TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024052937
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-12
出願番号2024031568,2020021896
出願日2024-03-01,2020-02-12
発明の名称グラスライニング製品及びその製造方法
出願人日本碍子株式会社,エヌジーケイ・ケミテック株式会社
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類C23D 3/00 20060101AFI20240405BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】グラスライニング層と金属基材の間の密着性が改善されたグラスライニング製品を提供する。
【解決手段】JIS B 0633:2001で測定される表面粗さRaが2~9μmの表面をもつ粗面化された金属基材を作製する工程と、前記粗面化された金属基材の前記表面上に釉薬を焼き付けることによりグラスライニング層を形成する工程とを含み、前記釉薬が、フリットと、金属繊維と、増粘剤と、分散剤とを含む、グラスライニング製品の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
JIS B 0633:2001で測定される表面粗さRaが2~9μmの表面をもつ粗面化された金属基材を作製する工程と、
前記粗面化された金属基材の前記表面上に釉薬を焼き付けることによりグラスライニング層を形成する工程と、
を含み、
前記釉薬が、フリットと、金属繊維と、増粘剤と、分散剤とを含む、グラスライニング製品の製造方法。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
前記粗面化された金属基材の前記表面は、JIS B 0633:2001で測定される表面粗さRzが15~39μmである請求項1に記載のグラスライニング製品の製造方法。
【請求項3】
前記粗面化された金属基材を作製する工程は、前記金属基材の表面をサンドブラスト処理することを含む請求項1又は2に記載のグラスライニング製品の製造方法。
【請求項4】
前記サンドブラスト処理は、平均粒径が0.5mm以上2mm以下の研磨材を吹き付けることを含む請求項3に記載のグラスライニング製品の製造方法。
【請求項5】
金属基材が低炭素鋼又はステンレス鋼である請求項1~4の何れか一項に記載のグラスライニング製品の製造方法。
【請求項6】
研磨材はアルミナ粉を含む請求項1~5の何れか一項に記載のグラスライニング製品の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はグラスライニング製品及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
グラスライニング製品は、高耐食性や高製品純度が求められる化学工業、医薬品工業、食品工業、電子産業等の分野で用いられる。グラスライニング製品は低炭素鋼板及びステンレス鋼板等の金属基材を素地とし、この素地表面にSiO
2
を主成分とする所定の組成を有するグラスライニング組成物を融着させることで耐食性、不活性、耐熱性を兼備するグラスライニング層を形成することにより作製されている。
【0003】
グラスライニング製品は、その外側に設置されたジャケット等により、製品の外側より鉄素材を加熱又は冷却することにより、製品内部の温度調節が行われることが多いが、従来のグラスライニング層は熱伝導性が金属基材よりも悪いため、きめ細かい温度調節をし難いとう問題点があった。更に、グラスライニング層の熱伝導性が悪いために、製造リードタイムが長期化し、更には製品品質及び収率の低下を招くこともあった。
【0004】
このため、グラスライニング層の熱伝導性を向上させるために、グラスライニング用スラリー組成物を構成するフリットの粒度構成を特定の範囲とすることが提案されている(特許文献1:特許第5860713号公報)。具体的には、フリットの粒径が0.1~250μmの範囲内にあり、粒径が0.1~1μmの範囲内にあるフリット微粒子の割合が1~50質量%の範囲内にあり、且つフリットの粒度正規分布が50%表示で、1.5~20μmの範囲内にあるフリットから構成されることを特徴とするグラスライニング組成物が提案されている。
【0005】
