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公開番号2023132253
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-09-22
出願番号2022037474
出願日2022-03-10
発明の名称熱交換器
出願人日本碍子株式会社
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類F28F 13/02 20060101AFI20230914BHJP(熱交換一般)
要約【課題】熱回収性能の向上とともに、第2流体の流路を構成する部材の溶損を抑制することが可能な熱交換器を提供する。
【解決手段】第1流体が流通可能な熱回収部材1と、熱回収部材1を収容する内筒10と、第2流体を供給可能な供給口21及び第2流体を排出可能な排出口22を有し、内筒10との間に第2流体の流路60を構成するように内筒10の径方向外側に間隔をおいて配置される外筒20と、供給口21に接続される供給管30と、排出口22に接続される排出管40とを備える熱交換器100である。第1流体の流路方向を基準とした場合に、熱回収部材1の軸方向中心部C1が、内筒10の軸方向中心部C2よりも下流側にあり、且つ熱回収部材1の下流側端部2が、第2流体の流路60の下流側端部61bよりも上流側となるように熱回収部材1が配置されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1流体が流通可能な熱回収部材と、
前記熱回収部材を収容する内筒と、
第2流体を供給可能な供給口及び前記第2流体を排出可能な排出口を有し、前記内筒との間に前記第2流体の流路を構成するように前記内筒の径方向外側に間隔をおいて配置される外筒と、
前記供給口に接続される供給管と、
前記排出口に接続される排出管と
を備え、
前記第1流体の流路方向を基準とした場合に、前記熱回収部材の軸方向中心部が、前記内筒の軸方向中心部よりも下流側にあり、且つ前記熱回収部材の下流側端部が、前記第2流体の流路の下流側端部よりも上流側となるように前記熱回収部材が配置されている熱交換器。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
前記第1流体の流路方向を基準とした場合に、前記熱回収部材の下流側端部は、前記第2流体の流路の下流側端部から10mm以上離れた上流側に配置されている、請求項1に記載の熱交換器。
【請求項3】
前記第1流体の流路方向を基準とした場合に、前記熱回収部材の下流側端部は、前記第2流体の流路の下流側端部から、前記第2流体の流路の長さの10%以上離れた上流側に配置されている、請求項1又は2に記載の熱交換器。
【請求項4】
前記第2流体の流路内に、前記第2流体の沸騰を抑制する沸騰抑制部が設けられている、請求項1~3のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項5】
前記沸騰抑制部は、前記第2流体の流路の少なくとも一部を閉塞するように配置された流路閉塞部材、前記外筒の少なくとも一部の流路閉塞処理部、前記供給口の縮径化構造部、前記内筒の少なくとも一部の高熱抵抗化処理部、及び前記内筒の少なくとも一部の平滑面化部から選択される1種以上である、請求項4に記載の熱交換器。
【請求項6】
前記流路閉塞部材は、前記第2流体の流路の少なくとも一方の端部を閉塞するように配置され、
前記第2流体の流路端部から、前記第2流体の流路の最大流路高さの50%以下の長さ領域までを閉塞する、請求項5に記載の熱交換器。
【請求項7】
前記流路閉塞部材はリング状部材である、請求項6に記載の熱交換器。
【請求項8】
前記流路閉塞処理部は、前記外筒の少なくとも一方の端部側に形成された折り返し構造及び/又は溶接ビード部である、請求項5に記載の熱交換器。
【請求項9】
前記供給口の縮径化構造部は、前記供給口の径が前記排出口の径の65~95%である、請求項5に記載の熱交換器。
【請求項10】
前記高熱抵抗化処理部は、前記第2流体の流路端部から、前記第2流体の流路の最大流路高さの50%以下の長さ領域に面する部分に設けられている、請求項5に記載の熱交換器。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、自動車の燃費改善が求められている。特に、エンジン始動時などのエンジンが冷えている時の燃費悪化を防ぐため、冷却水、エンジンオイル、オートマチックトランスミッションフルード(ATF:Automatic Transmission Fluid)などを早期に暖めて、フリクション(摩擦)損失を低減するシステムが期待されている。また、排ガス浄化用触媒を早期に活性化するために触媒を加熱するシステムが期待されている。
