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公開番号
2025181811
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-11
出願番号
2025090846
出願日
2025-05-30
発明の名称
粘着テープ
出願人
積水化学工業株式会社
代理人
弁理士法人WisePlus
主分類
C09J
7/38 20180101AFI20251204BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】優れた低温貼り付け性と優れた高速易剥離性とを両立することができる粘着テープを提供する。
【解決手段】粘着剤組成物を用いて形成される粘着剤層を有し、前記粘着剤層は、測定周波数1Hz、測定温度範囲-40℃以上200℃以下での動的粘弾性測定により測定されるガラス転移温度が4℃以下であり、前記粘着剤層は、測定周波数1Hz、測定温度範囲-40℃以上200℃以下での動的粘弾性測定により測定される損失正接のピークの半値幅が44℃以下である粘着テープ。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
粘着剤組成物を用いて形成される粘着剤層を有し、
前記粘着剤層は、測定周波数1Hz、測定温度範囲-40℃以上200℃以下での動的粘弾性測定により測定されるガラス転移温度が4℃以下であり、
前記粘着剤層は、測定周波数1Hz、測定温度範囲-40℃以上200℃以下での動的粘弾性測定により測定される損失正接のピークの半値幅が44℃以下である
ことを特徴とする粘着テープ。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記粘着剤組成物は(メタ)アクリル共重合体を含有し、
前記(メタ)アクリル共重合体は、アルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位と架橋性官能基を有するモノマーに由来する構成単位とを有し、
前記(メタ)アクリル共重合体は、前記架橋性官能基を有するモノマーに由来する構成単位の含有割合が0.01質量%以上20質量%以下である請求項1記載の粘着テープ。
【請求項3】
前記アルキル(メタ)アクリレートは、直鎖状のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを含み、
前記(メタ)アクリル共重合体は、上記直鎖状のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位の含有割合が65質量%以上
である請求項2記載の粘着テープ。
【請求項4】
前記アルキル(メタ)アクリレートは、炭素数が6以上7以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを含み、
前記(メタ)アクリル共重合体は、前記炭素数が6以上7以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位の含有割合が65質量%以上
である請求項2又は3記載の粘着テープ。
【請求項5】
前記アルキル(メタ)アクリレートは、沸点が250℃以下であるアルキル(メタ)アクリレートを含む請求項2又は3記載の粘着テープ。
【請求項6】
前記アルキル(メタ)アクリレートは、ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が-50℃以下であるアルキル(メタ)アクリレートを含む請求項2又は3記載の粘着テープ。
【請求項7】
前記アルキル(メタ)アクリレートは、n-ヘキシル(メタ)アクリレートを含む請求項2又は3記載の粘着テープ。
【請求項8】
前記アルキル(メタ)アクリレートは、n-ヘプチル(メタ)アクリレートを含む請求項2又は3記載の粘着テープ。
【請求項9】
前記架橋性官能基を有するモノマーは、水酸基含有モノマーを含み、
前記(メタ)アクリル共重合体は、前記水酸基含有モノマーに由来する構成単位の含有割合が0.01質量%以上2.0質量%以下である請求項2又は3記載の粘着テープ。
【請求項10】
前記架橋性官能基を有するモノマーは、カルボキシ基含有モノマーを含み、
前記(メタ)アクリル共重合体は、前記カルボキシ基含有モノマーに由来する構成単位の含有割合が0.1質量%以上10質量%以下である請求項2又は3記載の粘着テープ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着テープに関する。
続きを表示(約 5,600 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、電子機器、車輌、住宅及び建材において部品を固定する際に、粘着剤組成物を用いて形成される粘着剤層を有する粘着テープが広く用いられている(例えば、特許文献1~3)。具体的には例えば、携帯電子機器の表面を保護するためのカバーパネルをタッチパネルモジュール又はディスプレイパネルモジュールに接着したり、タッチパネルモジュールとディスプレイパネルモジュールとを接着したりするために粘着テープが用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-052050号公報
特開2015-021067号公報
特開2015-120876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、電子機器の用途の多様化、薄型化、小型化等により、電子機器部品を接着するために求められている物性は多岐にわたるようになり、また、電子機器部品を製造する製造拠点も全世界へと広がりつつある。
【0005】
