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公開番号2023073882
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-26
出願番号2021186623
出願日2021-11-16
発明の名称熱交換器
出願人住友精密工業株式会社
代理人個人,個人
主分類F28D 7/00 20060101AFI20230519BHJP(熱交換一般)
要約【課題】コア表面において複数種別の流路開口が混在する態様で形成される場合でも、流体の分配に伴う圧力損失の増大を抑制することが可能な熱交換器を提供する。
【解決手段】この熱交換器100は、複数の流路開口13が行列状に配列されたコア表面12を有するコア部1と、複数の流路開口13のそれぞれと接続する複数の通路21を含み、コア表面12に配置された位相調整部2とを備える。複数の流路開口13は、コア表面12において、流体の種別毎の配列パターンが各列において同一であり、かつ、列毎の配列パターンの位相が非同一となるように配列されている。位相調整部2の複数の通路21は、列毎の配列パターンの位相を揃えるように列方向に傾斜した傾斜通路列23aを含む。位相調整部2には、同一種別の流体が流通する通路21が行方向に並ぶことにより、流体の種別毎の通路21の他端開口22bが行単位で形成されている。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
複数種別の流体をそれぞれ流通させる複数の流路と、前記複数の流路のそれぞれに繋がる四角形状の複数の流路開口が行列状に配列されたコア表面と、を有するコア部と、
行列状に配列されるとともに前記複数の流路開口のそれぞれと接続する複数の通路を含み、前記コア表面に配置された位相調整部と、を備え、
前記複数の流路開口は、前記コア表面において、内部を流通する前記流体の種別毎の配列パターンが各列において同一であり、かつ、列毎の前記配列パターンの位相が非同一となるように配列されており、
前記位相調整部の前記複数の通路は、前記複数の流路開口と接続する一端開口と、他端開口との間で、列毎の前記配列パターンの位相を揃えるように列方向に傾斜した傾斜通路からなる傾斜通路列を含み、
前記位相調整部には、同一種別の前記流体が流通する前記通路が行方向に並ぶことにより、前記流体の種別毎の前記通路の前記他端開口が行単位で形成されている、熱交換器。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記複数の通路は、前記一端開口と前記他端開口との間で、前記列方向に傾斜せずに直進する直進通路からなる直進通路列と、前記傾斜通路列とを含み、
前記傾斜通路列は、前記直進通路列に位相を一致させるように傾斜している、請求項1に記載の熱交換器。
【請求項3】
前記複数の流路開口の各列は、第1列と、前記第1列に対して位相が1行分だけずれた第2列と、の2種類の列で構成され、
前記傾斜通路列は、前記直進通路列に対して1行分だけ位相がずれるように前記列方向に傾斜している、請求項2に記載の熱交換器。
【請求項4】
前記複数の流路開口は、第1種別の前記流体を流通させる第1流路開口と、第2種別の前記流体を流通させる第2流路開口と、を含み、
前記複数の流路開口の各列の前記配列パターンは、前記第1流路開口と前記第2流路開口とが前記列方向に交互に並ぶパターンであり、かつ、第1列と、前記第1列に対して位相が1行分だけずれた第2列とが前記行方向に交互に並ぶことにより、前記コア表面において、前記第1流路開口と前記第2流路開口とが前記行方向および前記列方向の両方で交互に並んでいる、請求項1~3のいずれか1項に記載の熱交換器。
【請求項5】
前記傾斜通路列を構成するそれぞれの前記傾斜通路は、隣接する列の他の前記通路と位相を一致させるように傾斜した傾斜部を有し、前記傾斜部よりも前記他端開口側で、隣接する列の他の前記通路と前記行方向に連通し、複数列を前記行方向に横断する合流部を形成している、請求項1~4のいずれか1項に記載の熱交換器。
【請求項6】
前記複数の流路開口の各々は、前記列方向に沿って延びるとともに等しい長さを有する一対の辺を含み、
前記複数の通路の各々は、前記一端開口において前記流路開口と同じ断面形状を有し、断面形状を維持しながら各列の位相を一致させるように構成されている、請求項5に記載の熱交換器。
【請求項7】
前記位相調整部は、前記コア表面と接続される第1面と、前記行方向に向かい合う第2面および第3面と、を含み、
第1種別の前記流体を流通させる前記合流部の前記行方向の一端部が、前記第2面に形成された前記他端開口に接続し、