【0003】
このようなシステムとして、例えば、熱交換器がある。熱交換器は、内部に第1流体を流通させるとともに外部に第2流体を流通させることにより、第1流体と第2流体との間で熱交換を行う装置である。このような熱交換器では、高温の流体(例えば、排ガスなど)から低温の流体(例えば、冷却水など)へ熱交換することにより、熱を有効利用することができる。
【0004】
自動車の排ガスのような高温の気体から熱を回収する熱交換器としては、内周壁、外周壁、及び内周壁と外周壁との間に配設され、第1端面から第2端面まで延びる第1流体の流路となる複数のセルを区画形成する隔壁を有する中空型の柱状ハニカム構造体と、柱状ハニカム構造体の外周壁の表面に嵌合される第1外筒部材と、柱状ハニカム構造体の内周壁の表面に嵌合される内筒部材と、内筒部材の半径方向内側に第1流体の流路を構成するように間隔をもって配置される部分を有する上流側筒状部材と、第1流体の流路を構成するように、第1外筒部材の上流側端部と上流側筒状部材の上流側との間を接続する筒状接続部材と、第1外筒部材の下流側端部に接続され、内筒部材の径方向外側に第1流体の流路を構成するように間隔をもって配置される部分を有する下流側筒状部材と、第1外筒部材の径方向外側に、第2流体の流路を構成するように間隔をもって配置される第2外筒部材と、内筒部材の下流側端部側に配置される開閉バルブを備える熱交換器が知られている(特許文献1)。このような構造を有する熱交換器は、開閉バルブの開閉によって、第1流体から第2流体への熱回収の促進と、当該熱回収の抑制との切替えを行うことができる。また、この熱交換器は、筒状部材が、柱状ハニカム構造体の第2端面の位置から下流側端部側に向かって縮径するテーパー部を有しており、上流側筒状部材の下流側端部の内径に対する内筒部材の下流側端部の内径の差の割合を±20%以内に制御するか、又は上流側筒状部材の下流側端部を柱状ハニカム構造体の第2端面の位置よりも下流側に延在させることにより、熱回収抑制時に第1流体の逆流現象を抑制できるため、熱遮断性能が良好である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2021/171668号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献1の熱交換器は、第1外筒部材と第2外筒部材との間に形成される第2流体の流路については特に着目していない。
本発明者らは、熱交換器の熱回収性能を向上させるべく研究を続ける中で、第2流体の流路内で第2流体が滞留する領域が存在しており、当該領域において滞留した第2流体の沸騰によって熱回収性能が低下することを突き止めた。また、滞留した第2流体が沸騰すると、その周辺の第2流体の流路を構成する部材が溶損し易くなることもわかった。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、第2流体の沸騰を抑制することにより、熱回収性能の向上とともに、第2流体の流路を構成する部材の溶損を抑制することが可能な熱交換器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、様々な構造の熱交換器について鋭意研究を行った結果、熱回収部材の位置を制御することで、上記の問題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、第1流体が流通可能な熱回収部材と、
前記熱回収部材を収容する内筒と、
第2流体を供給可能な供給口及び前記第2流体を排出可能な排出口を有し、前記内筒との間に前記第2流体の流路を構成するように前記内筒の径方向外側に間隔をおいて配置される外筒と、
前記供給口に接続される供給管と、
前記排出口に接続される排出管と
を備え、
前記第1流体の流路方向を基準とした場合に、前記熱回収部材の軸方向中心部が、前記内筒の軸方向中心部よりも下流側にあり、且つ前記熱回収部材の下流側端部が、前記第2流体の流路の下流側端部よりも上流側となるように前記熱回収部材が配置されている熱交換器である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、熱回収性能の向上とともに、第2流体の流路を構成する部材の溶損を抑制することが可能な熱交換器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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