製造拠点がある地域の温度や湿度といった環境は多岐にわたるため、製造拠点が広がりつつある状況において、従来の粘着テープの機能を充分に発揮できる環境で使用されうるとは限らない。
従来の粘着テープは、温度が上昇すると粘着剤層が軟化しタックが向上するため、ある程度の温度がある環境においては粘着テープの貼り付け時に剥がれ等の不具合が起こるリスクは少なくなる。しかし、低温の環境下においては、粘着剤層が硬化してしまいタックが低下するため、粘着テープの貼り付け時に剥がれ等の不具合が起こるリスクは高くなってしまう。
【0006】
また、製造拠点によっては、粘着テープを貼り合わせる工程が自動化されていないことがある。そのような場合、粘着テープを貼り合わせる工程は人間により行われるが、人間による作業では粘着テープを貼り合わせる際にミスが生じやすいため、貼り直しできる高速易剥離性に優れた粘着テープが望まれる。
【0007】
本発明は、優れた低温貼り付け性と優れた高速易剥離性とを両立することができる粘着テープを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示1は、粘着剤組成物を用いて形成される粘着剤層を有し、上記粘着剤層は、測定周波数1Hz、測定温度範囲-40℃以上200℃以下での動的粘弾性測定により測定されるガラス転移温度が4℃以下であり、上記粘着剤層は、測定周波数1Hz、測定温度範囲-40℃以上200℃以下での動的粘弾性測定により測定される損失正接のピークの半値幅が44℃以下である粘着テープである。
本開示2は、上記粘着剤組成物は(メタ)アクリル共重合体を含有し、上記(メタ)アクリル共重合体は、アルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位と架橋性官能基を有するモノマーに由来する構成単位とを有し、上記(メタ)アクリル共重合体は、上記架橋性官能基を有するモノマーに由来する構成単位の含有割合が0.01質量%以上20質量%以下である本開示1の粘着テープである。
本開示3は、上記アルキル(メタ)アクリレートは、直鎖状のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを含み、上記(メタ)アクリル共重合体は、上記直鎖状のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位の含有割合が65質量%以上である本開示2の粘着テープである。
本開示4は、上記アルキル(メタ)アクリレートは、炭素数が6以上7以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを含み、上記(メタ)アクリル共重合体は、上記炭素数が6以上7以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位の含有割合が65質量%以上である本開示2又は3の粘着テープである。
本開示5は、上記アルキル(メタ)アクリレートは、沸点が250℃以下であるアルキル(メタ)アクリレートを含む本開示2、3又は4の粘着テープである。
本開示6は、上記アルキル(メタ)アクリレートは、ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が-50℃以下であるアルキル(メタ)アクリレートを含む本開示2、3、4又は5の粘着テープである。
本開示7は、上記アルキル(メタ)アクリレートは、n-ヘキシル(メタ)アクリレートを含む本開示2、3、4、5又は6の粘着テープである。
本開示8は、上記アルキル(メタ)アクリレートは、n-ヘプチル(メタ)アクリレートを含む本開示2、3、4、5、6又は7の粘着テープである。
本開示9は、上記架橋性官能基を有するモノマーは、水酸基含有モノマーを含み、上記(メタ)アクリル共重合体は、上記水酸基含有モノマーに由来する構成単位の含有割合が0.01質量%以上2.0質量%以下である本開示2、3、4、5、6、7又は8の粘着テープである。
本開示10は、上記架橋性官能基を有するモノマーは、カルボキシ基含有モノマーを含み、上記(メタ)アクリル共重合体は、上記カルボキシ基含有モノマーに由来する構成単位の含有割合が0.1質量%以上10質量%以下である本開示2、3、4、5、6、7、8又は9の粘着テープである。
本開示11は、上記(メタ)アクリル共重合体は、更に、エポキシ構造及びオキセタン構造以外の環状エーテル構造を有するモノマーに由来する構成単位、並びに、非環状エーテル構造を有するモノマーに由来する構成単位からなる群より選択される少なくとも1種の構成単位を有する本開示2、3、4、5、6、7、8、9又は10の粘着テープである。
本開示12は、上記(メタ)アクリル共重合体は、上記エポキシ構造及びオキセタン構造以外の環状エーテル構造を有するモノマーに由来する構成単位、並びに、上記非環状エーテル構造を有するモノマーに由来する構成単位の含有割合が0.01質量%以上50質量%以下である本開示11の粘着テープである。
本開示13は、上記(メタ)アクリル共重合体は、更に、架橋性官能基を有さず、ホモポリマーのガラス転移温度が0℃以上のモノマーに由来する構成単位を有する本開示2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12の粘着テープである。
本開示14は、上記(メタ)アクリル共重合体は、上記架橋性官能基を有さず、ホモポリマーのガラス転移温度が0℃以上のモノマーに由来する構成単位の含有割合が0.1質量%以上70質量%以下である本開示13の粘着テープである。
本開示15は、上記(メタ)アクリル共重合体は、重量平均分子量が30万以上150万以下、かつ、多分散度が7.0以下である本開示2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13又は14の粘着テープである。
