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公開番号2024094248
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-09
出願番号2023195058
出願日2023-11-16
発明の名称半導体熱処理部材
出願人クアーズテック合同会社
代理人個人,個人
主分類C23C 16/42 20060101AFI20240702BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】耐クラック性を持ち、熱処理されるSiウェーハやSiCウェーハがその品質を保持できるとともに、サセプタ自体の使用寿命の長い半導体熱処理部材を提供する。
【解決手段】基材表面に複数のSiC膜を有する半導体熱処理部材であって、前記SiC膜は、(111)、(311)、(200)、(220)、(222)にピークを有する3C-SiC及び(101)、(103)にピークを有する2H-SiCで構成される結晶を有し、基材側から順に、前記結晶のX線回折ピークの強度の異なる第1SiC層及び第2SiC層の少なくとも二層を含むことを特徴とする半導体熱処理部材。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
基材表面に複数のSiC膜を有する半導体熱処理部材であって、
前記SiC膜は、(111)、(311)、(200)、(220)、(222)にピークを有する3C-SiC及び(101)、(103)にピークを有する2H-SiCで構成される結晶を有し、基材側から順に、前記結晶のX線回折ピークの強度の異なる第1SiC層及び第2SiC層の少なくとも二層を含むことを特徴とする半導体熱処理部材。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記SiC膜中の窒素濃度が0.05ppm以下、ホウ素濃度が0.02ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体熱処理部材。
【請求項3】
前記第1SiC層において、
3C-SiC(111)面のピーク強度に対する2H-SiC(101)面のピーク強度の比が0.000以上0.020以下であり、
3C-SiC(111)面のピーク強度に対する2H-SiC(103)面のピーク強度の比が0.000以上0.020以下である
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体熱処理部材。
【請求項4】
前記第2SiC層において、
3C-SiC(111)面のピーク強度に対する2H-SiC(101)面のピーク強度の比が0.030以上0.100以下であり、
3C-SiC(111)面のピーク強度に対する2H-SiC(103)面のピーク強度の比が0.020以上0.050以下である
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体熱処理部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エピタキシャル成膜装置においてウェーハを支持する、サセプタ等の半導体熱処理部材及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
シリコン(Si)ウェーハまたはシリコンカーバイド(SiC)ウェーハ上に半導体回路を形成する前処理として、ウェーハ上にエピタキシャル膜を形成する工程がある。ウェーハ上にエピタキシャル膜を形成する場合、該ウェーハを支持するサセプタ(半導体熱処理部材)には、炭素基材にSiCや炭化タンタル(TaC)を化学蒸着(CVD)により被覆したものが用いられている。
【0003】
SiC被覆膜サセプタあるいはTaC被覆膜サセプタに求められる品質として、熱処理されるウェーハがその品質を保持できること、サセプタ自体が規定のライフを全うできること等が挙げられる。また、高品質エピタキシャルウェーハの作製、ウェーハ歩留向上、コストカットのため、サセプタの耐食性向上は、最優先の要望のひとつである。
【0004】
ところで、一般にエピタキシャル膜の成長は、Siウェーハでは1250℃以下、SiCウェーハでは1400℃以上で行う。SiウェーハまたはSiCウェーハにエピタキシャル膜が成長すると、サセプタにポリシリコンが堆積する。このポリシリコンは、定期的に塩化水素(HCl)等の還元性ガスと高温処理により除去(クリーニング)する必要があり、サセプタに生じたポリシリコンの堆積による寸法変化やパーティクルの発生をリセットする。
【0005】
しかしながら、SiC被覆膜サセプタに堆積したポリシリコンを、塩化水素等の還元性ガスと高温処理により除去(クリーニング)すると、SiC被膜までも侵食される。一方、除去(クリーニング)を行わないと、熱処理されたウェーハに、SiC被膜に含まれる窒素やホウ素等の不純物に起因する抵抗異常や欠陥が発生することがある。このような抵抗異常や欠陥は、サセプタを使用してすぐに発生するため、サセプタ交換が必要となり、コストの面で問題である。
【0006】
サセプタの出荷前検査では、通常、誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)等で金属不純物を分析しており、二次イオン質量分析(SIMS)等で行う必要がある窒素やホウ素の濃度の分析は行っていない。窒素やホウ素の分析も出荷前検査に追加すれば、初期不良対策にはなるが、分析費用が増加し、半導体製品の価格を高くする一因となる。一方、SiCではなくTaCを被膜したサセプタを使用することで、不純物に起因する問題は緩和されるが、TaC被膜サセプタはSiC被膜サセプタと比べて高価である。
【0007】
上記問題の解決のため、特許文献1には、黒鉛基材の表面にCVD法によりSiC膜が被膜された気相成長用サセプタにおいて、黒鉛基材とSiC膜との界面と、SiC膜の表面とが純化処理されたサセプタが記載されている。純化処理により、従来のサセプタで時折見られたようなSiC膜の最表面の不純物やパーティクルが確実に取り除かれ、この結果、不純物等の存在ゆえに度々発生していたSiウェーハの抵抗異常やノンドープ不良を回避し、エピタキシャル膜成長効率が著しく改善される。また、不純物量が取り除かれることで、SiC膜のピンホールが発生する可能性も極めて小さくすることができる。
【0008】
窒素及びホウ素の濃度を低減したサセプタとして、Si
3

4
デポ膜等のCVD堆積物の付着保持性に優れた半導体熱処理部材が報告されている(特許文献2)。特許文献2によると、基体表面にSiC膜を形成した、もしくはSiCのみからなる半導体処理用部材のX線光電子分光分析でのフッ素元素量が0.3atomic%以下、有機系窒素量が0.7atomic%以下、炭化水素成分量が29atomic%以下でかつ有機系CO量が4atomic%以下であり、このとき、CVD堆積物は付着保持性に優れ、減圧CVD(LPCVD)等の半導体処理装置におけるパーティクル汚染の問題が生じ難い。
【0009】
ウェーハにエピタキシャル膜を成長させる工程では、クリーニングガスに対する耐侵食性以上に、耐高温性や、高温からの急降温に対する耐クラック性等の特性が要求される。サセプタは、炭素基材とSiC被膜とが異素材である。また、SiC被膜は複数回のコーティングで形成されることも多い。よって、SiC被膜にクラックが発生すると、炭素基材に含まれる不純物が拡散し、ウェーハの品質や歩留に影響を及ぼす。サセプタにクラックが発生した場合、すぐにサセプタを交換する必要がある。そうすると、サセプタの交換頻度が増えて、半導体製品の価格を高くする一因となりうる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開平11-157989号公報
特許第3956291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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