第2種別の前記流体を流通させる前記合流部の前記行方向の他端部が、前記第3面に形成された前記他端開口に接続している、請求項5または6に記載の熱交換器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、熱交換器に関し、特に、流路開口が行列状に配列されたコアを備えた熱交換器に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、流路開口が行列状に配列されたコアを備えた熱交換器が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1では、複数の流路を有するコア部と、4つのヘッダ部と、一対の分配部とを備える熱交換器が開示されている。コア部の両端には、複数の流路に対する流体の入口または出口となる複数の開口が形成されている。各流路の開口は、コア部の表面において、行列状に配列されている。複数の流路は、第1流体を流通させる第1流路と、第2流体を流通させる第2流路と、の2種類で構成されている。コア部の表面において、第1流路の開口と、第2流路の開口とが、互い違いに市松模様状に配列されている。それぞれの開口は、矩形形状に形成されている。
【0004】
分配部は、コア部の表面に設けられ、市松模様状に配列された複数の開口のうち、第1流路の開口を第1流体のヘッダ部に接続し、第2流路の開口を第2流体のヘッダ部に接続するように、各流路を別々のヘッダ部に接続する機能を有する。分配部は、それぞれの第2流路の開口と一対一で接続し、流路径を縮小しつつ直進する円筒形状の複数の第2流体用の通路と、複数の第2流体用の通路の間の隙間によって構成された第1流体用の通路と、を含む。これにより、第2流体は、第2流路の開口から第2流体用の通路を通って、第2流体のヘッダ部に流れる。第1流体は、第1流路の開口から第1流体用の通路を通って、第1流体のヘッダ部に流れる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-46161号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1では、分配部の第2流体用の通路をコア部の開口よりも流路径が縮小した円筒通路とすることで、隣り合う第2流体用の通路間に隙間を設け、その第2流体用の通路間の隙間によって第1流体用の通路を構築している。
【0007】
このため、第2流体用の通路を通過する第2流体には、コア部の開口と分配部の第2流体用の通路との間の流路断面積の縮小に起因した圧力損失が発生するとともに、第2流体用の通路自体の流路断面積が小さいことに起因する圧力損失の増大も生じるため、第2流体の流通経路全体での圧力損失が増大してしまう。また、第1流体を通過させる第1流体用の通路は、円筒状の第2流体用の通路の隙間を縫うように蛇行した形状になるため、これによっても圧力損失の増大が生じる。そのため、複数種別の流体の流路開口がコア表面において混在する態様で形成される場合でも、流体の分配に伴う圧力損失の増大を抑制することが望まれる。
【0008】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、コア表面において複数種別の流路開口が混在する態様で形成される場合でも、流体の分配に伴う圧力損失の増大を抑制することが可能な熱交換器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、この発明による熱交換器は、複数種別の流体をそれぞれ流通させる複数の流路と、複数の流路のそれぞれに繋がる四角形状の複数の流路開口が行列状に配列されたコア表面と、を有するコア部と、行列状に配列されるとともに複数の流路開口のそれぞれと接続する複数の通路を含み、コア表面に配置された位相調整部と、を備え、複数の流路開口は、コア表面において、内部を流通する流体の種別毎の配列パターンが各列において同一であり、かつ、列毎の配列パターンの位相が非同一となるように配列されており、位相調整部の複数の通路は、複数の流路開口と接続する一端開口と、他端開口との間で、列毎の配列パターンの位相を揃えるように列方向に傾斜した傾斜通路からなる傾斜通路列を含み、位相調整部には、同一種別の流体が流通する通路が行方向に並ぶことにより、流体の種別毎の通路の他端開口が行単位で形成されている。
【0010】
なお、「流体の種別」とは、熱交換器において互いに混合されないように別々に流される流体毎の区別である。「種別毎の配列パターン」とは、流体の種別で分類した流路開口の並び方の規則である。たとえば流体の種別がAとBとの2種類である場合、「A、A、B、A、A、B・・・」といった並び方の規則が、配列パターンである。「配列パターンの位相」とは、配列パターン内における各要素の位置を示す概念である。たとえば「A、A、B、・・・」という配列と、「A、B、A、・・・」という配列と、「B、A、A、・・・」という配列とは、互いに同じ配列パターンであるが位相が異なる。
(【0011】以降は省略されています)

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