本開示16は、上記粘着剤組成物は、架橋剤を含有し、上記架橋剤は、イソシアネート系架橋剤、及び、エポキシ系架橋剤からなる群より選択される少なくとも1種を含む本開示2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15の粘着テープである。
本開示17は、上記架橋剤は、上記イソシアネート系架橋剤及び上記エポキシ系架橋剤を含む本開示16の粘着テープである。
本開示18は、上記粘着剤組成物において、上記(メタ)アクリル共重合体100質量部に対する上記架橋剤の含有量は0.01質量部以上10質量部以下である本開示16又は17の粘着テープである。
本開示19は、上記粘着剤組成物は、粘着付与剤を含有し、上記粘着剤組成物において、上記(メタ)アクリル共重合体100質量部に対する上記粘着付与剤の含有量は10質量部以上50質量部以下である本開示2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17又は18の粘着テープである。
本開示20は、上記粘着付与剤は、ロジンエステル系粘着付与剤、テルペン系粘着付与剤、及び、(メタ)アクリル系粘着付与剤からなる群より選択される少なくとも1種を含む本開示19の粘着テープである。
本開示21は、上記粘着付与剤は、上記ロジンエステル系粘着付与剤及び上記テルペン系粘着付与剤を含む本開示20の粘着テープである。
本開示22は、上記粘着付与剤は、軟化点が80℃以上170℃以下である粘着付与剤を含む本開示19、20又は21の粘着テープである。
本開示23は、上記粘着付与剤は、水酸基価が20mgKOH/g以上150mgKOH/g以下である粘着付与剤を含む本開示19、20、21又は22の粘着テープである。
本開示24は、上記粘着剤層は、測定周波数1Hz、測定温度範囲-40℃以上200℃以下での動的粘弾性測定により測定される損失正接のピークの高さが、1.50以上である本開示1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22又は23の粘着テープである。
本開示25は、上記粘着剤層は、測定周波数1Hz、測定温度範囲-40℃以上200℃以下での動的粘弾性測定により測定される23℃におけるせん断貯蔵弾性率が、5.0×10
4
Pa以上25×10
4
Pa以下である本開示1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24の粘着テープである。
本開示26は、上記粘着剤層は、測定周波数1Hz、測定温度範囲-40℃以上200℃以下での動的粘弾性測定により測定される80℃におけるせん断貯蔵弾性率が、3.0×10
4
Pa以下である本開示1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24又は25の粘着テープである。
本開示27は、上記粘着剤層のゲル分率が、20質量%以上70質量%以下である本開示1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25又は26の粘着テープである。
本開示28は、上記粘着剤層の厚みが、5μm以上である本開示1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26又は27の粘着テープである。
本開示29は、基材層と、基材層の両面に粘着剤層とを有し、上記基材層の少なくとも一方の面に上記粘着剤層を有する本開示1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27又は28の粘着テープである。
本開示30は、基材層を有さない本開示1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27又は28の粘着テープである。
本開示31は、0℃の環境下でSUS板と上記粘着テープを用意し5分間静置した後、上記粘着テープを0℃の環境下でSUS板に貼り付け、23℃で5分間静置した後に測定した上記粘着テープのSUS板に対する180°剥離力が、10N/25mm以上である本開示1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29又は30の粘着テープである。
本開示32は、電子機器部品又は車載部品の固定に用いられる本開示1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30又は31の粘着テープである。
以下、本発明を詳述する。
【0009】
本発明者らは、粘着剤層を有する粘着テープにおいて、動的粘弾性測定により測定したガラス転移温度及び損失正接の半値幅を特定の範囲に調整することを検討した。その結果、低温においてもタックの低下を抑えることができ、かつ、応力を分散しにくく引き剥がす際(特に高速で引き剥がす際)に粘着力の上昇を抑えることができる粘着剤層を得ることができることを見出した。そして、そのような粘着剤層を有する粘着テープを用いれば、優れた低温貼り付け性と優れた高速易剥離性とを両立することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
本明細書中において、後述する(メタ)アクリル共重合体における各構成単位の種類、及び、粘着剤組成物における各成分については、特に指定がない限り、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
また、本明細書中において、「含有割合」及び「含有量」は特に指定がない限り、「含有割合」を規定する構成単位、又は、「含有量」を規定する成分が2種以上含まれる場合、該構成単位の全種類の合計含有割合、及び、該成分の全種類の合計含有量のことを意味する。
(【0011】以降は省略されています)
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