子などが挙げられる。また、近年、環境への関心が高まる中で、環境への負荷の少ない粒子が求められており、特に生分解性を有する粒子が注目されている。
例えば特許文献1では、環境負荷低減の粒子として、非石油原料由来のポリ乳酸からなるポリ乳酸系樹脂微粒子の製造方法およびポリ乳酸系樹脂微粒子が記載されている。また特許文献2では、生分解性を有するポリエステル系熱可塑性樹脂からなる多孔質樹脂微粒子が、特許文献3では、真球度が0.90~1.00、かつ光散乱指数が0.5~1.0の略球状樹脂微粒子が記載されている。しかし、これらの粒子は、樹脂成分を有機溶剤に溶解して粒子を得るため、粒子内部に空洞が形成されやすく、透明性に劣るものであり、化粧品や塗料などに使用した場合に、塗膜の透明性を保持することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
WO2012/105140号公報
WO2017/056908号公報
特開2016-222897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、生分解性を有し、透明性に優れたポリマー粒子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明者は、前記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、特定の物性を示すポリマー粒子とすることで、生分解性を有し、透明性に優れたポリマー粒子が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0006】
すなわち、本発明のポリマー粒子は以下<1>~<9>の態様を含む。
<1> 生分解性高分子(A)を含有し、三次元変角光度計を用いて入射角-45°で光照射した際の-40°~60°の範囲における反射光強度比が0.1~0.6である、ポリマー粒子。
<2> 三次元変角光度計を用いて入射角-45°で光照射した際の-40°~60°の範囲における最小反射光強度測定角度(R
min
)が-35°~0°であり、かつ、-40°~60°の範囲における最大反射光強度測定角度(R
max
)が30°~60°である、<1>に記載のポリマー粒子。
<3> 平均粒子径が1~100μmである、<1>又は<2>に記載のポリマー粒子。
<4> オレイン酸吸油量が30~150ml/100gである、<1>~<3>のいずれかに記載のポリマー粒子。
<5> 前記生分解性高分子(A)が、セルロース、セルロース系樹脂及びポリエステル系樹脂から選ばれる少なくとも1種を含む、<1>~<4>のいずれかに記載のポリマー粒子。
<6> 前記ポリエステル系樹脂が、脂肪族ポリエステル系樹脂及び脂肪族-芳香族ポリエステル系樹脂から選ばれる少なくとも1種を含む、<5>に記載のポリマー粒子。
<7> 前記ポリマー粒子が界面活性剤及び水溶性高分子から選ばれる少なくとも1種をさらに含有し、前記ポリマー粒子に占める前記界面活性剤及び前記水溶性高分子の合計の重量割合が0.001~10重量%である、<1>~<6>のいずれかに記載のポリマー粒子。
<8> <1>~<7>のいずれかに記載のポリマー粒子を含む、化粧料。
<9> <1>~<7>のいずれかに記載のポリマー粒子を含む、コーティング組成物。
【0007】
本発明の化粧料は前記ポリマー粒子を含む。
本発明のコーティング組成物は前記ポリマー粒子を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明のポリマー粒子は、透明性に優れる。
本発明のポリマー粒子は、生分解性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例1の粒子1の光学顕微鏡写真
比較例1の粒子9の光学顕微鏡写真
実施例1の粒子1を含むオイル塗膜を文字に重ねた写真
実施例2の粒子2を含むオイル塗膜を文字に重ねた写真
比較例1の粒子9を含むオイル塗膜を文字に重ねた写真(一部重ならない部分含む)
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明のポリマー粒子は、生分解性高分子(A)を含有し、三次元変角光度計を用いて入射角-45°で光照射した際の-40°~60°の範囲における反射光強度比が0.1~0.6である。
本発明のポリマー粒子が特定の反射光強度比を有することで透明性に優れる理由は、拡散反射光強度が小さく、粒子内部での光の乱反射が小さいために、透明性に優れると考えている。該反射光強度比が0.1未満であると、特定な角度においてのみ強い光反射性を有するため、ポリマー粒子の光透過性が劣り、透明性に劣る。一方、該反射光強度比が0.6超であると拡散反射光強度が大きく、粒子の内部での光の乱反射が大きいため、ポリマー粒子の透明性が低下する。
(【0011】以降は省略されています)

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