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公開番号2024101899
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-30
出願番号2023006104
出願日2023-01-18
発明の名称スパッタリング装置
出願人株式会社アルバック
代理人個人,個人
主分類C23C 14/35 20060101AFI20240723BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】非エロージョン発生領域周りのぼやけた領域の発生を抑制して、パーティクル発生原因を減らす。
【解決手段】スパッタリング装置において、被成膜基板の形成領域に向けてスパッタ粒子を放出するカソードユニットが、エロージョン領域が形成されるターゲットと、ターゲットにエロージョン領域を形成するマグネットユニットと、マグネットユニットと被成膜基板とを揺動方向(走査方向)における一方の揺動端と他方の揺動端との間に規定される揺動領域において相対的に往復動作可能なマグネットユニット走査部と、を有し、マグネットユニットは、その長手方向がターゲット表面に沿って揺動方向に交差する揺動幅方向に延在するマグネットを有するとともに、アノードに電子が入射しないようにカソードユニットに対してアノードを所定の電位とするアノード電位設定機構を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
アノードと対応して、被成膜基板の形成領域に向けてスパッタ粒子を放出するカソードユニットが、
エロージョン領域が形成されるターゲットと、
前記ターゲットに対して前記被成膜基板とは反対側に配置されて前記ターゲットに前記エロージョン領域を形成するマグネットユニットと、
前記マグネットユニットと前記被成膜基板とを前記ターゲット表面に沿った揺動方向(走査方向)における一方の揺動端と他方の揺動端との間に規定される揺動領域において相対的に往復動作可能なマグネットユニット走査部と、
を有し、
前記マグネットユニットは、その長手方向が基板表面に沿って前記揺動方向に交差する揺動幅方向に延在するマグネットを有するとともに、
前記アノードに接続されて、前記アノードに電子が入射しないように前記カソードユニットに対して前記アノードを所定の電位とするアノード電位設定機構を有する、
ことを特徴とするスパッタリング装置。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記アノード電位設定機構は、前記アノードをグランド電位とは異なる電位にする、
ことを特徴とする請求項1記載のスパッタリング装置。
【請求項3】
前記アノードを支持する絶縁支持部を有する、
ことを特徴とする請求項2記載のスパッタリング装置。
【請求項4】
前記アノード電位設定機構は、前記カソードユニットに対して前記アノードを負電位にする、
ことを特徴とする請求項2記載のスパッタリング装置。
【請求項5】
前記アノード電位設定機構は、前記カソードユニットに対して前記アノードをフローティング電位にする、
ことを特徴とする請求項2記載のスパッタリング装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はスパッタリング装置に関し、特に、マグネトロンカソードを有する成膜に用いて好適な技術に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
マグネトロンカソードを有する成膜装置においては、ターゲットの利用効率を向上することなどを目的として、マグネットをターゲットに対して移動させる方式が知られている。
特許文献1に開示の技術のように、成膜の均一性向上等の目的のために、マグネットの移動に加え、カソードおよびターゲットを被成膜基板に対して揺動させることも知られている。
【0003】
また、特許文献2に開示の技術のように、発生したパーティクルがスパッタ処理室内における成膜に悪影響を及ぼすことを防止する目的などで、マグネットおよびカソードを揺動させることが知られている。
さらに、マグネットおよびカソードに対して被成膜基板を揺動させる技術として、本出願人らは特許文献3のような技術を公開している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-41115号公報
特開2012-158835号公報
特許第6579726号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記のようにターゲットに対してマグネットを走査(揺動)させる技術であっても、非エロージョン領域の発生により、マグネットの揺動範囲の縁部に近接する成膜領域の周縁部付近においては、パーティクル発生原因となる場合があるためこれを解消したいという要求があった。特に、非エロージョン領域の発生そのものよりも、非エロージョン領域とエローション領域との境界がぼやけた場合に、これがリデポ膜(ターゲットに着膜したスパッタ膜)の再スパッタ発生など、問題となるパーティクル発生の原因となることがわかった。
【0006】
また、上記のようにターゲットに対してマグネットを走査(揺動)させる技術であっても、非エロージョン領域の発生により、マグネットの揺動範囲に近接する成膜領域の周縁部付近においては、膜厚の減少、膜厚分布や膜質分布にムラができてしまうなどの問題が、依然として解消されていない。さらに、基板の大型化によってこのような不具合に対する改善要求が大きくなっていた。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、以下の目的を達成しようとするものである。
1.非エロージョン発生領域周りのぼやけた領域の発生を抑制して、パーティクル発生原因を減らすこと。
2.形成されたプラズマ分布を安定させ、マグネットの揺動位置にかかわらずに膜厚分布・膜厚特性分布の均一性を向上すること。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願発明者らは、鋭意研究の結果、非エロージョン領域によるパーティクル発生の抑制、および、膜厚分布、膜質特性分布のばらつきの抑制に成功した。
【0009】
スパッタリング中は、カソードに印加された電力によりマグネットからは磁界(磁場、磁力線)が形成されている。このとき、スパッタリングに寄与するプラズマまたは電子は、マグネットの形成する磁力線に沿って移動している。マグネットによる磁力線のうち、プラズマ発生に寄与するものは、ターゲットと平行に面一として配置されるマグネットの両極のうち、N極からターゲットに向かい円弧状にS極に到達する。このとき、マグネットによる磁力線は、N極から、ターゲットを裏面側から表面側に向けて厚さ方向に貫通し、プラズマ発生空間で円弧状に形成され、ターゲットを表面側から裏面側に向けて厚さ方向に貫通してS極へと戻る。
【0010】
ターゲットの端部周辺には、グランド電位部分であるアノードが配置されている。この状態で、マグネットを走査(揺動)させてマグネットが揺動端付近に位置した場合には、マグネットがこのアノードに近接した位置となる。
すると、N極からの磁力線は、マグネットの揺動端付近で近接しているアノードつまりグランド電位部分に向かってしまい、S極に戻らないという現象が起こる場合がある。すると、電子は磁力線に沿ってトラッキングされる(動く)ため、プラズマ形成空間に戻らず、プラズマ形成に寄与せずにアノードつまりグランド電位部分に流れてしまう。これを電子が吸われると称する。
(【0011】以降は省略されています)

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