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公開番号2023128147
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-09-14
出願番号2022032296
出願日2022-03-03
発明の名称歯科技工用作業模型
出願人群馬県,株式会社 土屋合成,株式会社 AYM
代理人
主分類A61C 13/34 20060101AFI20230907BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】歯科技工用作業模型を構成することにおいて、顎用歯型ベースが熱可塑性樹脂のみであると、精密ノコによる切削性が悪く、取扱いが面倒である。
【解決手段】顎用土台プレート上に顎用固定プレートを複数のダウエルピンによるピン挿着結合により載置し、その顎用固定プレートの上に、石膏の歯列模型を重ねて、流動石膏液により接着してから歯科技工作業をすることにおいて、顎用固定プレートに熱可塑性樹脂をバインダー(原料)として、充填材(副資材)に、コンニャク飛粉を20重量%~51重量%含有使用し、顎用固定プレートの強度を保持しつつ、切削性の向上と、廃棄物を再利用することにより顎用歯型ベースの素材を環境にやさしく、取扱いも容易で、原価低減にも貢献する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
平板の一方の面から突出する複数のダウエルピンを備えた固定プレートと、
前記一方の面に密着載置され、前記ダウエルピンと対向し嵌合する複数の穴を備えた土台プレートと、
を備える歯科技工用作業模型において、
少なくとも前記固定プレートは、熱可塑性樹脂をバインダー(原料)とし、充填材(副資材)としてコンニャク飛粉を20重量%~51重量%含有してなることを特徴とする歯科技工用作業模型。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科治療に使用される歯科技工用作業模型に関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、歯の治療に使用される石膏歯列模型は、先ずは、鋼製トレーに軟質アルギン酸塩等の印象材を詰めたものを、歯の治療を受ける人の口中に挿入し、治療をしようとする歯と、その近傍箇所の歯とに被嵌する。しばらくの後に、前記印象材が固化して固くなった時点で、この印象材製の雌型を口中から取り出し、この印象材製の雌型内に流動石膏液を流し込んで、この石膏を凝固させて石膏歯列模型(歯形模型)を成形する。そして、この当該患者の治療歯部位を含む石膏歯列模型(歯形模型)に対合する石膏歯列模型(歯形模型)を同様に成形して、上下一対の歯形模型となし、咬合器装着用の上下ベース基材にそれぞれ固定ピンを介して着脱自在に固定するようになっている。
【0003】
歯冠修復物や、義歯の加工形成を実際に行う際には、まず印象材からの前記上下一対の石膏歯列模型(歯形模型)の咬合状態を確認し、治療歯部位の石膏歯列部分を精密ノコで切除した後に、離脱した治療歯部位の石膏歯列部分に所要の修復物の被冠或いは義歯の形成を施す。これを再び装着して、治療歯部位を含む石膏歯列模型(歯形模型)と対合する石膏歯列模型(歯形模型)との咬合が最良状態となるように、適宜に治療歯部位における修正、加工を繰り返し行う方法が一般的に採用されている。
【0004】
石膏製の歯形模型を載置するために、顎用土台プレートと顎用固定プレートとから構成される歯科技工作業模型において、前記顎用土台プレートの材料は、以前は石膏製であったが作業性を向上させ、また量産性を実現するため近年ではポリスチレン樹脂等の熱可塑性樹脂が用いられることが増えてきた。さらに、前記固定プレートの熱可塑性樹脂材料に、無機材料(石膏、タルク、牡蛎の貝殻の粉末等)や、有機材料(おが屑、紙パウダー)等を、混入するなどの先行技術が、下記の特許文献1~特許文献3に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
再表2016/021050号公報
特開2012-213668号公報
特開2011-234839号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、歯科技工用作業模型を構成することにおいて、顎用固定プレートが熱可塑性樹脂のみであると、精密ノコによる切削性が悪く、切削時にバリが発生し除去が必要となり取扱いが非常に面倒で作業性が悪い問題があった。更に、従来の石膏製の顎用固定プレートの問題としては、破棄時に石膏と金属製のダウエルピンの分別に時間を要するため非効率的であり、 無機粉末である石膏は不燃物となるため環境問題に対して考慮されていないという不具合もあった。また、先行技術文献に示されるような石膏の代替えとなる熱可塑性樹脂に対し有機物を含有させた提案としては、おが屑(木屑)は粒度の状態にばらつきがあり、樹脂と混錬時に不安定で出来上がりの製品(固定プレート)の強度が不均一となる不具合が生じた。また紙パウダーは、繊維質の粒度は均一で製品強度は安定しているが、紙パウダーを作製するために製造コストがかかるという欠点が存在していた。
【0007】
本発明の目的は、上記課題を解決するために提案したものであり、熱可塑性樹脂材料に有機物であるコンニャク飛粉を含有させることで、製品強度を保持しつつ切削性の向上と、コンニャク製粉製造過程で発生し廃棄されるコンニャク飛粉を再利用することにより製造コストがかからず、環境にやさしい歯科技工用作業模型を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するためにされた(1)に係る発明は、治療歯部位を含む側の、上顎、又は、下顎、の何れか一方の顎を含む略U字形状の顎用ベースユニット2にあって、平板の一方の面から突出する複数のダウエルピン11を備えた固定プレート6と、前記一方の面に密着載置され、ダウエルピン11と対向し嵌合する複数の穴5を備えた土台プレート3とを備える歯科技工用作業模型において、少なくとも顎用固定プレート6は、熱可塑性樹脂をバインダー(原料)とし、充填材(副資材)としてコンニャク飛粉を20重量%~51重量%混練して、射出成形した顎用固定プレート6であることを特徴とする歯科技工用作業模型である。
(2)に係る発明の要件において、片顎用固定プレート16は、熱可塑性樹脂をバインダー(原料)とし、充填剤(副資材)としてコンニャク飛粉を20重量%~51重量%混練して、射出成形した片顎用固定プレート16であることを特徴とする歯科技工用作業模型である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、熱可塑性樹脂材料に有機物であるコンニャク飛粉を含有させることで、廃棄物とされていたコンニャク飛粉を有効活用して、コストダウンも図れると共に、粉末粒子も均一で細かいことから材料の強度を均一にでき、更に、樹脂粘度を低下させることで切削性を向上させ、環境問題を考慮した歯科技工用作業模型を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1(a)の図は、本発明の実施態様1の立体斜視図を示し、図1(b)の図は、図1(a)の図の分解斜視図を示す。
図2(a)の図は、本発明の実施態様2の立体斜視図を示し、図2(b)の図は、図2(a)の図の分解斜視図を示す。
図3(a)は強度実験の結果、図3(b)は切削時間の結果を示す。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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