グラスライニング組成物には、金属基材と熱膨張率を合わせたり、ガラス溶融時の温度を低下させたり、複数成分の溶解性を確保するために、Na
2
Oが従来配合されている。即ち、Na
2
Oは、グラスライニングのガラス網目構造を修飾し、SiO
2
網目構造を切断し、(i)線熱膨張係数を大きくしたり、(ii)易溶性を大きくしたりするために作用することから、グラスライニングには必須の成分となっている。しかしながら、Na
2
Oが配合されたグラスライニング層からはナトリウム成分が溶出し易く、このナトリウム成分は、薬液製造過程において薬液中に混入するため、半導体やTFT型パネルの製造工程に使用される薬液の製造には、従来のグラスライニング製品を使用することはできない。
【0006】
そこで、Na
2
Oが配合された下ぐすり層の上にNa
2
Oを配合しない上ぐすり層を形成することで、ナトリウム成分の溶出量の少ないグラスライニング層を得ることが提案されている(特許文献2:特許第5191384号公報)。
【0007】
また、従来のグラスライニング層は体積抵抗率が1×10
10
~1×10
12
Ωmの絶縁材料であるため、導電率が低いベンゼン、ノルマルヘキサン等の有機物内容液を撹拌操業すると、内容液の発生電荷量が漏洩電荷量を大幅に上回って、静電気帯電が大きくなり、グラスライニング製品にアースを接地していてもグラスライニング層の絶縁破損を引き起こすことがあった。
【0008】
そこで、グラスライニング製品の静電気帯電を抑制するため、白金等の金属繊維をグラスライニング組成物中に配合することが知られている(特許文献3:特許第3783742号公報、特許文献4:特許第3432399号公報)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特許第5860713号公報
特許第5191384号公報
特許第3783742号公報
特許第3432399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このように、種々の観点からグラスライニング製品は改良されてきている。しかしながら、グラスライニング層と金属基材の間の密着性に関しては未だ十分な検討がなされておらず、グラスライニング層と金属基材の間の密着性が改善されたグラスライニング製品が得られることが望ましい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

日本碍子株式会社
ガスセンサ
2日前
日本碍子株式会社
ガスセンサ
26日前
日本碍子株式会社
ガスセンサ
1か月前
日本碍子株式会社
電気化学装置
2日前
日本碍子株式会社
電気化学装置
2日前
日本碍子株式会社
電気化学セル
20日前
日本碍子株式会社
セルスタック装置
2日前
日本碍子株式会社
排熱回収制御システム
26日前
日本碍子株式会社
熱回収部材及び熱交換器
9日前
日本碍子株式会社
センサ素子およびガスセンサ
2日前
日本碍子株式会社
分離膜複合体の洗浄方法および洗浄装置
17日前
日本碍子株式会社
AlN接合体
17日前
日本碍子株式会社
ガスセンサの制御方法、ガスセンサの制御装置およびセンサモジュール
9日前
個人
マイクロ波プラズマCVD装置
2か月前
個人
マイクロ波プラズマCVD装置
1か月前
株式会社Gaianixx
成膜装置
3か月前
個人
ダイヤモンド合成用プラズマCVD装置
3か月前
株式会社昭和真空
成膜装置
1か月前
日東電工株式会社
銅層付フィルム
3か月前
東京エレクトロン株式会社
成膜方法
1か月前
株式会社レゾナック
成膜装置
2か月前
株式会社アルバック
真空蒸着方法
9日前
三浦工業株式会社
蒸気ボイラ装置用水処理剤
2か月前
トヨタ自動車株式会社
部材及びその製造方法
2か月前
株式会社川本製作所
ポンプ
3か月前
株式会社カネカ
気化装置及び蒸着装置
23日前
東京エレクトロン株式会社
基板処理方法
9日前
株式会社アルバック
スパッタリング装置
2か月前
株式会社アルバック
スパッタリング装置
3か月前
住友重機械工業株式会社
成膜装置
2か月前
クアーズテック合同会社
半導体熱処理部材
2か月前
伯東株式会社
冷却水系に設けられた金属の腐食抑制方法
1か月前
AGC株式会社
マグネトロンスパッタ装置
3か月前
上村工業株式会社
めっき析出状況の測定装置
26日前
マクセル株式会社
部分メッキ部品の製造方法
2か月前
北京科技大学
溶融塩電解による高珪素鋼の製造方法
23日前
続きを見る